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ポグバとの確執が報じられるモウリーニョ監督に、巻き返しを期待します!

「いえることもあるけど、いえないこともある。いったら罰金を取られることになるだろう」
「いいたいことを、メディアに漏らすべきではない。マンチェスターをまた離れたければ、トランスファーリクエストを出せばよい」
「そういう話は、代理人(ミノ・ライオラ氏)を通してほしい」

「ザ・サン」「デイリー・ミラー」などの現地メディアをチェックすると、ポグバとモウリーニョ監督の緊張感が高い応酬は、概ねこのような会話として伝えられています。両者の関係の綻びが、最初に大々的に報じられたのは、昨季プレミアリーグ27節でニューカッスルに0-1で敗れた後でした。0-2で完敗した25節のスパーズ戦から、3試合連続で60分台に交代された6番は、明らかにピッチ上で不満を露わにしていました。指揮官が気にしたのは、軽い守備を見せてマット・リッチーにやられた失点に絡んだことと、アレクシス・サンチェスとのポジションの重なりでしょう。より攻撃的に戦いたいと考えていたポグバのほうは、再三の交代にストレスを溜めていたのだと思われます。

このときのモウリーニョ監督は、確執を報じたメディアを「大嘘」と一蹴しましたが、半年を経ても関係は修復に向かわず、むしろ悪化したように見えます。ポグバ自身がメディアを通じて抱えている不満をほのめかし、SNSで「信頼されれば自信を持てるし、すべてがより簡単になるはずだ。常にファンのため、チームメイトのため、信頼してくれる人たちのために全力を尽くす」と語った今、指揮官は強気にメディアを批判することはできないようです。「スカイスポーツ」が、プレミアリーグ2節のブライトン戦を控えた監督のコメントを紹介しています。

「真実は、2年と数週間彼と一緒に戦い、これまでにないほどハッピーと感じていたということだ。今もそうだけどね。彼にこれ以上要求できない。頼めないよ。(先週の)月曜日に戻ってきて、3日間トレーニングしただけだったからね。難しい状況に置かれていたチームに貢献してくれるよう、サポートを頼んだんだ」

開幕節のレスター戦でキャプテンを任せ、想定よりも20分も長かった83分までプレイしてくれたポグバを、モウリーニョ監督は全力でリスペクトしました。ブライトン戦もキャプテンマークを巻く予定の6番は、指揮官の言葉と振舞いから信頼を感じることができるでしょうか。バルサ移籍については先方が否定していますが、プレミアリーグで戦い続けるであろうフランス代表MFとの関係を良好にできなければ、「Cold Trafford」などといったタブロイド紙の煽情的な見出しはなくならないでしょう。

あくまでも「今は」ですが、モウリーニョ監督とポグバの関係が修復不可能となり、どちらかがクラブを離れなければならない状況になれば、私は迷わずエースを支持します。ムヒタリアン、ルーク・ショー、マルシアル、ラシュフォード、ポグバと、2年め以降の指揮官はあまりにも選手との軋轢が多すぎました。ひとりは去り、ひとりは移籍を志願し、最も高額な移籍金でクラブに復帰したワールドクラスがネガティブな発言をしているなかで、すべてをマスコミの作文と断じることはできません。

経営陣は補強を請う監督に応えず、スポーツディレクターの招聘を検討中と報じられています。おそらく今が最後のチャンスです。ポテンシャルの高い選手たちの力を引き出すようなアプローチを地道に繰り返し、チームにいい空気を醸成できなければ、「3年め」というキーワードがメディアを駆け抜けることになるはずです。

ライアン・ギグスさんが、こんなことをいっていました。「(ポグバは)リーダーのように見えるけど、ブライアン・ロブソンやロイ・キーンのような一貫性はなかった。キャプテンというエクストラの責任を負うことで、彼のレベルを維持することができるのではないか」「ルーク・ショーは質が高く、素晴らしい力があると何度もいってきたけど、恐ろしい骨折の後は走れてなかったね。今はいいプレシーズンを経て、フィットしているようだ。彼のトップのゲームでは、マンチェスター・ユナイテッドとイングランドにおける最高のSBだ」「マルシアルが、欧州のマーケットが閉まった後にフットボールに集中し、チームのためにチャレンジしてくれることを願ってる。資質は見せてきたけど、スタート地点に立ち返って価値を証明できるかどうかは、彼次第だから」。…心が揺さぶられます。こういったポジティブなメッセージを、指揮官から聞ければと願っています。

「ウイリアムヒル」の解任監督第1号のオッズは、レスターのクロード・ピュエル監督に次いで2番人気。「マンチェスター・ユナイテッドの次期監督候補」というベットまでオープンしており、こちらの人気はジダン、ポチェッティーノ、ギグス、ブラン、デシャン、レーヴといった順番です。踏ん張りどころとなっている今、最初に徹底すべきは、自身がポグバに告げたことではないでしょうか。「いいたいことを、メディアに漏らすべきではない」。ポジティブなムードと愛をもって、選手に伝えてあげてください。信頼しているがゆえに、要求しているのだ、と。

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“ポグバとの確執が報じられるモウリーニョ監督に、巻き返しを期待します!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    半月強で3つもモウリーニョの記事とは凄いモチベーション。
    またクラブの調子がいいとやっぱりこれくらい受かれるんだなあと思わせるシティサポの方がなぜかこの手の記事には必ずコメントをつけるのもある意味微笑ましい光景です。

  2. マンユナイテッド より:

    挑発に乗ってまたまたコメントしてしまいます(W)
    確かに隣家の揉め事には興味深々ながら、ほくそ笑むほどの根性悪でもないつもりです。
    そして、ここはマンU大好きMakotoさんのブログなのでその想いをリスペクトしています。

    —–
    巻き返しを期待…おっしゃりたいことは分かりますが、CB補強ができなかった、怪我人が多めってだけで開幕戦も勝利してますしまだ出遅れてるわけではないですよね笑
    こないだの試合は少しクオリティは低かったですが、ワールドカップ組が多く、まだ万全でない上に収穫はかなりありましたからここから3試合ぐらいでどれくらい勝ち点を積めるかチームを整備できるかが大事になると思います。

  3. makoto より:

    みなさま>
    私にとっては、応援するチームの浮沈に関わる話なので、直近最大の関心事です。「巻き返し」と書いたのは、クラブ内外ともモウリーニョさんに対する眼が相当厳しくなっていると感じられるからです。勝つことだけでなく、選手たちと良好な関係を築くことも求められているのだと思います。

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