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もっと決められるはず!プレミアリーグ得点王を争う3人のアタッカーを徹底比較!

ディスりたいわけではありません。期待の現われです。プレミアリーグの得点王争いのお話ですが、現在ランキングのTOP3を占めているオーバメヤン、ハリー・ケイン、サラーは、もっと決められるのではないでしょうか。1月にアーセナルに入団して以来、プレミアリーグ32試合23ゴール7アシストのオーバメヤンは、ドルトムントでは1試合1ゴールに近いペースで量産していたストライカー。4年連続で20ゴール超えのハリー・ケインは、直近2シーズンのプレミアリーグでは67試合59ゴールという出色の数字を残しています。昨年の夏にレッズの一員となったモー・サラーは、36試合32ゴールで得点王に輝いており、新シーズンはワントップで戦う機会が増えています。この3人なら、前半戦の終わりには15ゴール以上でTOPを争っていてもおかしくありません。それぞれのスタッツをチェックして、「不振(?)の理由」を挙げてみましょう。

3人とも19試合すべてに出場しており、オーバメヤンが13発、昨季の得点王を争った30ゴールコンビは12発。シュート数を見てみると、サラーが65本でミトロヴィッチに次ぐ2位、ハリー・ケインが63本で3位につけているのに対して、オーバメヤンは47本で8位です。1試合あたりに置き換えると、サラーは3.4本で3位、ハリー・ケインは3.3本で4位。スパーズのエースは、2017-18シーズンは1試合あたり5.0本でダントツのリーグ1位に輝いており、2位だったサラーも4.0本でした。この2人がペースダウンしたのは、シュートの本数が減ったことに起因しているようですが、今季のオーバメヤンは2.5本で12位。オンターゲットを見ると、ハリー・ケインとサラーが31本で1位に並んでおり、オーバメヤンは22本で6位と、ポグバやアザールよりも低い数字に留まっています。

もうひとつ、気になるスタッツを見てみましょう。ビッグチャンスでミスした回数は、オーバメヤンが11本でカラム・ウィルソンに1本差の2位。昨季は1位だったサラーは10本で3位、ハリー・ケインは8本で7位です。シーズン序盤にらしくないミスが多かったオーバメヤンは、うっかり外してしまったシーンで決めていれば、ドイツでの最後の1年半と同じペースをキープしていた可能性があり、レッズのエースとスパーズの主将はチャンス自体が減っているのだと思われます。

それぞれのペースが緩やかになっている理由は、三者三様なのではないでしょうか。マークが厳しくなったサラー。下がってプレイする機会が増えたハリー・ケイン。サイドにいることが多かったオーバメヤン。サラーの顕著な変化は、中央に斬り込んで放つコントロールショットが警戒されていることと、カウンター対策によって縦1本で決めるシーンが減っていることです。ハリー・ケインにとっては、ソン・フンミンの出遅れとデル・アリの負傷が大きかったのではないでしょうか。ターゲットが彼だけになったために、前線に張っていてもボールが来なくなり、中盤に下がって味方を活かすプレイが目立つようになりました。昨季は37試合で2アシスト&ビッグチャンスクリエイト5回だった10番は、19試合終了時点で3アシストと5つのビッグチャンスクリエイトを記録しています。ソン・フンミンがゴールの感覚を取り戻し、マークが分散するようになった今、ようやく量産体制が整ったということなのかもしれません。

ラカゼットとの併用の際には左サイドを担うことが多かったオーバメヤンは、鋭い嗅覚は相変わらずで、右サイドからクロスが上がるときは、常に最適なポジションに入ってきています。味方からのパスがなかなか出て来ず、消える時間が長いのが目下の課題。オーバメヤンに対するアシストが最も多いのはラムジーとラカゼットで、それぞれ3つずつを叩き出しています。サブにまわっているラムジーの出番が増え、ワントップとその下でコンビを組めれば、シュートとゴールにまつわるすべての指標が上がるはずです。

最初の8試合で3ゴールだったサラーは、直近8試合で7発とアクセル全開。主力がトップフォームに入りつつあるスパーズで、ハリー・ケインはよりゴールに集中できるようになるでしょう。エジル、ラムジーらパサーたちがいいときのプレイを取り戻せば、オーバメヤンもラッシュ間違いなし。プレミアリーグの優勝争いもさることながら、素晴らしいアタッカーたちのデッドヒートを堪能させていただければと思います。得点王予想は1点、プレミアリーグで最もゴールセンスがある男、ピエール・エメリク・オーバメヤンです。

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“もっと決められるはず!プレミアリーグ得点王を争う3人のアタッカーを徹底比較!” への1件のコメント

  1. エミリー より:

    ラムジー残して欲しい。
    そして、セスクも買い戻したい、値段によるけど。
    結果、それがラカゼットやオーバメヤンの助けとなる気がしています。

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