ブックメーカーの解任候補の大本命…エヴァートンとマルコ・シウヴァ、苦戦の理由。
就任初年度にプレミアリーグ7位だったクーマン監督が、クビを切られるまでの9試合で敗れた相手は、チェルシー、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、バーンリー、アーセナル。マンチェスター・シティと2節で当たり、前半戦を18勝1分で終えた最強チームに唯一のドローを記録させながらも、ビッグ6との対戦が5試合という不運なスケジュールに巻き込まれてゲームオーバーとなっています。これに対して、今季プレミアリーグのマルコ・シウヴァは、ヴィラ&シェフィールド・ユナイテッドと昇格クラブが2つにボーンマス、バーンリー…。クーマンさんの前では釈明しにくい不振であり、前例に倣うなら、次のウェストハム戦で勝てなければジ・エンドです。
8試合で6ゴール13失点。3-2で競り勝った4節のウルヴス戦以外に、2ゴールをゲットした試合が1度もなく、セットピースの際に不安定な守備は6試合連続で失点を重ねています。チェルシーに復帰したクル・ズマと、昨季はチームになじめなかったジェリー・ミナのスイッチングがうまくいっていないのか。移籍したグイェと負傷したアンドレ・ゴメスの不在が激痛だったのか。サイドに配したリシャルリソンを活用できていないのか、あるいは最前線のカルヴァート=ルーウィンが拠点として機能していないからか…。ポゼッション54.5%は2強とマン・ユナイテッドに次ぐ4位。1試合あたりの空中戦勝利がリーグTOPの23.5本、クロスの本数も185本で1位とポジティブな数字はあるものの、勝ち点がついてこないもどかしい状況が続いています。
攻撃において気になるのは、カウンター、セットピース、ミドルシュートによるゴールがひとつもないことです。リシャルリソンやベルナルジ、ウォルコット、新戦力のモイーズ・キーンと縦に突破できる選手を揃えながら、鮮やかな速攻でからのゴールは見られず、6発中4発をヘディング(これもリーグTOP)で決めています。サイドアタックにこだわりすぎ、チェンジオブペースができず、攻撃のバリエーションに乏しいのが中盤では互角以上に戦いながらも競り負けてしまう理由のひとつでしょう。
グイェが抜けた中盤は、デルフとシュナイデルランが支えていますが、負傷離脱中のグバミンと復帰したばかりのアンドレ・ゴメスがトップフォームを取り戻せば、攻守ともにクオリティが上がるのではないでしょうか。より心配なのは最終ラインで、マイケル・キーン、ジェリー・ミナ、ホルゲートと層が薄いCBは、1月に補強したいポジションです。不振の原因を整理すれば、「キーマンの負傷離脱」「指揮官がめざすフットボールと選手のストロングポイントとのギャップ」「最終ラインの補強不足」といったあたりでしょうか。
「BBC」は、中長期的なチーム強化の経験がないマルコ・シウヴァ招聘はそもそもギャンブルだったと主張。「テレグラフ」は、ズマの獲得に失敗した最終ラインが重大な問題とレポートし、「ウェストハム戦までは継続だが、もちろん必勝」と解任の可能性を匂わせています。2017-18シーズンにエヴァートンを率いたサム・アラダイスは、「マルセル・ブランドが責任を負うべき」と、ディレクターのミスを指摘。さまざまな意見が飛び交っていますが、指揮官に対する風当たりは相当きついという見方は一致しています。
デヴィッド・モイーズ、ジョセ・モウリーニョ、ミケル・アルテタ、エディ・ハウ…マルコ・シウヴァ監督は、次期監督候補を並べる「エクスプレス」を一笑に付すことができるでしょうか。ハマーズの後は、ブライトン、ワトフォード。3連勝なら、ブックメーカーのオッズは大きく下がるのではないかと思われます。インターナショナルマッチウィーク明けの「決戦」に注目です。
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エヴァートン、厳しいですねぇ。
今季はさらにまとめあげてきて、CL出場圏を脅かしに来るか?と身構えていたのですが。
さすがに、この数字では庇えません。
監督が矢面に立たされてはいますが、選手達も相当だらしないですよね。
とは言え、我がアーセナルも勝ててはいるものの、オーバ大明神頼りの内容グズグズな薄氷勝利なので、明日は我が身という感じです。
そのオーバメヤンがエジルより安い給料だなんて、そりゃ健全な空気にはならないよなあ(泣)
こんなに絶不調のチームでも「2勝」はしてるんですよね。
全チームが複数勝利をすでにあげているのがプレミアの恐ろしい所・・・。