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「ラングニック戦術には中盤の強化が必要」マン・ユナイテッドが動くのは冬か、夏か!?

昨季プレミアリーグで2位に食い込んで、4年めを目前にしていたオーレ・グンナー・スールシャールが解任。ラルフ・ラングニックは、半年という約束で暫定監督に就任しています。2人の指揮官の持ち味を考えれば、最適な役割は逆でしょう。

マンチェスター・ユナイテッドの全盛期を知る前者は、チームがピンチに陥ったときに、選手たちに勇気と自由を与えるブリッジマネージャーとしては秀逸です。一方、ゲーゲンプレッシングと速攻でブンデスリーガに変革をもたらした後者は、戦略に合ったタレントの獲得と戦術構築の時間が必要でしょう。とはいえ、投げられた賽を元に戻すことも、組み替えることもできません。ラングニックの選択肢は、「選手に合わせるか、選手を変えるか」です。

0-1という僅差ながら完敗だったウルヴス戦の後、現地の評論家は戦術と顔ぶれがフィットしていないと指摘しています。「スカイスポーツ」のジェイミー・レドナップさんは、「4-2-2-2のフォーメーションは、適切な選手がいなければ機能しない」とコメント。「マン・シティなど最高のチームは中盤をコントロールしているが、ユナイテッドにはそれがない」と付け加えています。

アーセナルOBのポール・マーソンさんは、「ラルフ・ラングニックの4-2-2-2は、2人の中盤にピッチを駆けまわって4人を相手にするよう求めている」と指摘。「スコット・マクトミネイはベストプレーヤーだったが、ネマニャ・マティッチは動きまわれない。ウルヴズ戦は、かつての彼ではなく、パスをまわされるだけだった」と語り、最大の課題は中盤にあると主張しています。

プレミアリーグのTOP4キープが難しくなったマンチェスター・ユナイテッドは、冬のマーケットで戦力を強化するのでしょうか。「マンチェスターイブニングニュース」が冬のターゲットとしているのは、マルセイユとの契約が夏に切れるブバカル・カマラと、ウルヴスの中盤をコントロールするルベン・ネヴェスです。

これに対して「talkSPORT」は、2月にCEOに就任するリチャード・アーノルドは冬のマーケットに投資しないといい切っています。マンチェスター・ユナイテッドが次の勝負に出るタイミングは、新監督を招聘する6月以降。ドルトムントのアーリング・ブラウト・ハーランドと、ウェストハムのデクラン・ライス獲得に全力を尽くすという見立てです。

ドルトムントのストライカーのバイアウト条項は、6300万ポンド(約98億円)といわれていますが、リンガード、ファン・デ・ベーク、マルシアル、マタ、マティッチ、カバーニらを手離せば問題なし。ポール・ポグバが退団となれば、デクラン・ライスに1億ポンドを投資しようとする可能性は高まるでしょう。

問題は、「クラブがチャンピオンズリーグの出場権を失っても、彼らはオールド・トラフォードを選ぶのか」。中盤センターの問題を放置したままで、ラングニックに勝ち続けろというのが難しければ、夏に3500万ポンドといわれていたルベン・ネヴェスや、契約満了直前で1000万ポンドまで下がったと伝えられたブバカル・カマラを押さえるのが現実的です。

ハーランドについては、ポールポジションと目されていますが、夏にチェルシーがプッシュしていたデクラン・ライスはハードルが高そうです。安く獲得できるセントラルMFがいるなら、テコ入れをしておいたほうがいいのではないでしょうか。「そろそろ復帰するポグバと、ファン・デ・ベークの活用で解決」というスーパーイリュージョンの可能性は…なさそうですね。


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