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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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チームに復帰したラシュフォードとムドリクは、キャリックとシャビ・アロンソに必要とされるのか?

マンチェスター・ユナイテッドに帰ってきたマーカス・ラシュフォードも、ドーピングによるペナルティが解除されたミハイロ・ムドリクも、新シーズンの構想には入っていなかったはずです。マイケル・キャリックは、前線の4人をどう配置するのか。シャビ・アロンソは、2年弱のブランクがあるウインガーをチームに加えるのか。まずは両者の復帰の経緯をおさらいしましょう。

ルーベン・アモリムとの確執が報じられたラシュフォードが、アストン・ヴィラにローン移籍となったのは2025年2月でした。2024-25シーズンの後半戦は、公式戦17試合4ゴール6アシスト。ヴィラにとって、もの足りないパフォーマンスだったようです。4000万ポンドの買い取りオプションは行使されず、マンチェスターに戻って次のオファーを待つ日々を過ごしました。

7月に決まったバルセロナへのローン移籍は、ラシュフォードにとっては憧れのクラブでのチャレンジですが、マンチェスター・ユナイテッドは苦渋の決断でした。買い取りオプションの2600万ポンドは、バーゲンセール。サラリーが向こうの負担となったのは、本人が減給を呑んだからで、いざ完全移籍となると、週給32万5000ポンドは大きなハードルになります。

ラ・リーガでプレイした2025-26シーズンは、公式戦49試合14ゴール14アシスト。結果を出したといえる数字ですが、バルサに安い移籍金を支払う気配はありませんでした。マイケル・キャリックが復帰を歓迎しているという報道がありますが、スパーズやローマへのローン移籍が取り沙汰されているのを見ると、「行き場がなければ引き取る」ぐらいのニュアンスのようです。

2023年1月、アーセナルからムドリクを強奪したチェルシーは、シャフタール・ドネツクに対して移籍金6700万ポンドとアドオン2200万ポンドという好条件を提示しました。最初の半年は17試合ノーゴール2アシスト、2023-24シーズンは41試合7ゴール4アシスト。いずれもビッグマネーに見合う数字とはいえません。彼のキャリアを変える事件が起こったのは、2024年10月でした。

ウクライナ代表の検査で、心肺機能を高めるメルドニウムの陽性反応が確認され、12月のFAのチェックでも同じ結果が出てしまいました。本人は「禁止薬物を故意あるいは意図的に使用したことは一度もない」と主張していたのですが、FAのジャッジは4年間の出場停止という重い処分でした。ムドリクはこれを不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てを行いました。

このたび、1年7ヵ月でペナルティが解除された背景には、世界アンチドーピング機構(WADA)の基準変更があります。現在のルールで検査が実施されていれば、ムドリクから検出された濃度では報告対象とならなかったそうです。当時の裁定を新ルールで上書きすることはありませんが、FAとムドリクはWADAの同意を得たうえで、処分の即時解除という結論に辿り着きました。

チームに合流できるようになったムドリクは、シャビ・アロンソのスカッドに食い込めるのでしょうか。レヴァークーゼン時代の3-4-2-1が基本の布陣なら、2シャドーに求められるのはスピードより多彩なプレイと得点力でしょう。実戦の感覚を取り戻しながら、コール・パルマー、エステヴァン、モーガン・ロジャース、ペドロ・ネトとのポジション争いを制するのは至難の業です。

マンチェスター・ユナイテッドの経営ボードは、ラシュフォードがまずまずのパフォーマンスを見せてくれるより、高額のサラリーを削減できるほうがベターと考えているのではないでしょうか。チェルシーも以前とは考え方が変わっており、現在のチームのコンセプトならムドリクは獲らなかったでしょう。両者ともにローン移籍となりそうですが、果たして…?


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