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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

1位のペップとモウリーニョは最下位の42倍!プレミアリーグ2016-17・監督の年棒ランキング

1位は最下位の42倍!テレビ放映権料高騰により下位クラブの懐が潤い、上位との実力差がなくなってきたともいわれるプレミアリーグですが、指揮官のギャラには歴然とした格差が存在するようです。イギリスメディア「デイリー・スター」が、2016-17シーズンにおける監督の年棒についてランキング形式で紹介しています。クーマン監督の後釜が決まっていないサウサンプトンを除く19人を見てみると、移籍ゴシップで「一騎打ち」と煽られることが多いマンチェスター勢がここでも争っており、ペップ・グアルディオラ、ジョゼ・モウリーニョの両指揮官が1500万ポンド(約22億円)で同額トップ。3位にはプレミアリーグ21年めを迎えるアーセナルのヴェンゲル監督がランクインしています。

トップクラブは北が高額、ロンドン控えめ。目を引くのは、11位にひっそりと佇むレスターのラニエリ監督と、7位にランクインしたポチェッティーノ監督のコストパフォーマンスのよさです。プレミアリーグを制したイタリア人監督は、15位に沈んだクリスタル・パレスのアラン・パーデュー監督と同額の150万ポンド(約2億2000万円)。トッテナムをチャンピオンズリーグ出場圏内に導いた44歳の若き指揮官は、エヴァートンから請われて移籍したロナルド・クーマン監督を250万ポンドも下回っています。ストークの3季連続9位を健闘とみるか、もの足りないとするかにもよりますが、2ケタポンドに留まるマーク・ヒューズ監督もリーズナブル。残留バトルをぎりぎりで勝ち抜いたサンダーランドのアラダイス監督の1/3以下という安さには、驚きを通り越して涙がにじんできます。

昨季のラニエリ監督に触発されたのか、あるいはUEFAランキングでプレミアリーグに迫るセリエAが評価されたのか、2016-17シーズンの指揮官にはイタリア人が4人。彼らのサラリーは総じて安く、ユーヴェ3連覇やイタリア代表という輝かしいキャリアを誇るコンテ監督は、マージ―サイドの監督たちとさほど変わらず。ナポリでセリエA2位に食い込み、インテルの指揮を執ったマッツァーリ監督も、ピューリスやパーデューといった英国系監督の下におさまっています。ラニエリ、アンチェロッティ、マンチーニ、ディ・マッテオなど、イングランドでビッグタイトルを制した監督が多いイタリア勢は、プレミアリーグの戦術レベルアップに貢献してくれるのではないでしょうか。来年の夏、最新のランキングを見た私たちは「安すぎる!」とつぶやいているのではないかと思います。

【プレミアリーグ2016-17 監督年棒ランキング】
1位/グアルディオラ(マンチェスター・シティ)  1500万ポンド(約22億円)
1位/モウリーニョ(マンチェスター・ユナイテッド)1500万ポンド(約22億円)
3位/ヴェンゲル(アーセナル)           830万ポンド(約12億2000万円)
4位/クロップ(リヴァプール)           700万ポンド(約10億3000万円)
5位/コンテ(チェルシー)             650万ポンド(約9億6000万円)
6位/クーマン(エヴァートン)           600万ポンド(約8億8000万円)
7位/ポチェッティーノ(トッテナム)        350万ポンド(約5億1000万円)
8位/ビリッチ(ウェストハム)           300万ポンド(約4億4000万円)
8位/アラダイス(サンダーランド)         300万ポンド(約4億4000万円)
10位/ピューリス(WBA)              200万ポンド(約2億9000万円)
11位/ラニエリ(レスター)              150万ポンド(約2億2000万円)
11位/パーデュー(クリスタル・パレス)        150万ポンド(約2億2000万円)
13位/マッツァーリ(ワトフォード)          125万ポンド(約1億8000万円)
14位/グイドリン(スウォンジー)           100万ポンド(約1億5000万円)
14位/ブルース(ハル・シティ)            100万ポンド(約1億5000万円)
16位/ヒューズ(ストーク・シティ)         90万ポンド(約1億3000万円)
17位/ハウ(ボーンマス)              75万ポンド(約1億1000万円)
18位/ダイチェ(バーンリー)            42万ポンド(約6170万円)
19位/カランカ(ミドルズブラ)           35万5000ポンド(約5220万円)

ブービーと最下位は、バーンリーのダイチェさんとボロのカランカさん。チャンピオンシップから昇格したばかりのクラブが、1億円に満たない年棒で監督を雇っているのはわかるのですが、そのすぐ上にいるボーンマスのエディ・ハウ監督が意外ともらっているのに驚きました。ボーンマスの本拠地バイタリティ・スタジアム(ディーン・コート)は収容人数12000人弱とプレミアリーグ最小規模。胸スポンサーのMansionからは75万ポンドしかもらっておらず、こちらもぶっちぎりの最下位。下位クラブのなかでも特にスモールサイズのクラブは、胸スポンサーのフィーをそのまま監督に渡している計算になります。いや、残留できてよかったですね。チェリーズという愛称がぴったりのクラブが、2季連続でトップリーグに残ってテレビ放映権料を手に入れれば、経営は相当ラクになるのではないでしょうか。こうして見ると、トップ2とボトム3は、まったくの別世界です。

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