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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

忘れられないあの1年。思い入れがあるメイソン・マウントに、ワールドカップでの活躍を期待!

ジョゼ・モウリーニョがレアル・マドリードから復帰して2年め。チェルシーの試合を観ながら、モヤモヤしていたのを思い出します。ユース出身の生え抜きを、なぜ起用しないのか。当時は、チェルシーユースがイングランドのトップレベルに駆け上がっていた時期で、将来が楽しみな選手がプレミアリーグのベンチに座っていたのです。

2013-14シーズンに、U-21プレミアリーグとFAユースカップを制覇。ファーストチームがリーグ優勝を果たした2014-15シーズンもFAユースカップを勝ち切り(その後、5連覇達成)、UEFAユースリーグとU-18のサウスリーグでも頂点に立っています。

ナタン・アケ、ドミニク・ソランケ、アンドレアス・クリステンセン、イジー・ブラウン。今にして思えば、プレミアリーグを制するチームで活躍するには何かが足りなかった選手たちなのですが、あの頃の彼らはとても輝いて見えたのです。

モウリーニョが解任となった2015-16シーズンは、出世頭のロフタス=チークがプレミアリーグで13試合に出場したものの、最強ユースの主力だったタミー・アブラハムとフィカヨ・トモリはピッチの感触を確かめただけで終わりました。

2016-17のアントニオ・コンテはガチガチのスタメン固定で、リーグ戦で先発したヤングスターはナタン・アケとナサニエル・チャロバーのみ。2018年の夏にやってきたサッリが、ようやくカラム・ハドソン=オドイとクリステンセンを使い始めたのですが、ヨーロッパリーグを制した指揮官のプロジェクトはたった1年で終わりを告げました。

そして2019-20シーズン、私のモヤモヤを晴らしてくれたのは、ダービー・カウンティから乗り込んできたフランク・ランパードでした。タミー・アブラハムは34試合15ゴールという出色の数字を残し、前年のチャンピオンシップをレジェンドとともに戦ったメイソン・マウントも37試合7ゴール5アシスト。リース・ジェームズは24試合に出場し、クリステンセンは先発21試合、フィカヨ・トモリは15試合をピッチの上で過ごしました。

チェルシーユースに眩惑されてから、8年。トゥヘルが率いてきたチームには、トレヴォ・チャロバー、アルマンド・ブロヤ、コナー・ギャラガーなど、ユース出身の選手が5人います。彼らにとって、自らが選出される可能性がある初めてのワールドカップが目前に迫ってきました。メイソン・マウントは当確でしょう。コナー・ギャラガーは、最終リストに残れるでしょうか。

つらつら書いてまいりましたが、この記事でいいたいのは、「思い入れがあるメイソン・マウントに、ワールドカップでの活躍を期待している」ということです。「フットボールロンドン」が紹介していた彼の言葉に触れて、思わず涙腺が緩んでしまいました。

「子どもの頃から、あんな大会でプレイできることを夢見てきたら、メンバーに選出されてワールドカップに行く機会を得られるなんて、信じられないし特別なことだとわかるだろう」

「このメンバーで数年間やってきたので、充分やれるという自信を抱いている。機会をもらえたことを、謙虚に受け止めないとね。前回より一歩でも前進できるよう、全力を尽くしたい」

ミドルレンジからのシュートの強さと精度は、プレミアリーグのMFのなかでもトップクラス。今季は未だノーゴールですが、これから調子が上がってくれば、カタールの初戦でキックオフのピッチに立てるでしょう。

「静かな三連休の終わりに、ライバルクラブの選手の記事を読んで、うるうるしていたオッサンがいたんですよ」という、やっちまった感があるお話ですが、何卒笑ってスルーしていただければと思います。ああ、チェルシーユース、ランパード、メイソン・マウント…。


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