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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地記者が匿名条件で関係者に取材!「マンチェスター・ユナイテッドのキャプテンは誰がベスト?」

私がマンチェスター・ユナイテッドに惹かれたのは、1982年のワールドカップスペイン大会で、フランス戦の開始27秒にファーステストゴールを決めたイングランド代表のMFを見たからです。ブライアン・ロブソン、背番号7。25歳だったセンターハーフは、この年にクラブと代表のキャプテンに指名され、オールド・トラフォードでは歴代最長となる12年にわたって腕章を託されました。

デニス・ロー、ジョージ・グラハム、エリック・カントナはわずか1年、ウェイン・ルーニーは3年でヴィディッチは4年。サー・ボビー・チャールトンとガリー・ネヴィルはキャプテンとして5年を過ごしています。その上をいくのは、7年のバカンと8年のロイ・キーン。こうして名前を並べてみると、苦しかった時期に12年もプレッシャーを受け続けたロブソンには頭が下がります。

1975年に就任したバカンから、2017年にエヴァートンに復帰したルーニーまでの42年は8人で、一人あたり5.3年。その後の6年は5人で、直近3年のマグワイア以外はキャリック、バレンシア、アシュリー・ヤングが1年交代です。現在はブルーノ・フェルナンデス。好きな選手なので、就任が発表されたときはテンションが上がったのですが、何かとOBがうるさいんですよね…。

失格失格と騒いでいる急先鋒は、ガリー・ネビルとロイ・キーン。7-0で大敗したリヴァプール戦でやる気がないシーンがあったとか、レフェリーに抗議したとか…「胸に手を当てて、昔のご自分の振舞いを振り返ってご覧なさい」と諭したくなる批判が多く、「オマエがいうな」「横綱審議会か」とツッコミを入れまくる日々が続いていたのでした。

そんななかで、「Do Manchester United have a leadership problem?(マンチェスター・ユナイテッドはリーダーシップに問題があるのか?)」という見出しが目に留まり、一気に読んでしまいました。筆者は「アスレティック」のアンディ・ミトン記者。「クラブ関係者に取材を試み、匿名を条件にぶっちゃけてもらった」といわれたら、スルーするわけにはいきません。

まずは、ブルーノの評価。結論からいうと、「聞けば聞くほど、フェルナンデスが最有力という人が多かった」。人当たりがよく、常に笑顔で話し、ジョークが好き。こう書くと、そんなヤツいっぱいおるやんけ!といわれるかもしれませんが、マンチェスター・ユナイテッドサポーターなら、これができない選手の顔を思い浮かべることができるでしょう。

2つめのポイントは、レギュラーであること。マグワイアが降ろされたのは、ベンチで過ごす時間が長くなったからです。3つめは、4ヵ国語を自在に話せて、ロッカールームでメンバーをつなげる役割を果たしていること。ある関係者は、「これほどチーム全体と関わり、率直で、クラブの価値観や歴史と結びついているシニアプレーヤーはいない」と絶賛していたそうです。

彼以外の候補を挙げるとすれば、最有力はリサンドロ・マルティネスのようです。「デビューシーズンから、ブルーノ、ハリー、スコット、ルーク、ヴァランとともに、強いリーダーシップを発揮していた」。他の選手からリスペクトされているカゼミーロとヴァランも高評価で、今もピッチ上ではリーダーシップを発揮しています。

逆に難しいのは、リーダーシップはあるものの出番が少ないマクトミネイ、ジョニー・エヴァンス、ヒートン。エリクセンは、「物静かで、堅実で、プロフェッショナルとして一目置かれている」キャラで、リーダーのひとりではあるものの、キャプテンは他に適任がいると考えたほうがよさそうです。

関係者に「器じゃない」といわれたのは、ラシュフォードとルーク・ショー。まとめると、「コミュニケーション力が高く、語学が堪能でポジティブシンキング、愛社精神が強いブルーノがイチ推し」…って、就活か!普段から彼と接している人たちの言葉を目で追いながら、母親のようにハラハラしてしまいました。みんなとうまくやれてるようで、ほっとしています。

「エリック・テン・ハフ監督は、彼がプレイ中に芝居がかったことをする傾向があるのはわかっている。ただしそれは勝利への欲求から来るものであり、それ以上ではないと考えている。レフェリーのジャッジがユナイテッドに不利なら文句をいう。チームメイトに不平をいうのは、彼らか、あるいは自らに不満があるからだだろう」

この記事を抱えて、「オラー、ブルーノじゃい!文句あるか!」などというつもりはありません。日頃の人間関係やロッカールームのコミュニケーションまで把握しなければ、誰が適任であるとはいえないものです。私たちは、「今のはキャプテンらしくていいね!」「彼が引っ張っている感じがして、盛り上がるね!」などと、ライトに楽しむぐらいがいいのだと思います。

というわけで今回は、風の便りで息子のがんばりを知った母親がじんわり涙…ぐらいの受け取り方をしていただければ幸いです。5年後に「マンチェスター・ユナイテッドを復活させた真のキャプテン」として彼が評価されていれば、うれしいでしょうね。負傷者が減らず、苦しい季節が続きますが、メンバーが揃えば巻き返してくれると信じて静かに応援し続ける所存です。


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