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エヴァートン復帰から10ヵ月…ウェイン・ルーニーは何も残さずアメリカに旅立つのか?

ウェイン・ルーニーがエヴァートンを出ていくのは、本人が欧州のトップレベルでのチャレンジを諦めたときか、クラブが引導を渡したときだと思っていました。プレミアリーグ2017-18シーズンは、マンチェスター・ユナイテッドから移籍して、最初のシーズン。愛する古巣への帰還を果たしたイングランド代表のレジェンドに、「MLSのDCユナイテッドと基本合意」などという見出しが立つとは夢にも思いませんでした。「クラブは否定」「合意には至っていない」という記事も出ていますが、慎重な「BBC」が1250万ポンド(約18億5000万円)という数字を挙げて報じている話が、的外れなガセネタとは考えられません。

プレミアリーグ31試合10ゴールという数字だけを見れば、まずまずの1年だったように感じますが、開幕からの16試合で10ゴールを決めながら、12月のボーンマス戦からの15試合はノーゴール。ジェンク・トスンとウォルコットが1月に加わってからは、前線で勝負しない時間が増えました。ゴール以外の数字をチェックすると、チームに対する貢献度が高くないことは明らかです。シーズンを通じてアシストは2つ、ビッグチャンスクリエイトは3つのみ。31試合でシュート45本は、前線の選手としては物足りない数字で、オンターゲット17本は、3試合に2本強という少なさです。デブライネとエリクセンが枠内に収めたシュートは39本、ラムジーは24本。攻撃のスピードを落とすシーンが目立ったルーニーが、前では起用しづらい選手となっていたのは否めません。ゴールゲッターだった16試合は7勝3分6敗、前にいかなくなった4ヵ月は6勝3分6敗。チームは変わりつつあり、ルーニーが決めなくなっても戦績は変わりませんでした。

それでもサム・アラダイス監督の信頼は得ており、ルーニーは来季も青いユニフォームで自身の存在意義を証明するものとばかり思っていました。「クラブに残りたがってはいたが、チーム内の役割にフラストレーションを溜めていた」。複数の関連記事を掲載している「BBC」は、今週の初めにアラダイス監督がこぼした10番の不満を伝えています。「移籍については何も関知しておらず、DCユナイテッドが関心を抱いているということしかわからない。ウェインが嘘をついているかどうかは、今はいえないね。残留か移籍かがはっきりするのは、もう少し後だ。彼がトレーニングに来たときにわかるだろう」。選手が出ていきたいというなら、気持ちよく送り出すと明言している指揮官は、既に覚悟を決めているのかもしれません。

エヴァートン復帰なら応援しようと心に決めた昨夏の移籍から、10ヵ月。「クラブにトロフィーをもたらしたい」と興奮気味に語っていたルーニーにとって、2017-18はどんなシーズンだったのでしょうか。混乱を極めたチームがようやく巻き返しモードに入るこのタイミングで、あっさり別れを告げるという消化不良の古巣復帰ストーリーとなれば、長年声援を送り続けてきたマンチェスター・ユナイテッドサポーターとしても、気持ちの整理に時間がかかりそうです。さりとて、急激な衰えを目の当たりにしてしまったからか、「プレミアリーグに絶対に残ってほしい」という強い気持ちもなくなっているのですが…。この件、複雑です。

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“エヴァートン復帰から10ヵ月…ウェイン・ルーニーは何も残さずアメリカに旅立つのか?” への2件のフィードバック

  1. りーりー より:

    晩年(まだ32ですが)のキャリアについてはフラストレーションの連続だったのでしょう。
    マンユナイテッドでキャプテンになった時期とクラブの混乱期が重なり、自身が思っていた以上に早く衰えがきて、中盤へのコンバートも適性はありませんでした。
    古巣のエバートンでも状況は好転せず、マンユナイテッドにいた頃とチーム内での立ち位置や役割が変わっていません。もっと主役になれると本人は思っていたのではないでしょうか。

    彼のファンとしては、もう一年勝負して欲しいと思いつつ、本人が心からフットボールを楽しめる環境に身を置いて欲しいとも思います。

    —–
    古巣のマンutdとの試合で、ルーニーが出ていた間は1点差なのに交代してからはあっという間に2、3点取られた試合を思い出しました。
    あの試合のルーニーは素晴らしかった!
    まだまだプレミアで暴れて欲しい!ルーニーのモチベーションを上げられる監督に代わればやれると思います。

    —–
    あれだけ将来を期待されていたイングランド10番がこんな終わりを迎えそうなのは悲しいですね

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    来季の監督がアラダイスだろうと違う人だろうと扱いには困りそうですからね。トスンとウォルコット、ボラシー、DCLがいる以上は前線での起用は無いですし、じゃあ中盤となるとギルフィ、デイビス、更にはクラーセンまでいますし…

    ルーニーのキャリアを振り返ると僕はSAFがロナウドとルーニーの序列を明確に決めた時が大きな別れ道だったのかなと思います。もちろんSAFはそれぞれのフットボールへの姿勢なり、練習態度なりを見て決めたんでしょうけど。ルーニーがロナウドのような練習の虫かつ飽くなき勝利への渇望を持っていたら現在のフットボール界の巨人2人に並ぶ選手になれたと思っています。もちろんそうじゃないからこそ如何にもイングランドのフットボーラーという感じがするからルーニーが好きなんですけど…

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