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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

セインツ戦のドローで爆発…選手批判のコンテ監督に、現地記者が「早期退任の可能性あり」と報道!

「わがままな選手、助け合おうとしない選手、心がこもってない選手が目立つ」「クラブはトランスファーマーケットで責任を負う。監督は戦績の責任を取る。選手はどうなんだ?」「今、この瞬間は、とてもひどい状況だ。11人が自分のためだけにプレイしているように見える」

1-3で勝っていたサウサンプトン戦をドローで終えたアントニオ・コンテ監督が、リードを守れなかった選手たちを痛烈に非難しました。「今までは、この状況をひた隠しにしてきた」と前置きしながらの批判は、「戦術や技術について話しているのではない」と自身が認めるとおり、ただひたすら精神論です。

「チームとして戦うんだ」「目に火を灯せ」「何のために戦っているんだ?7位、8位、10位か?」

プレスルームにいた記者のみなさんは、困惑したのではないでしょうか。スパーズの指揮官は、1週間前にノッティンガム・フォレスト戦を3-1で制した後、「チーム全体、すべての選手たちが出した答えに満足している。互いに助け合う精神があった」とコメントしたばかりです。あまりにも感情的な言葉が、選手たちのロイヤリティやモチベーションを高めることはないでしょう。

発言を聞いた記者の多くが、もはや指揮官の退任(あるいは解任)は不可避と見ているようです。「ダニエル・レヴィ会長は、イタリア人指揮官と別れる準備ができている」と報じた「テレグラフ」のマット・ロウ記者は、「最も可能性が高いシナリオは、今週中にコンテ退任が合意され、シーズンの終わりまでライアン・メイソン」とレポートしています。

「ガーディアン」のデヴィッド・ハイトナー記者は、「一部の選手は、即時退任を歓迎」という記事を配信。「コンテを今季限りとするプランは、チャンピオンズリーグ敗退後に明らかになっている」というファブリツィオ・ロマーノさんは、「トッテナムは内部協議中。ダニエル・レヴィが最終決定」とツイートしています。

現在語られているのは、コンテ監督が辞めるかどうかではなく、「いつ辞めるか」です。シーズンが終わる前に、ポチェッティーノやトゥヘルにオファーがあると見ていた記者やジャーナリストは、指揮官の爆発を受けて、インターナショナルブレイク中の退任説に傾いています。

プレミアリーグ28試合で15勝4分9敗という戦績を不合格とするなら、その責任は指揮官が背負うべきでしょう。セインツ戦でペドロ・ポロとペリシッチがゴールを決めるまで、今季の新戦力8人は全員プレミアリーグでノーゴールでした。大型補強をチームの強化につなげられず、選手に対する不満を口にする指揮官に、経営ボードが疑念を抱くのは理解できます。

それでも今は、リヴァプールとチェルシーの不振という幸運もあり、プレミアリーグのTOP4をキープできています。主力と目標を共有しながら、CL出場権獲得というリアルなゴールに向かうのが指揮官の仕事であり、勝てない理由を選手のやる気に求めても、得られる果実はありません。

ユーヴェとインテルでスクデットを獲得し、チェルシーをプレミアリーグの頂点に導いた指揮官の過ちは、短期間でトロフィーを獲得できるチームにしようと急いだことでしょう。ユルゲン・クロップのCL準優勝は3年め、プレミアリーグで初めて優勝を争ったのは4年め。今季、首位に立っているミケル・アルテタは5年め。ポチェッティーノのCL準優勝も5年めです。

スパーズをトップに押し上げるというミッションが時間を必要とすることは、契約したときにわかっていたはずです。「今のオーナーの下で20年、一度も優勝したことがないのはなぜだ」。彼の問いには、こう返したくなります。「この20年で、リーグカップしか勝っていないチームを2年めで勝たせることができると思ったのですか?」と。


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