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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マッケンナ、デ・ゼルビ…チェルシーがマレスカに決めた7つのポイントと3人の候補が落選した理由。

ローレンス・スチュワートとポール・ウィンスタンリーは、何を重視してエンツォ・マレスカに絞り込んだのでしょうか。「アスレティック」のデヴィッド・オーンスタイン記者のチームが、チェルシーの監督選びの詳細なプロセスをレポートしています。ポチェッティーノと袂を分かつことになった最大の理由は、彼がチームマネジメントの全権を求めてきたからです。

アルゼンチン人監督とは、2年契約と1年のオプション。すべてを掌握するマネージャーではなく、組織と連携しながら現場を動かすヘッドコーチがほしかった2人のスポーツディレクターは、当初より警戒していたのでしょう。短期契約というリスクヘッジは、結果的にはダメージを最小限に抑える適切なジャッジでした。

今のチェルシーには、「マイチーム」「スペシャルワン」といった言葉を使う監督は要らないのです。彼らは今回の選考にあたって7つの基準を設け、候補者をピックアップしたそうです。「アスレティック」の記事は、「最後の一項だけを取っても、モウリーニョやコンテ、トゥヘルのように経営ボードとぶつかる人物が復帰する可能性はゼロであることがわかる」といっています。

●プレースタイルと哲学
●守備を安定させ、試合をコントロールすることをめざす
●既存のスカッドと今後の補強プランに合ったフットボールブランド
●サポーターとの関係を構築し、つながろうとする意欲
●選手をフィットさせ、起用し続けるためのストロングデータ
●選手を向上させ、潜在能力を発揮させた実績
●クラブに構築された仕組みの中で働くのを厭わない

噂になっていたスポルティングCPのルベン・アモリム、シュツットガルトのセバスティアン・ヘーネス、ジローナのミシェルはリストにはなかったとのこと。プレミアリーグの経験がない監督や、ビッグクラブで働いたことがない監督は、組織のなかでうまく立ち回れるとは思えなかったのかもしれません。

検討されたのは、イプスウィッチのキーラン・マッケンナ、ブレントフォードのトーマス・フランク、ブライトンを離れたデ・ゼルビ、レスターを昇格させたマレスカ。いずれも中小クラブの限られた戦力をうまく使いこなして、期待以上の結果を残した新進気鋭のコーチです。最初にあっさり落ちたのは、デ・ゼルビ。落選の最大の理由は、過去2シーズンの失点だそうです。

昨季の62失点は、マック・アリスターとカイセドの退団や大量の負傷者が要因だったとしても、2022-23シーズンの53失点を擁護する材料はありません。ポチェッティーノの下で63失点のチームを託す人材には、堅守を築いた実績が求められていました。「過去11年で7クラブ」「補強に関して意見が合わず、ブライトンを退団」といったあたりも敬遠される理由だったようです。

次に落ちたマッケンナは、「38歳は若すぎる」「スタンフォード・ブリッジのプレッシャーに対処できるか」が懸念ポイント。「アスレティック」のレポートには、「マンチェスター・ユナイテッドのアシスタントコーチ時代のボスは、名将とはいえないスールシャール」という残念な理由も添えられています。

決勝戦はトーマス・フランクとマレスカ。温厚な性格とリーダーシップを評価されたブレントフォードの指揮官は、守備的な戦術が嫌われました。「今のままで幸せ。完璧なフットボール人生」という野心が感じられないコメントや、3年契約の解除に伴う補償金のリスクも、マレスカに敗れる理由となった可能性があります。

「ペップの下でアシスタントコーチ」というブランドと攻撃的な戦術もさることながら、アルテタやシャビ・アロンソといった実績なしの若手監督の躍進も、レスターとパルマしか率いていないマレスカを有利にしたのではないでしょうか。クラブ史上7人めのイタリア人は、複雑な組織のなかで力を発揮できるのか。いきなり飛び込んできた新たなコーチのニュースも気になります。

「テレグラフ」によると、セヴィージャ、トッテナム、パルマ、レスターで栄養士として腕を振るったマルコス・アルバレスがコーチに就任したそうです。ファンデ・ラモスのスパーズで、ソース、フルーツジュース、ケーキ、ソルト&ペッパーを禁止したフィットネスコーチは、レスターのブレックファーストからフライドエッグを追放したと報じられています。

厳しい食事制限に音を上げたスパーズの選手たちは、警備員を抱き込んでマクドナルドから食料を調達していたとのこと。意識高い系には好かれていたそうですが、若手中心のスカッドは、「チップスとピザは控えよう」としかいっていなかったポチェッティーノ監督を懐かしむのではないでしょうか。

チェルシーサポーターのみなさんには、「アスレティック」が総力取材でまとめた指揮官選びのプロセスをおすすめしますが、他クラブのファンの方々はマット・ロー記者のレポートのほうがテンションが上がりそうです。「肉料理は1種類、魚料理も1種類。あとはライスと野菜だけ。塩もコショウも味付けも何もなし。乾燥パスタもありました。ソースなしです」。怖い…!


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