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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

レジェンドが抜けた穴は埋まらず…ゴール激減のマンチェスター・シティ、3つの懸念材料。

プレミアリーグ7節までで3勝3分1敗の10位、首位レスターとの差は6ポイント。1試合消化が少ないマンチェスター・シティについて、「優勝争いに加わっている」と表現しても異論はないでしょう。では、「今季の彼らは、リヴァプールに持っていかれたトロフィーを奪還する」という予想に賛同する人は、どのくらいいるでしょうか。プレミアリーグファンのなかには、チェルシーあるいはスパーズをタイトル獲得候補の最右翼と考え始めている人もいるのではないかと思います。

今季のシティが、リーグを制するのはとても難しいと思う。リヴァプールと同じく、過去2〜3年の戦績をキープする術はない」と主張するのはロイ・キーン。歯に衣着せないコメントで物議を醸す「スカイスポーツ」の評論家は、彼らが強化するべきはCBだけではなかったと指摘しています。「すべての大会でチャレンジするシーズンだけど、現在のスタッツと失った選手を見ると、ストライカーが2人しかいない。アグエロは既に32歳で、ひとつふたつ問題を抱えている。ひとりのストライカーに頼りきりの自分たちを、批判しないといけなくなるだろう」。ここまでのゴール数に着目すると、前線の負傷者たちが気になるのはよくわかります。

昨季プレミアリーグでは、開幕からの7試合で27ゴールだったのですが、2020-21シーズンは10ゴールに激減。シーズントータルで50発を積み重ねたスターリング、アグエロ、ガブリエウ・ジェズスは、未だ4ゴールしか決めていません。マンチェスター・ユナイテッドのOBには、アグエロは体重が増えているように見えるようで、「彼のなかには、ハングリーさや勝ちたい気持ちが残っているのか?」と問いかけています。5試合続けて2ゴール以上をゲットした試合がないだけに、負傷が多いエースのコンディションは注目ポイントではありますが、私の懸念は別なポジションにあります。

最も気になるのはダヴィド・シルヴァが抜けた穴で、ジョアン・カンセロ以外が低調なSBも改善が必要でしょう。ペップ・グアルディオラ監督は、伸びしろのあるフィル・フォーデンと4年めのベルナルド・シウヴァで中盤はいけると考えたのかもしれませんが、20歳になった生え抜きMFもポルトガル代表も、左にまわることが増えたギュンドアンもビッグチャンスクリエイトとアシストがゼロ。左サイドから決定的なパスが出なくなったため、カットインからのフィニッシュを得意とするスターリングのゴールシーンが減っています。リーズ戦のポゼッション47%は、中盤のクオリティが落ちている証拠といえるのではないでしょうか。

SBの不安材料は、ヴァーディーとマネを引っかけてPKを献上したカイル・ウォーカーです。7試合すべてで先発しているベテランは、上下動のスピードと頻度が落ちており、ウイングに裏を取られるシーンが目立つようになりました。バンジャマン・メンディやジンチェンコがトップフォームに戻れば、ジョアン・カンセロを右にまわせますが、負傷がちの左SBたちにフルシーズンの安定は望めそうにありません。トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーのように、サイドに速い選手が君臨するチームとの戦いは、昨季よりも苦労するのではないかと思います。

最前線、インサイドMF、SBと複数のポジションが継続的な課題となりそうなチームは、2年前の強さを取り戻すことができるでしょうか。フェラン・トーレス、フィル・フォーデン、ジンチェンコら若手の押し上げと、ベルナルド・シウヴァやギュンドアンの奮起がなければ、ペップ・グアルディオラは2016-17シーズン以来2度めの無冠でシーズンを終えることになるかもしれません。次戦はモウリーニョのスパーズ。左サイドから襲いかかるソン・フンミンと、アルデルヴァイレルトのロングフィードは要注意です。


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