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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

不振のマンチェスター・ユナイテッドがダービーで復活するための布陣と戦術を考察!

「自分もチームも、サポーターに失礼なパフォーマンスだった」。プレミアリーグ34節のエヴァートン戦で、マンチェスター・ユナイテッドは4-0という記録的な大敗を喫しました。リシャルリソンに豪快なボレーを叩き込まれた後、シグルズソンとディーニュに強烈なミドルを喰らい、とどめはラインの裏に抜けたウォルコット。モチベーションを落としていたモウリーニョ時代にもなかった厳しい結果について、ポール・ポグバは「選手たちが全力を尽くしていなかった」と振り返っています。

「彼らに謝罪する唯一の方法は、ピッチですべてを出し切ること」「これからもゲームを失うことはあると思うけど、そんなときもいいパフォーマンスとプライドがなければならない。このシャツを着るなら、このクラブのカルチャーや歴史を尊重してワークしないとね」

シグルズソンのミドルをお膳立てするかのような緩いマークをしてしまったネマニャ・マティッチも、ひたすら反省モードです。「サポーターとクラブを失望させてしまった。あまりにもひどいパフォーマンスで、言葉がない。すべての面で負けていた。オンターゲットを打つまでに85分を必要としてしまった」。昨季プレミアリーグで2番めに失点が少なかった堅守を支えたアンカーは、「自分がいちばん問題だった」と、惨敗の理由を語っています。アーセナルに敗れた後、公式戦2勝6敗と突如崩れたチームの問題点を整理してみたいと思います。

最もパフォーマンスが落ちたのは中盤でしょう。パリとのアウェイゲームで奇跡的な勝利を飾り、就任以来14勝2分1敗という出色の戦績を残していたスールシャール監督のチームは、ポグバ、マティッチ、エレーラを軸とした4-3-3で戦っていました。前任者との違いは、サイドアタッカーを中心としてスプリントが増えたこと、ポグバがより前でプレイできるようになったこと、ラシュフォードを最前線で機能させたこと、右サイドのリンガードが中に入り込んでプレイするようになったこと。プレミアリーグにフィットしたリンガードとスモーリングを組ませ、プレミアリーグ12試合で10失点と最終ラインの安定感も上がっていました。

アーセナル戦をきっかけに、不振に陥った最大の理由は、改善していたポイントの多くが悪い時期の彼らに戻ってしまったことだと思います。ルーク・ショーの離脱は激痛で、マティッチの低調がかぶさり、アンカーのカバーリングと左SBの運動量を失ったことで、ポグバが自陣でストレスを溜める時間が増えました。右サイドで前線と後方のつなぎ役を務めていたエレーラがいなくなると、ルカクが右サイドに流れる戦い方も機能しなくなります。孤立が目立つラシュフォード。エヴァートン戦では、ポグバのロングフィードとマルシアルのドリブルという飛び道具に頼らざるをえない時間が続きました。

マティッチの両脇を使われると、最終ラインはずるずる下がり、チーム全体が間延びします。グディソン・パークのマンチェスター・ユナイテッドは、デヴィッド・モイーズの呪いがかかったかのように選手間の距離が長く、リズミカルな連携による崩しは望むべくもありませんでした。状況を見ながら、プレッシングとハイラインで戦うのか、リトリートして速攻主体の攻撃に徹するのかをはっきりさせなければなりません。2つの戦い方を完璧にコントロールできるペップのチームが、現在の赤い悪魔を活性化する最も良質なテキストなのではないでしょうか。

さて、マンチェスターダービーです。アンデル・エレーラは間に合うのでしょうか。彼がプレイできれば、ポグバ、マティッチの横に並べて4-3-3で戦うことになるのでしょう。私が気になっているのは、ベルナルド・シウヴァのプレーエリアにルーク・ショーがいないことです。サイドからの崩しに人数を割いて対応するなら、リンデロフ、スモーリング、マティッチの3バックという奇策がおもしろいのではないかと思います。アシュリー・ヤングとジオゴ・ダロトがWBとして高めのポジションを取り、マクトミネイの両脇にポグバとエレーラ。前線にはラシュフォードとルカクあるいはマルシアルといった3-5-2(5-3-2?)です。

インサイドMF、WB、サイドのCBの3人がベルナルド・シウヴァ&マフレズ、ギュンドアン&スターリングのサイドアタックを包囲し、奪ったボールを前線の2人に当てる戦術。いやー、スールシャール監督は、そこまではやらないでしょうね…。指揮官による最終ラインのいじりすぎも、不振の要因のひとつだと思われますので、くれぐれもSBリンデロフだけは避けていただければと願っております。レッズサポーターも注目する大事な試合は、本日20時(日本時間で明日の4時)にキックオフです。不安…いやいや、楽しみです!

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“不振のマンチェスター・ユナイテッドがダービーで復活するための布陣と戦術を考察!” への3件のフィードバック

  1. ルーニー より:

    更新お疲れさまです。
    確か、ショーは今節から復帰なのでSBの心配はないかと思いますよ。僕的には調子の上がらないマルシャルやマティッチではなく、マクトミネイやサンチェスをみたいです

  2. 桑畑3060 より:

    欲望という名の電車に乗り遅れたら、そこへ絶望という名の地下鉄がやって来た。
    乗るか乗らねえか、まだ間に合うのか間に合わねえのか、こりゃあ、考えどこじゃねえか。
    さて、どうする、好事家さんよ。

  3. サンドバッグ より:

    この試合に全てを捧げるだろうCITYの選手
    今季のミッションはオーレ正式就任でほぼ完遂の
    UNITEDの面々。。。結果は明らか。

    この後、全勝でトロフィーを掴むペップのハゲ頭に
    3冠の後光が輝いているのが見えますよ。

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