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マンチェスター・ユナイテッドがポチェッティーノにアプローチ!? エヴァートン戦で敗れたら…!

地元メディアの見立てが的確であれば、週末のプレミアリーグがスールシャール監督の最後の試合となる可能性があります。「Manchester United approach Mauricio Pochettino about becoming manager(マンチェスター・ユナイテッドは、マウリシオ・ポチェッティーノにマネージャー就任についてアプローチしている)」。地元メディア「マンチェスター・イブニングニュース」が、スールシャール監督の去就に関するレポート(あるいはゴシップ)と、ポチェッティーノ招聘に関するニュースを連発しています。スールシャール解任には消極的と伝えられていた経営ボードは、既にスパーズの前指揮官に打診しており、本日のエヴァートン戦の結果次第で監督交代に踏み切るようです。

プレミアリーグ開幕からオールド・トラフォードで4戦連続勝利なしは、18位フィニッシュだった1972-73シーズン以来の低調なスタッツ。スールシャールとポチェッティーノに関するレポートを書きまくっているサミュエル・ラックハースト記者によると、スールシャールが開幕8試合でキャリントンを去ると決まれば、ロン・アトキンソンがクラブを去ってからの34年で最も早いタイミングの「sacked」となるそうです。

昨季プレミアリーグで3位に滑り込んだクラブの、2020-21シーズンの足跡を振り返ってみましょう。オールド・トラフォードにクリスタル・パレスを迎えた開幕戦を1-3で完敗。衝撃的な敗戦ではありましたが、このときは「8月のヨーロッパリーグで準決勝に残ったため、極端に短いバカンスを過ごした選手たちのコンディションが整わなかった」と理解されていました。続くアウェイのブライトン戦は1-2から95分に追いつかれ、タイムアップの笛が鳴った後のVARにPKをもらうきわどい勝利。カラバオカップは順調に5回戦に進出したものの、4節のトッテナム戦はオールド・トラフォードで1-6惨敗という信じられない結果に終わりました。

インターナショナルマッチウィークという2週間の立て直し期間を与えられたチームは、5節のニューカッスル戦を1-4で制すると、パリ・サンジェルマンと戦ったCLの初戦は87分のラシュフォードの一撃で勝ち越す1-2の劇的勝利。終始優位だったチェルシー戦はスコアレスドローに終わりましたが、ライプツィヒに5-0で大勝し、昨季の終盤戦の強さを取り戻したかに見えました。ところが、有利といわれていたアーセナル戦は0-1と沈黙。アルテタ監督のチームにはコンセプト、システム、一貫性があり、こちらにないのは明らかでした。

激痛の敗戦は、指揮官と選手たちとの間に亀裂を生じさせてしまったのかもしれません。ポール・スコールズさんが、守備のミスで敗れたイスタンブール・バシャクシェヒル戦における最初の失点のプロセスについて「10歳以下のフットボール」と酷評しています。セットピースでCK2人がゴール前に上がり、最後方をマティッチがケアすべきシーン。ハーフラインの手前でフリーになっていたデンバ・バを目撃したマイク・フェランアシスタントコーチが、マティッチにストライカーを見ろと指示すると、タッチライン際で聞こえていたはずのベテランアンカーはスルーしたそうです。ボールを奪われると、当然のようにロングフィードが通り、デンバ・バはひとり旅。誰がどう見ても、0-0の13分に取るべきリスクではありませんでした。

指揮官やコーチの指示通りに選手たちが動かなくなれば、チームは崩壊に向かいます。「BBC」のサイモン・ストーン記者によると、自らの去就について問われたスールシャール監督は、「1試合や2試合の結果で砂上の楼閣(a house of cards)になるとは思っていない」と即座に否定。「ポジティブなマインドをもってグディソンパークに向かう」とコメントしています。一方、今週の「マンデーナイト・フットボール」に出演したポチェッティーノさんは、「ゲームに復帰する準備はできている」と明言。ラックハースト記者は、「マンチェスター・ユナイテッドの監督を引き受けたいという彼の希望は変わっていない」と添えています。

今季2度めのインターナショナルブレイクは、1年前にポチェッティーノさんがモウリーニョ監督に取って代わられた季節。エヴァートンに敗れて公式戦3連敗となり、プレミアリーグ17位に転落すれば、腰が重いエド・ウッドワードCEOもボタンを押すかもしれません。「Manchester United approach Mauricio Pochettino about becoming manager」。見出しが目に飛び込んできたとき、胸に去来したのは、あまりにもひどい失点を目撃した瞬間の落胆と未来に対する期待感です。


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“マンチェスター・ユナイテッドがポチェッティーノにアプローチ!? エヴァートン戦で敗れたら…!” への3件のフィードバック

  1. ぎぐ爺 より:

    結果にかかわらず、現コーチ陣は週末のゲームで退任と
    前日の会見で明言させるべきでしょう。

    今、こんな状況になっているのは
    昨年終盤にベンチの体制変更をしなかったツケが回ってきているのだと思います。
    (昨シーズン3位に入れたのは、中断明けの対戦カードに恵まれていただけ)

    もし今節、結果を出したから現コーチ陣で続行、なんて事になったら
    また、同じ事の繰り返しになるでしょう。
    チームの今後を考えれば、それがベストな選択だと思います。

  2. ルーニー より:

    まず、暫定監督に留めず契約したところから間違えているので。
    オーレとポグバを追い出して走れるチームにしなくては勝てませんよ。

  3. ぎぐ爺 より:

    試合って今日だったんですね。
    日曜だと思い込んでました。

    前日会見で…は無理ですね。
    失礼しました。

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