フラムが今季2回めの監督解任!新監督は泣く子も黙る「鬼軍曹」フェリックス・マガト!
今季のフラムはプレミアリーグ降格最有力候補です。10月末から始まった泥沼6連敗でマルティン・ヨル監督を解任。後任に、マンチェスター・ユナイテッドでトレーナーを務め、モイーズ新監督との確執でチームを離れていたミュレンステーン氏を据えたものの、これが大失敗。監督としてのキャリアがない彼にテコ入れは難しかったようで、就任以降プレミアリーグで3勝1分け8敗、直近6試合を1分け5敗では、経営陣の我慢も限界でしょう。現在プレミアリーグ最下位ということで、劇薬が欲しくなったのでしょうか。ここで白羽の矢が立ったのが、マガト氏だったということになります。
オールドサッカーファン、ブンデスリーガ通、もしくは日本代表マニアなら、フェリックス・マガトの名前はよくご存じでしょう。現役時代は、ハンブルガーSVと西ドイツ代表でゲームメーカーとして活躍。1982-83シーズンにはミシェル・プラティニ全盛期のユヴェントスを彼の素晴らしいロングシュートで破り、チャンピオンズカップを制覇。83年12月にはトヨタカップで来日しています。監督としてのキャリアスタートは、1992年。ブレーマーハーフェンで経験を積んだ後、1995年から古巣ハンブルガーSVの監督となって評価を高めます。その後ニュルンベルク、ブレーメン、シュツットガルトなどを渡り歩いた後、バイエルン・ミュンヘンの監督に選ばれ、2年連続でブンデスリーガを制覇。日本人選手が好きなことでも有名で、シャルケ04時代に内田篤人、ヴォルフスブルグでは長谷部誠を抜擢し、大久保嘉人を呼び寄せたこともある監督です。
マガト監督でいちばん気になるのは、21年というキャリアにもかかわらず歴任したクラブが多いこと。3年もてば大成功で、ニュルンベルグ、ブレーメン、2回めのヴォルフスブルグでは1シーズンでチームを離れています。エピソードとして語られるのは「軍隊」と形容される激烈な指導ぶり。モットーは「高いクオリティーは苦しみから得られる」ですから、もはや苦しむことは手段ではなく目的です。
朝・昼・夜の1日3回練習、高地や砂浜、ヌーディストビーチ(なぜ!?)などをひたすら走り込むランニング&筋トレ重視のトレーニング。炭酸飲料禁止、ドイツ語以外禁止、常に団体行動などの厳しい規律。あまりにも激しくエキセントリックな「マガト式チーム統率術」は、「ランニングで失神者!?内田篤人の元監督マガトの鬼軍曹伝説まとめ」という記事が、NAVERまとめで一本立っているくらいの話題性です。移籍希望など、チームの和を乱すと見做した選手を徹底的に干すことでも有名で、長谷部誠はシーズンオフに「プレミアリーグに移籍したい」といったために、数ヵ月ゲームに出してもらえませんでした。日本で「試合勘」という言葉が語られるようになった由来は、長谷部誠とマガト監督の心寒くなる人間関係なのです。
「マガト監督・就任から解任までの方程式」を整理するとこうなります。「就任→激しいトレーニングでフィジカルとチームプレー向上→好成績→あまりの厳しさにチームが疲弊→成績降下→解任後、自由になったチームは水を得た魚のように雰囲気がよくなって復活」。いやいや、長年監督やってたわけですから、最後の3つはどこかで何とかならなかったのですかね。
さあ、そんな監督がフラムに乗り込んでくるわけですが、果たしてうまくいくのでしょうか。私は、「カンフル剤の劇的効果でフラムはプレミアリーグ残留!しかし来季は再度、崩壊」と予想します。根拠はシンプルで、過去、方程式に例外がなかったから。これだけです。プレミアリーグは初めてということもあり、まさかいきなり「ドイツ語以外禁止」「フィッシュアンドチップスとエール禁止」などという革命的改革にまでは走らないと思われますが、今季、サンダーランドではディ・カーニオ前監督が「マヨネーズ&ケチャップ禁止(タルタルソースはOK!?)」というルールを敷いたばかり。マガト監督が何もしないわけはないでしょう。選手のみなさんは大変ですが、われわれプレミアリーグファンにとっては、おもしろがれるネタが増えたのは間違いありません。ぜひ、早くチームに合流していただいて、本ブログを盛り上げる新しい戒律をウエストロンドンに持ち込んでいただければ。はい、ニュースはもちろん速報します。
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更新お疲れさまです
まさかマガトが来るとは…
とりあえずフラムの選手達はご愁傷さまです(笑)
ブンデスより日程の厳しいプレミアであの練習してもちますかね?
今季は大丈夫でも12月の日程は特に厳しそうですね
チェルシーさん>
過去実績のある選手が多いので、スパルタには抵抗しそうですね…。大成功か大惨事かの二択になりそうです。
ホルトビーかわいそす
プレミア大好き! さん>
確かに。今シーズンおつきあいした3人の監督が、いずれも話を聞いてくれそうな方々だったので、よけいにしのびないです。