「ヴィエラの再来!」…現地メディアと評論家が激賞したトーマス・パーティーの存在感。
最後に勝ったのは、2015年1月のマンチェスター・シティ戦。プレミアリーグにおけるビッグ6とのアウェイゲームで、29戦(10分19敗)も勝利がなかったアーセナルが、ついに不名誉な記録をストップしました。彼らにとってオールド・トラフォードは最大の鬼門で、プレミアリーグで最後に勝ったのは2006年9月。0-1の試合でゴールを決めたのは、あまりに懐かしいアデバヨルです。「14年間、ここで勝てていないことを選手に伝えたくなかった」。オーバメヤンのPKで勝利した後、会見に臨んだミケル・アルテタ監督は、「オールド・トラフォードで個性を示せたことを誇りに思う」「トリッキーなダイヤモンドに対して、とてもアグレッシブだった」と選手を称えました。
クリーンシートの勝利に歓喜したグーナーのなかには、ガブリエウ・マガリャンイスの統率力と的確なマークや、モハメド・エルネニーという「新戦力」の献身的なプレイを最大の勝因とした人もいるでしょう。しかし、「BBC」と「スカイスポーツ」のマン・オブ・ザ・マッチは、トーマス・パーティー。逆の立場からゲームを見ていた私も、メディアのチョイスに乗っかりたいと思います。
79回のボールタッチ数、11回のボール奪取、4回のタックル成功、3回のドリブル成功は、すべてチームNo.1。速攻のきっかけとなるスピーディーな攻め上がり、サイドの選手を走らせる正確なロングフィード、決定機の芽をつぶす獰猛なタックルに、パトリック・ヴィエラの姿を重ね合わせたオールドファンも少なくないはずです。オールド・トラフォードの激戦をチェックしたメディアと評論家たちの評価を紹介しましょう。
「デッドラインデーのアーセナルが、彼と契約するために必要な4500万ポンドをアトレティコ・マドリードに支払った理由を見せつけた。素晴らしいパートナーシップを築いたエルネニーと並び、大きな存在感を示した。アーセナルにとって重要な要素となっている新しい背骨とアルテタは、今後数週間から数ヵ月のうちに、さらに多くのものを見せてくれることを望めるだろう。タッチ、ポゼッション、タックルとインターセプト、ドリブルはすべてアーセナルのTOPだった」(スカイスポーツ)
「彼は気高かった。ビッグゲームにおいて愚か者ではない(no mug)のは明らかだ。見れば見るほど、ユナイテッドの中盤にいてくれたらいいのにと思う。大きくて強く、アグレッシブ。パスを前に送り、ボールに対処できる。私はヴィエラと戦った。この子(kid)は、パトリックが以前やっていたこととマッチするチャンスがあると思う」(ロイ・キーン/スカイスポーツ)
「われわれの思い出のような存在。私は、彼を単なる6番、8番、守備的MFとは見做していない。何でもこなす秀逸なMFだと思っている。 パトリック・ヴィエラやエマニュエル・プティのような。あれは黄金時代だった」
「アーセナルには、ボールを取り返す意欲とエネルギーが溢れていた。彼らはすべての面で優れていた。ガブリエルは素晴らしく、パーティーはピッチで最高だった。信じられない補強だったね」(ジェイミー・レドナップ/スカイスポーツ)
「真ん中に堅実なMFが2人いるので、その後ろは安全に見えた。ユナイテッドは、特に前半はずっとボールをまわしていたけど、行き場を失っていたからだった。アーセナルはパーティーとエルネニーがプレスをかけ、アレクサンドル・ラカゼットがユナイテッドの深い位置にいるMFのフレッジに対応し、パスをブロックしてピンチの芽を摘んだ。それらはすべて、アルテタのプランの一部であり、ユナイテッドが攻撃時に臨む選択肢を持っていなかったことを意味する」(マーティン・キーオン/BBC)
多くの評論家がカヴァレッジの広さや多彩なプレイを激賞するなか、「マンチェスター・ユナイテッドはトップヘヴィーで、フレッジ、マクトミネイ、マティッチがいるのは知っているけど、パーティーはいない」と語ったスカイスポーツのポール・マーソンさんは、彼がいればエジルを活かすという選択肢もあったと指摘しています。
カンテの脇にカイ・ハヴェルツとメイソン・マウントという攻撃的なタレントを配したランパード監督の成功を見た直後だけに、思わずうなずきそうになりますが、アルテタ監督は若い選手たちの走力を活かして別なアプローチでタイトルに迫ろうとしているのでしょう。マーソンさんも、可能性は認めながらも、メスト・エジルが外された理由と日曜日のマンチェスター・ユナイテッドの敗因について言及しています。
「パーティーは、エジルのためのスペースを創れるほどのいい出来だった。でも、エジルが外されたのは、彼のような存在がいなかったという理由だけではない。エジルは、走り回らないからね。マンチェスター・ユナイテッドは、なぜ日曜日に打ちのめされたのか。彼らは走り回らなかったからだ」
新時代のヴィエラを軸に、豊富な運動量と直線的なアタックでプレミアリーグ制覇をめざすアルテタ監督のチームは、黄金時代を再現できるのでしょうか。リヴァプールとマンチェスター・シティが2強と呼ばれ、チェルシーが大型補強で後を追っている今、「アーセナルが来る」と叫べば笑われてしまうかもしれません。しかし私は、近い将来、彼らがプレミアリーグの頂点に立つ可能性は充分にあると思っています。ようやく手に入れたトーマス・パーティーとガブリエウ・マガリャンイスという素晴らしいタレントに、抜本的にチームを変えるポテンシャルがあるとにらんでいるからです。
