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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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史上2番めの若さでプレミアリーグ5戦連発!ラスムス・ホイルンドのゴールが増えた理由。

11月11日のプレミアリーグ12節、オールド・トラフォードのルートン戦。10分にスローインから右サイドを突破したラシュフォードがクロスを入れると、オショのつま先を弾いたボールがゴールの真ん前に落下しました。詰めたホイルンドは、触ればOK。しかし太腿で押し込もうとしたボールは、GKカミンスキの右腕に当たってしまいました。

それから3ヵ月。ヴィラ・パークの24節で、17分のブルーノ・フェルナンデスのCKがマグワイアの頭に向かうと、ホイルンドはマッギンの裏にポジションを移しました。チームメイトのCBが競り勝ったら、そこに落ちてくると読んだのでしょう。左足のボレーの瞬間は、エミ・マルティネスのポジションが見えていたようです。ボールはGKの脇を抜けてネットを揺らしました。

18節のウェストハム戦までは、14試合出場でノーゴール。チャンピオンズリーグで6戦5発のストライカーとは別人のように、余裕を失っていた21歳のニューフェイスは、ボクシングデーのヴィラ戦の81分に左足で決勝ゴールを叩き込みました。ついに覚醒、その後のプレミアリーグで5戦連発。年明けの公式戦は6戦5発2アシストで、5勝1分というチームの躍進に貢献しています。

21歳7日で5試合連続ゴールは、19歳239日だった1998年のニコラ・アネルカに次ぐ史上2番めの若さだそうです。2022年の夏に加わったアトランタでも、最初の11試合は1ゴールで、年が明けてから3戦連発。新しい環境になじむのに時間がかかるタイプなのでしょうか。いや、突然の変貌にはもっと明確な理由があるはずです。

「アスレティック」が掲載しているホイルンドのショットマップを見ると、決められなかった14試合と無双状態に突入した5試合の違いに気づきます。CLではラシュフォードのクロスを決めるシーンがありましたが、プレミアリーグではウイングとの連携で得た決定機が少なく、年末までの不振の時期は、難しい体勢からのフィニッシュばかりでした。

14試合におけるビッグチャンスはルートン戦のミスのみで、すべてのシュートに対する左足の比率は56.6%。対して直近の5戦は、ゴールエリアで得た2つの決定機を活かしており、左足は75%に上がっています。ラストパスをなかなかもらえず焦っていた時期は、ボールが来るほうに突っ込んでいたストライカーは、フリーになれるエリアを見つける余裕を手に入れたようです。

ゴールに向かうボールしか入れてこないアントニーではなく、ラストパスのバリエーションがあるガルナチョが右サイドに固定されたのも、ホイルンドにとっては大きなプラスでしょう。ハーランドの決め方を理解しているマン・シティの選手たちのように、ウイングやブルーノが彼のゴールの方程式をつかめば、フリーでネットに突き刺すシーンが増えるはずです。

「アスレティック」のローリー・ウィットウェル記者とトム・ハリス記者は、キャリントンに戻ってきたファン・ペルシや、デンマーク代表のチームメイトであるエリクセンなど、経験豊富な先輩たちのアドバイスを熱心に聞いていると伝えています。ピッチの内外でリーダーシップを発揮し始めたレフティに、さらなる量産を期待しましょう。4位スパーズとの差は6ポイントです。


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