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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

コウチーニョ、アレクシス・サンチェス…クラブは彼らを守れるか?

活躍を積み重ねて、「チームの顔」「レジェンド」と称された選手がいます。リヴァプールのスティーブン・ジェラード、チェルシーのフランク・ランパード、アーセナルならデニス・ベルカンプやパトリック・ヴィエラ、ティエリ・アンリ。マンチェスター・ユナイテッドはこの夏、史上最高のストライカーを失いました。公式戦559試合253ゴール、プレミアリーグ193ゴールのウェイン・ルーニー。私にとってのマンチェスター・シティとは、セルヒオ・アグエロ、ダヴィド・シルヴァ、ヤヤ・トゥレが圧倒的なテクニックとスピードでゴールをもぎ取るチームです。

そんな「チームの顔」になりえる選手たちに、蠱惑的なオファーが届いています。アレクシス・サンチェスとフィリペ・コウチーニョ。昨季プレミアリーグで38試合24ゴールという素晴らしい記録を残したアーセナルのエースは、パリ・サンジェルマン移籍に近づいていると報じられており、本人と代理人をパリで目撃したという話と、移籍金5000万ユーロ(約65億円)という具体的な数字がメディアの紙面を飾っています。

片やプレミアリーグ2016-17シーズンは31試合13ゴールだったレッズの10番は、データよりもサポーターの記録に残り続けるタイプでしょう。2017年4月1日、3-1完勝でダブルを決めたマージーサイドダービーは圧巻でした。ペニントンを子ども扱いして右隅に叩き込んだ見事なコントロールショットと、オリギを一瞬でフリーにした絶妙なラストパス。サポーターが絶対勝ってくれと祈るような試合で結果を出すのがコウチーニョです。ネイマール売却は決まりといわれているバルセロナのオファーは8900万ポンド(約129億円)と報じられていますが、クラブは彼を守り切れるのでしょうか。ヴェンゲル監督とクロップ監督は、異口同音に「大事なエースを手離すことはない」とコメントしています。

「進展はない。ずっと同じだ。彼は残る。風邪をひいたようだが、できる限り早く戻ってくるだろう。1年契約が残っている選手は、それを尊重しなければならない」(アーセン・ヴェンゲル)
「契約解除金は4億ポンド(約590億円)。オーナーは、われわれが望まない放出はしないと約束してくれた。われわれには確固たるベースがあり、安定した選手たちがいる。OKを出さなければ選手を出すことはないので、この件については完全にリラックスしている」(ユルゲン・クロップ)

「チャンピオンズリーグに出たい」「自分は決断したが、アーセナルの返事を待たなければならない」と移籍希望を口にしたアレクシス・サンチェスに対して、移籍を否定し続けてきたコウチーニョにも個人合意に達したという噂があります。トランスファーマーケットは、状況変化によって結論がコロコロ変わるもの。2013年の夏に2度めの移籍志願を伝えられたルーニーは結局クラブに残り、2015年にアストン・ヴィラのキャプテンだったファビアン・デルフは、残留を名言した6日後にマンチェスター・シティ入団が発表されました。5年後、アレクシス・サンチェスはアーセナルでビッグイヤーを高々と掲げているかもしれません。今、重要なのは、選手のモチベーションダウンを防ぐことと、高額のオファーに対して揺れないことです。「一転、移籍へ」という見出しが立つケースの大半は、「選手がそこまで突っ張るなら売ってしまって別なタレントを獲得したほうがいい」と匙を投げたか、「その移籍金は今後取れないレベル。断れない…」とソロバンを弾いた場合のいずれかです。

アーセナルとリヴァプールには、大黒柱の引き留めを成功させていただければと願っています。将来、今のクラブのレジェンドとしてリスペクトされる姿を見たいという心情的な理由ばかりでなく、マーケットを見渡したときに、プレミアリーグを理解しクラブの戦略・戦術を体現できる彼ら以上の選手を獲れるイメージが涌かないからです。バルサのリストに載っていると伝えられたエデン・アザールとデル・アリも同様です。ぜひ、新シーズンもプレミアリーグで素晴らしいプレイを!

