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残り4試合で監督交代?リーズに招聘された残留請負人に課されるあまりにも厳しいミッション!

ユルゲン・クロップ、トニー・フランク、マルコ・シウヴァ、デヴィッド・モイーズ、スティーヴ・クーパー。今季プレミアリーグのTOP4以外で、開幕から指揮を執っている監督は5人のみです。14人の解任はレコード。そして今、15人めが決まる寸前と報じられています。

「BBC」「テレグラフ」など、現地メディアが一斉に報じている名前はハビ・グラシア。2月に19位に沈んだリーズが、ジェシー・マーシュの後釜として招聘した指揮官です。2018年1月からワトフォードを率いた53歳のスペイン人は、バレンシアとアル・サッドを経て、3年半ぶりのプレミアリーグ復帰でした。

マルコ・シウヴァの後を受けたワトフォードでの最初のシーズンは、ラスト9試合を1勝と苦しみながらも14位で残留。開幕4連勝だった2年めは、プレミアリーグ10位と35年ぶりのFAカップファイナル進出という素晴らしい戦績を残しています。しかし3年めは、スタートに失敗して9月にアウト。1年8ヵ月で25勝13分28敗は、中小クラブのオーナーから評価される数字でしょう。

とはいえ、何としても降格を回避したかったリーズにとって、ハビ・グラシアは本命ではありませんでした。当初リストアップされていたのは、WBAのカルロス・コルベラン、ラージョ・バジェカーノのアンドニ・イラオラ、フェイエノールトのアルネ・スロットといった現役勢です。

ラ・リーガ6位やエールディヴィジ首位の指揮官を引き抜くというプランはさすがに無謀で、アヤックスから切られたばかりのアルフレッド・スロイデルにも断られました。15年のキャリアで、2年続いたのはマラガのみだった新監督は、最後にリストに加えられた候補と伝えられています。

最初の試合は2月25日、セインツとのホームゲームは1-0で勝利。3勝1分2敗は上々の船出で、リーズは13位ジャンプアップしました。ところがその後、1分4敗という絶不調に陥り、降格ゾーンと同じ勝ち点の17位に後退。経営ボードが解任を検討し始めたのは、直近の守備があまりにもひどかったからでしょう。

クリスタル・パレスにホームで1-5、リヴァプール戦は1-6。フラムに2-1で敗れた後、レスターとの直接対決で勝てず、ボーンマスには4-1の完敗でした。ラスト4試合は、マンチェスター・シティ、ニューカッスル、ウェストハム、トッテナム。アンドレア・ラドリッツァーニオーナーは、抜本的な改革を敢行すると目されています。

ジェシー・マーシュとハビ・グラシアを連れてきたヴィクター・オルタFDが既に解任されており、プレミアリーグの経験豊富な監督との交渉が始まっています。メディアが報じているトップターゲットは、サム・アラダイス。30年のキャリアのなかで降格の憂き目にあったのは、1996-97シーズンのノッツ・カウンティと2020-21シーズンのWBAのみという残留請負人です。

交渉は順調と伝えられており、ハビ・グラシアの解任発表は時間の問題といわれています。百戦錬磨のアラダイスといえども、2位、3位、6位を含む4試合で1勝1分2敗以上というミッションとなれば、相当厳しいのではないでしょうか。

トゥヘル、コンテ、ジェラード、ヴィエラ、ポッター、ロジャースといった錚々たる顔ぶれが次々に現場を去った波乱のシーズン。解任レコード達成の背景には、ビッグ6の不振や残留バトルの激化とともに、ウナイ・エメリとデ・ゼルビのあまりにも眩しい成功もあるのでしょう。最後のカードはロイヤルストレートフラッシュか、ブタか。答え合わせまで、1ヵ月を切っています。


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