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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

豊富な戦力を活かせず…4シーズン連続無冠のマンチェスター・ユナイテッドに思うこと。

サー・アレックス・ファーガソンが勇退したのは2013年。プレミアリーグ創設以来、優勝率61.9%という絶対的な強さを誇っていたクラブは、まったく勝てなくなりました。その後の8シーズンで、優勝争いに食い込んだといえるのは、年明けに首位に立った昨季のみ。デヴィッド・モイーズ、ルイス・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョはTOP4を巡るバトルに明け暮れ、最も多額の移籍金を得たオーレ・グンナー・スールシャールは未だ無冠です。

経験豊富な監督がいたシーズンは戦力が足りず、戦えるスカッドを得たシーズンは指揮官の技量が足りず。マネージャーと選手の確執によって、チームが瓦解したシーズンが2度もありました。プレミアリーグを3回制した監督の下に、ワールドクラスを集めた唯一の年だった2017-18シーズンは、ペップ・グアルディオラの最強チームに及ばず、独走の2位に甘んじるしかありませんでした。

2021-22シーズンは、マンチェスター・ユナイテッドにとって勝負の年となるはずでした。ジェイドン・サンチョ、ラファエル・ヴァラン、クリスティアーノ・ロナウドとビッグネームを次々と獲得。右サイドと最終ラインという弱点補強が完了したチームは、デクラン・ライスまで押さえられれば優勝候補の筆頭に推されていたでしょう。

ところが、いざ蓋を開けてみれば、快調だったのは4節まで。CLでアウトサイダーのヤングボーイズに敗れてからは、公式戦4勝2分6敗と不振にあえいでいます。4勝のうち、3つまでがラスト10分を切ってからの決勝ゴールという接戦で、完勝といえるのはヌーノ・エスピーリト・サント監督に引導を渡したトッテナム戦(0-3)だけです。

過去8年のビッグ6の戦績をチェックしてみると、われわれがいかに我慢してきたかがよくわかります。マンチェスター・シティはプレミアリーグ4回、リーグカップ6回、FAカップ1回と11のトロフィーを獲得。種類が多彩なのはチェルシーで、プレミアリーグ2回でFAカップとリーグカップは1回ですが、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップと欧州を3回制しています。

リヴァプールは、プレミアリーグとCL、UEFAスーパーカップに加えてクラブワールドカップを制覇。アーセナルはFAカップを4回勝っています。マンチェスター・ユナイテッドは、ファン・ハールがFAカップ、モウリーニョがリーグカップとヨーロッパリーグ、以上。下にいるのは、ポチェッティーノ時代もタイトルに手が届かなかったトッテナムだけです。

現地メディアは、「フレッジとマクトミネイがメインの中盤センターが弱い」「プレスが機能していない」「走らない」などさまざまな不振の理由を挙げていますが、これらは「指揮官に戦略・戦術がない」というひとことでまとめられるでしょう。ファン・デ・ベーク、ジェイドン・サンチョ、リンガード、マタ、マルシアル、カバーニ…機能していない選手があまりにも多すぎるのが、指揮官の引き出しの少なさを如実に物語っています。

マンチェスター・ユナイテッドが5シーズンぶりのタイトルを手に入れたければ、チーム作りに長けた監督を招聘するべきでしょう。アントニオ・コンテを招聘したスパーズに追い抜かれ、TOP4まで絶望的になる前に。


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“豊富な戦力を活かせず…4シーズン連続無冠のマンチェスター・ユナイテッドに思うこと。” への1件のコメント

  1. ルーニー より:

    戦術的には100%ロナウドの補強が間違っていた。彼はシティなら活躍出来ました。
    イングランド人スリートップならもっと勝てますよ。ロナウドはスーパーサブでしか必要無い。

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