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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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CBの三冠と思いきや…PFA年間最優秀選手は、史上3人めの連覇となったケヴィン・デブライネ!

FWA(イングランド・フットボール記者協会)の最優秀選手はルベン・ディアス、LMA(リーグマネージャー協会)の最優秀監督はペップ・グアルディオラ。プレミアリーグが選出する「EA SPORTS Player of the Season」もルベン・ディアスがさらっており、「Barclays Manager of the Season」のほうもやはりペップでした。最優秀若手選手はフィル・フォーデンと、プレミアリーグを制覇したクラブが主要のアワードを独占。ノースロンドンダービーで決めた超絶ラボーナで、最優秀ゴールに選出されたエリック・ラメラは、いかにも居心地が悪そうです。

競馬でいえば、皐月賞とダービーを圧勝した無敗馬が、秋の初戦を悠々と制して菊花賞に出てきたといった状況でしょう。PFA(イングランドプロサッカー選手協会)の年間最優秀選手に単勝馬券があれば、ルベン・ディアスがガチガチの大本命に推されるはずです。出走馬はケヴィン・デブライネ、イルカイ・ギュンドアン、ルベン・ディアス、フィル・フォーデン、ブルーノ・フェルナンデス、ハリー・ケイン。マン・シティが4頭出しでプレスをかけてきているように見えます。

穴党の私としては、馬券的にうまみがない菊花賞はスルーし、次週の天皇賞に倍額を突っ込むというジャッジをするところです。マン・シティを堅守のチームに変えたCBが三冠制覇となるのだろうと思いつつ、それでも先日、こっそり「ハリー・ケイン…」とつぶやいてみました。2日前に発表されたベスト11も水色ベース。エデルソン、ジョアン・カンセロ、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、デブライネ、ギュンドアンと6人を並べられると、愛想笑いを浮かべるしかありません。

得点王とアシスト王のダブルを決めたハリー・ケイン、不振にあえいだレッズで22ゴールときっちり結果を残したモー・サラー、プレミアリーグ37試合18ゴール12アシストと獅子奮迅のブルーノ・フェルナンデス、37試合17ゴール10アシストのソン・フンミンも順当な顔ぶれです。最もうれしかったのは、ロバートソンだろうと諦めていた左サイドにルーク・ショーの名前があったことです。モウリーニョの下で苦しんだレフトバックが、ついにここまで来てくれた…。マンチェスターダービーのファインゴールを、一生忘れることはないでしょう。

さて、いよいよ栄えある年間最優秀選手の発表ですが…「BBC」の見出しを目撃した瞬間、息が止まりました。「De Bruyne wins PFA men’s award for second year in a row」。デブライネの2年連続受賞は、ティエリ・アンリとクリスティアーノ・ロナウドに続く3人めの快挙です。お、おめでとうございます!いや、でも悔しい。こうなってみて、気づきました。ブルーノが獲れなかったとき、納得できるのは、シーズンを通じて素晴らしいパフォーマンスを披露し続けたルベン・ディアスと、ゴール&アシストで上回るハリー・ケインだけだったということに。

ジャーナリストや主催者が選考会を実施して選んだのなら、あれこれ理由を並べて抗議したくなりますが、選手のみなさんが「デブライネ、マジすげー」と声を揃えたのなら、一緒になって称えるしかありません。来季こそは、マンチェスター・ユナイテッドが優勝してほしいと腹の底から思いました。すべてのスタッツでデブライネを上回り、守備における貢献度もチームに対する影響力もが高かったブルーノ・フェルナンデスに欠けていたのは、プレミアリーグのトロフィーだったということでしょう。

最後に彼をリスペクトして、この稿を締めたいと思います。おめでとう、フィル・フォーデン!大器と期待された選手が次々に凡庸になっていくなかで、プレミアリーグ28試合9ゴール5アシストと見事に才能を開花させました。ワールドクラスだらけの最強チームで、スターリングやベルナルド・シウヴァといった強敵の出場機会を削る活躍をみせるのは、並大抵のことではありません。来季はジェイドン・サンチョだからなと妄想しつつ、目いっぱいの拍手を送りましょう。素晴らしい!


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