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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ジルーVSムバッペのトラブルについて聞かれたポグバ、爆笑2発のベストパフォーマンス!

クリスティアン・エリクセンについては、状態は安定しているというニュースが聞こえてくるのみで、今は「大事に至らなくてよかった」としかいえません。そして、エースがピッチに倒れ込むというアクシデントに動揺しながら、最後まで戦い抜いたデンマークの選手たちを称えたいと思います。ピッチのなかで起こるあらゆるトラブルに対して、迅速に対応できるよう改善を重ねてきた医療関係者のみなさんの尽力に、あらためて頭が下がる出来事でした。

トラブルといえば、フランス代表が内紛発生と騒がれています。事の発端は、8日に開催されたブルガリア戦後のインタビュー。人気番組「L’EQUIPE DU SOIR」の記者に、「2ゴールを決めたけど最初は目立たなかったが…」と水を向けられたオリヴィエ・ジルーは、「走ってもボールが出てこなかった。お互いに、もっと相手を見つけられたのではないかと思う」とコメントしました。

この後、「ベンゼマの負傷でいきなり入ることになり、正直きつかった」といっていたストライカーに、チームメイトを非難する意図はなかったはずです。プレミアリーグでは17試合4ゴールと振るわなかったブルーズのターゲットマンは、この日は2点をゲットしています。メディア対応を心得ているベテランが、わざわざ不満を吐露する動機も理由もありません。火を着けたのは、ストライカーの声を拾った討論番組のスタジオでした。「ムバッペ批判だ」「ジルーが入ってからの彼はソリストだった」と、名前を出さずに発した言葉をヤングスターとリンクさせたのです。

放映後に、ジルーが自分を批判したと聞かされたムバッペは、怒りを爆発させました。翌日の昼食時、34歳は22歳に「自分の言い方がまずかった。ムバッペを批判するつもりはなかった」と謝罪したのですが、メディアにエゴイストと叩かれた10番は納得いかなかったようです。「インザーギにうんざりしている」。フィニッシュ以外に仕事しない選手の隠語として使われたイタリアのレジェンドにとっては、完全なるもらい事故ですが、言葉を選ばずチームメイトに不満をこぼし続けたムバッペは、会見の場を要求するほど頭に血が上ってしまいました。

事態を収束させたいデシャン監督は、これを拒否。ゴシップが大好きなメディアは、ナイフとフォークを握って10日の記者会見に馳せ参じました。そこに現れたのは、ポール・ポグバ。プレミアリーグレコードの8900万ポンドでマンチェスター・ユナイテッドに入団したプレーメイカーは、面倒な質問に応えるスキルもワールドクラスです。「チームは張り詰めているのか」と問われた彼は、いきなり素晴らしいボレーをぶちかましました。

「張り詰めているのは、僕の背中と足だけだね。理学療法士が、緊張を取り除くためにマッサージしてくれている」

ピッチのなかでは、自陣で危険なドリブルを見せることもあるMFは、ここではひたすらクリアするのが唯一の勝ちパターンとわかっています。

「率直にいって、何もない。チームは素晴らしい雰囲気だね。オリヴィエとキリアンの間には、まったく何もない。いずれにしても、自分の前では何も起こっていない。たぶん、いったことが間違って伝わったんだろうね(筆者:何もなくないじゃん!)。いや、何もないよ。キリアンは、多くのゴールとアシストを決めることができる。あの年齢で、驚くべきことを成し遂げている。彼には私利私欲などない」

しっかりフォローしたうえで、「われわれミッドフィールダーを助けるべく、もう少し守備をしたほうがいいね」とやって爆笑をとったポグバは、ムバッペはチームプレーヤーだと念押しした後、「あるのは笑顔、音楽、そしてマッサージだ」と冒頭に張った伏線を回収して立ち去りました。いや、素晴らしい。これぞ完璧なパフォーマンス。その調子で軽やかに新契約にサインし、われわれマンチェスター・ユナイテッドサポーターの心の緊張を揉みほぐしてください!


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