超絶セーブ連発!デ・ヘアの素晴らしさとマン・ユナイテッドの脆さを物語る2つのデータ。
私たちプレミアリーグファンは、似たような言葉を何度も聞いています。2ヵ月半前のプレミアリーグ15節、エミレーツで行われたアーセナルVSマンチェスター・ユナイテッド。最初の11分で2点のリードを奪ったマンチェスター・ユナイテッドは、後半に入るとアーセナルの猛攻にさらされ、きわどいシュートを何発も浴び続けます。ラカゼット、エジル、アレクシス・サンチェスの前に立ちはだかったのはデ・ヘア。プレミアリーグタイ記録となる1試合14本のセーブでチームを1-3の勝利に導いた守護神に対して、モウリーニョ監督は最大級の賛辞を捧げています。「最後尾には偉大なGKがいる。彼に『今日は世界最高のゴールキーパーのプレイを目にした』と伝えたよ」。マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグ最少失点で2位をキープしているのは、超絶セーブを連発するスペイン代表GKがゴールマウスに君臨しているからです。
セヴィージャ戦のビッグセーブを受けて、「テレグラフ」がデ・ヘアにまつわるおもしろいデータを紹介しています。今季プレミアリーグにおけるセーブ率81.9%はNo.1。この数字だけでも素晴らしいのですが、デ・ヘアのセーブ数87本が、ちょうど100発浴びたスウォンジーのファビアンスキに続く2位だと聞くとさらにテンションが上がります。同じ数字で並んでいるのは、プレミアリーグ19位に沈むストークのジャック・バトランド。上位クラブのGKは、被シュート数が少ないのが相場で、レギュラーGKのなかで最少のエデルソンは44本。下から2位はウーゴ・ロリスの50本で、そのすぐ上にクルトワの52本が続いています。マンチェスター・ユナイテッドには堅守のイメージがありますが、実は下位クラブ並みにシュートを枠に飛ばされており、至近距離からのキックに滅法強い守護神に助けられているのです。
この事実は、「テレグラフ」が掲載しているもうひとつのデータからもよくわかります。プレミアリーグのさまざまなデータを集計している「Opta」が、決定的なシュートと実際に決まったシュートの差をチェックしているのですが、ここでもデ・ヘアはリーグ1位。彼が受けた105本のシュートは32.6失点に相当するのですが、実際に許したシュートは19に留まっており、差分は13.6。2位がバーンリーのニック・ポープで8.9、3位はファビアンスキの3.8となっており、2ポイント以上のギャップがあるのはこの3人だけです。このランキングでも、20本以上の危険なシュートを喰らったと算出されているのはマンチェスター・ユナイテッド、バーンリー、スウォンジー、エヴァートンだけで、モウリーニョ監督のチームの最少失点が最終ラインの堅牢さによって実現しているわけではないのは明らかです。
「フットボリスタ」が、「ディストピアのフットボールを奉ずる暗黒の預言者モウリーニョ」と題したダリオ・サルターリ氏によるマンチェスター・ユナイテッドのアナライズを掲載しております。マンチェスター・ユナイテッドは攻守ともに個人力頼みと喝破するこのレポートは、「ハーフスペースのような特定のゾーンを組織的にカバーして守ることには興味を持っておらず、守備の局面を1対1のデュエルに収束させようとしている」「失点の少なさが与える印象よりもずっと脆いチーム」「もし今モウリーニョがリーグ最強の守備力を誇っているとすれば、そのほとんどは信じられないほどに大当たりのシーズンを送っているGKのダビド・デ・ヘアに負っている」(翻訳・片野道郎氏)と主張していますが、この指摘は「テレグラフ」と「Opta」が提供しているデータとぴったり符合します。
デ・ヘアの素晴らしさをリスペクトしながら、レアル・マドリードへの移籍話が再燃している守護神がいなくなれば、それはすなわち現体制の「終わりの始まり」になるのかもしれないと心が震えるのであります。行かないでください。私は、あなたのプレイをずっと観ていたいのです。いずれスペインに戻るのが、あなたのライフプランだとしても、せめてプレミアリーグかチャンピオンズリーグを制覇するまでは。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
凄いな。
本当にユナイテッドはデ・ヘアのチームですね。