ガナーズの中盤を完全に掌握し、2003-04シーズンに無敗優勝を達成したパトリック・ヴィエラのように。出戻りのダヴィド・ルイスとともにアントニオ・コンテの3-4-3の主軸となり、前年10位からTOPを奪還する復活劇の中心にいたエンゴロ・カンテのように。凡庸だったマン・シティに加わり、アグエロ、ダヴィド・シルヴァ、コンパニとともにチームを優勝争いの常連に引き上げたヤヤ・トゥレのように。
クリーンシートの勝利に歓喜したグーナーのなかには、ガブリエウ・マガリャンイスの統率力と的確なマークや、モハメド・エルネニーという「新戦力」の献身的なプレイを最大の勝因とした人もいるでしょう。しかし、「BBC」と「スカイスポーツ」のマン・オブ・ザ・マッチは、トーマス・パーティー。逆の立場からゲームを見ていた私も、メディアのチョイスに乗っかりたいと思います。
79回のボールタッチ数、11回のボール奪取、4回のタックル成功、3回のドリブル成功は、すべてチームNo.1。速攻のきっかけとなるスピーディーな攻め上がり、サイドの選手を走らせる正確なロングフィード、決定機の芽をつぶす獰猛なタックルに、パトリック・ヴィエラの姿を重ね合わせたオールドファンも少なくないはずです。オールド・トラフォードの激戦をチェックしたメディアと評論家たちの評価を紹介しましょう。
「デッドラインデーのアーセナルが、彼と契約するために必要な4500万ポンドをアトレティコ・マドリードに支払った理由を見せつけた。素晴らしいパートナーシップを築いたエルネニーと並び、大きな存在感を示した。アーセナルにとって重要な要素となっている新しい背骨とアルテタは、今後数週間から数ヵ月のうちに、さらに多くのものを見せてくれることを望めるだろう。タッチ、ポゼッション、タックルとインターセプト、ドリブルはすべてアーセナルのTOPだった」(スカイスポーツ)
「彼は気高かった。ビッグゲームにおいて愚か者ではない(no mug)のは明らかだ。見れば見るほど、ユナイテッドの中盤にいてくれたらいいのにと思う。大きくて強く、アグレッシブ。パスを前に送り、ボールに対処できる。私はヴィエラと戦った。この子(kid)は、パトリックが以前やっていたこととマッチするチャンスがあると思う」(ロイ・キーン/スカイスポーツ)
「われわれの思い出のような存在。私は、彼を単なる6番、8番、守備的MFとは見做していない。何でもこなす秀逸なMFだと思っている。 パトリック・ヴィエラやエマニュエル・プティのような。あれは黄金時代だった」
「アーセナルには、ボールを取り返す意欲とエネルギーが溢れていた。彼らはすべての面で優れていた。ガブリエルは素晴らしく、パーティーはピッチで最高だった。信じられない補強だったね」(ジェイミー・レドナップ/スカイスポーツ)
「真ん中に堅実なMFが2人いるので、その後ろは安全に見えた。ユナイテッドは、特に前半はずっとボールをまわしていたけど、行き場を失っていたからだった。アーセナルはパーティーとエルネニーがプレスをかけ、アレクサンドル・ラカゼットがユナイテッドの深い位置にいるMFのフレッジに対応し、パスをブロックしてピンチの芽を摘んだ。それらはすべて、アルテタのプランの一部であり、ユナイテッドが攻撃時に臨む選択肢を持っていなかったことを意味する」(マーティン・キーオン/BBC)
多くの評論家がカヴァレッジの広さや多彩なプレイを激賞するなか、「マンチェスター・ユナイテッドはトップヘヴィーで、フレッジ、マクトミネイ、マティッチがいるのは知っているけど、パーティーはいない」と語ったスカイスポーツのポール・マーソンさんは、彼がいればエジルを活かすという選択肢もあったと指摘しています。
カンテの脇にカイ・ハヴェルツとメイソン・マウントという攻撃的なタレントを配したランパード監督の成功を見た直後だけに、思わずうなずきそうになりますが、アルテタ監督は若い選手たちの走力を活かして別なアプローチでタイトルに迫ろうとしているのでしょう。マーソンさんも、可能性は認めながらも、メスト・エジルが外された理由と日曜日のマンチェスター・ユナイテッドの敗因について言及しています。
「パーティーは、エジルのためのスペースを創れるほどのいい出来だった。でも、エジルが外されたのは、彼のような存在がいなかったという理由だけではない。エジルは、走り回らないからね。マンチェスター・ユナイテッドは、なぜ日曜日に打ちのめされたのか。彼らは走り回らなかったからだ」
新時代のヴィエラを軸に、豊富な運動量と直線的なアタックでプレミアリーグ制覇をめざすアルテタ監督のチームは、黄金時代を再現できるのでしょうか。リヴァプールとマンチェスター・シティが2強と呼ばれ、チェルシーが大型補強で後を追っている今、「アーセナルが来る」と叫べば笑われてしまうかもしれません。しかし私は、近い将来、彼らがプレミアリーグの頂点に立つ可能性は充分にあると思っています。ようやく手に入れたトーマス・パーティーとガブリエウ・マガリャンイスという素晴らしいタレントに、抜本的にチームを変えるポテンシャルがあるとにらんでいるからです。
ガナーズの中盤を完全に掌握し、2003-04シーズンに無敗優勝を達成したパトリック・ヴィエラのように。出戻りのダヴィド・ルイスとともにアントニオ・コンテの3-4-3の主軸となり、前年10位からTOPを奪還する復活劇の中心にいたエンゴロ・カンテのように。凡庸だったマン・シティに加わり、アグエロ、ダヴィド・シルヴァ、コンパニとともにチームを優勝争いの常連に引き上げたヤヤ・トゥレのように。
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