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“コウチーニョ、アレクシス・サンチェス…クラブは彼らを守れるか?” への8件のフィードバック

  1. Mw より:

    コウチーニョはクラブが出さない限り自分から出て行かないでしょ。バルサお抱えのメディアが訳わからんラジオから拾って空想で記事書いているだけ。クロップと会談してクラブが売らない限り自分からは動かないとつい最近言ってたみたい。

    —–
    >コウチーニョにも個人合意に達したという噂があります。

    エコーの記者が
    「スペイン紙がバルサとコウチーニョ代理人の個人合意の噂を報じていましたが、所属クラブの合意を得ない場合、合意どころか直接話をすることですら違法なんですよ、みなさんがよくご存知の通り…」みたいなこと言ってたので流石に苦笑いしてしまいました。
    まぁとにかく、今年に結んだ契約はバイアウトが無い、リバプールも出す意思は無いとのことなのでコウチーニョは大丈夫なんじゃないでしょうか。
    ムバッペレベルでお金が出てきたら分かりませんが、流石に無いでしょう

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    コウチーニョは私も大丈夫だと思います。
    エコーの記者による話は、私も苦笑いしました。
    ドイツにオーナー夫妻も来られていたので、色々と会話はしたと思います。プレシーズンマッチのメンバーとの絡みは最高なので、クロップは決してコウチーニョは手放さないでしょう。

  3. リクオ より:

    いつも楽しく読ませてもらってます。

    質問なんですが、

    サンチェスについて、ベンゲルが「1年契約が残っている選手は、それを尊重しなければならない」と言っていますよね。それは、サンチェスとの契約更新はできないみたいな解釈もできるような気がするのですが、どう思われますか?

  4. ゆうま より:

    バルサ移籍の噂で騒がれたベジェリンも既に何回個人合意に達した事になっていますから
    スペイン紙によるバルサとの個人合意なんて全く気に病む必要は無いと思いますけどね

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    バルサ機関誌曰く、「コウチーニョはバルサ行きを望み、クロップに話した。移籍の為には給料の減額も厭わない。交渉は順調で70~85mでオファーを出す。」
    リバプール番記者曰く「コウチーニョが移籍を訴えてる様子は見られない。クラブとしては売る気が無く、そのスタンスに変化は無い。」
    嘘つきはどちらですかねぇ…笑

  6. kopite より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    私も、今は噂でしかないと思っています。

    Mwさん>
    選手・代理人とクラブの間で「オファーが来たら必ず通してくれ」と取り決めをしているケースが多く、実際に代理人⇔クラブ、相手方の監督⇔選手で話をしていることも多い(=後で選手があのときこうだったと話してたりします)ので、いつも裏側はわかりません。コウチーニョの場合は、ご本人の残留の意志が強いのは確かですね。

    Mackiさん>
    「指揮官が絶対残そうと決めている」のは間違いないですね。

    リクオさん>
    「少なくとも契約が残っている1年は」だと思われます。契約延長交渉は続けられるでしょう。

    ゆうまさん>
    今まで、プレミアリーグから多くの選手がスペインに渡っているので気にはなります…。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    今回は前者がアウトでしょうね。スペインが嘘が多く、イングランドが少ないとは思いませんが。

    —–
    いつも楽しく読ませてもらってます!

    コウチーニョとサンチェスを同列に語るのはどうなんでしょう(^^;;

    選手が置かれてる状況が違いすぎるような気も…

    デヘアが100%残るのならコウチーニョは200%残ると思います

    と攻撃的な事を書いてしまいましたが、今の移籍市場はわかりませんよね(>_<) ネイマールですら移籍の可能性がある状況…

  7. プレミアリーグ大好き! より:

    サンチェスはともかくコウチーニョが移籍するわけないじゃん
    噂でしかないと思ってるなら適当なこと書いてるんじゃねえよ

  8. makoto より:

    kopiteさん>
    同列に語ったのは、エースを失いたくないアーセナルとリヴァプールですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    噂があるのは事実で、それもまた現地のサッカーメディアのカルチャーですので、適当なことを書いているというご批判は当たらないのではないでしょうか。ご立腹されるのでしたら、サッカーメディアの記事は読まないに限ります。また、撲滅されたいのなら、私のような弱小に悪態つくより、影響力の大きいイギリス、スペイン、日本の大規模スポーツメディアに先にいったほうがいいんじゃないでしょうか。噂とも書かずに、個人合意といっているところもありますので。

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