こんなにGKで勝ち点稼いでるビッグクラブは他にないですね。
この記事の趣旨はおいといてフットボリスタの記事の質の低さはちょっとひどすぎてびっくりしました。
フットボールの詩人たちを揶揄するときの「詩人たち」とは解説者などが主なターゲットだったはずがアヤックスの監督のことなのは明らかとか言い出し(詩人「たち」どこいった)、ペップへの批判を引き出そうとする記者にのらなかったら、かつての自信を失い気弱になっているからだ云々。
最初から結論が決まっていて何でも悪くとらえる記事の典型という他ない記事では。
このレベルの記事を引用して類は友を呼ぶと思われるリスクをとるよりは自分の分析だけで組み立てた方がはるかによいと思いました。
守備については前シーズンからのロメロの活躍などのようにモウリーニョのチームはゴールキーパーが輝くのが常で、シュートコースを限定しDFが体を投げ出してシュートブロックすることはよく教え込まれているので、一見したピンチ感よりシュートの難易度は高く、セーブもやりやすくなる側面があると思っています。
他の方がおっしゃられてる通りモウリーニョの守備はチェルシー時代を見てもDFはシュートコースを切ることを優先しています。
だからシュート数こそ多くなるものの決定機自体はそんなに多くはありません。
デヘアが素晴らしいキーパーなのは同意しますがロメロが出場しているときも失点数は多くないということに目を向けてほしいですね。
とはいえバイリー以外のCBの質は今までモウリーニョが指揮した中でも最低ですので夏にいいCBを獲ってほしいです。
1番気になっているのはコーナーやクロスを上げられたときに相手選手がフリーになっていることですね。
モウリーニョのチームは元から堅守速攻型のチームでつまらないサッカーと揶揄されていましたが、僕はきっちりと整備されたカッチカッチの守備と高速カウンターは好きでした。
なのでユナイテッドでもそのようなサッカーをするのはむしろ歓迎派でした。
しかしながら今のユナイテッドは本来モウリーニョがやってきたサッカーとは攻守両面かけ離れていて本当にただのつまらないというより酷いサッカーになってしまっています。
本職でない両サイドバックにビッグクラブの器でないCBでできたディフェンスラインなんて昔のモウリーニョならあり得ないことです。
開幕当初ユナイテッドが上手くハマっていたのはバイリーを中心にディフェンスラインでボールが回せていてマティッチの負担が少なく、ポグバは高い位置を取れるのでルカクのサポートも充実していたからです。
中盤、前線の個々の技量は欧州でも引けを取らないのですからワールドクラスのCBを中心にモウリーニョ流のディフェンスラインの再整備すれば、デヘア神もいるのでCLの頂点も狙えるはずです。
セルヒオ・ラモスが欲しいです笑。
決定的なシュートって実際のところどの程度のシュートからカウントするんですかね?
シュートを打たれたエリアとかですか?
母国の世界最高峰のビッグクラブでキャリアのピークを謳歌したいという気持ちを止めることはできないというのが正直な気持ちです。が、ユナイテッドで世界最高のGKとして歴史に残るのも悪くないでは…なんて言ってしまいたくなりますよね。
完全に片思いの乙女の心境でございます…えぇ。
6プレミアリーグ大好き!さん
バイタルエリア、ペナルティエリア内(角度があるところ)で枠内シュートを打たれると決定的なシュートって感じがしますけどね。
あとはディフェンスがどれだけコースを限定しているか、寄せられているかにもよりますね。
ちょっと決定機の定義は感覚、経験によるところが大きいのでデータをどの条件で集計してるのか気になるところです。
クランさん、ありがとうございます
バイタルやペナ内で打たれたものでも、シュートコースやシュートスピードなどによってはイージーになりますからね
どんな条件で集計してるのかはやっぱり知りたくなります
ここのコメントでSBがディスられているのですが、そこまで悪い選手が揃っているとは思わないんですが。
もちろん、裏をとられることが多いことやビルドアップの問題があってるのは事実です。
しかし、薄い層の中で試合数が多いですがタフにやれていると考えれますし、CBがあれだけ安定せずにラインが低いので、中盤すかすかのプレスかからない状態でパス出されたら裏もとられます。
攻撃ではパンチ力があってゴール、アシストもそこそこしているのでディスられるまではいかない思いますが……