イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

祝・南野拓実初ゴール…しかしシーズン最初のトロフィーはGK奮闘のアーセナルがゲット!

プレミアリーグ2020-21シーズンの開幕まで2週間。聖地ウェンブリーに登場したユルゲン・クロップのチームはほぼベストメンバー、ミケル・アルテタは期待の若手を前線に揃えています。昨季プレミアリーグ王者のリヴァプールと、FAカップを制したアーセナルが激突するコミュニティシールド。さっそく、両者のスターティングメンバーを紹介しましょう。アーノルドを欠いたレッズは、やはり4-3-3。GKアリソン、DFネコ・ウィリアムズ、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFワイナルドゥム、ファビーニョ、ミルナー、FWサラー、フィルミーノ、マネという11人です。

対するアーセナルは、昨季プレミアリーグの終盤戦で採用した3-4-3。GKマルティネス、DFホールディング、ダヴィド・ルイス、ティアニー、WBにベジェリンとメートランド=ナイルズ、中盤センターはジャカとエルネニー、3トップにサカ、エンケティア、オーバメヤンという布陣です。開始早々から主導権を握っているのはリヴァプール。5分にロバートソンが入れたアーリークロスは、サラーの前に戻ったティアニーがクリアしました。7分のロバートソンのFKは、右足のボレーでネットを揺らしたファン・ダイクがオフサイド。攻撃の糸口がつかめなかったアーセナルが先制したのは12分でした。

右サイドでベジェリンの縦パスを受けたサカが、すかさずオーバメヤンにサイドチェンジ。ボックスのコーナーで受けたエースは、ネコ・ウィリアムズにチェックされる前にコントロールショットを放ちます。美しい弾道の一撃が、アリソンの指先を抜けてファーのサイドネットに突き刺さると、ユルゲン・クロップは苦笑い。ビハインドを背負ったリーグチャンピオンは、前線からのプレスを強めています。18分、ジョー・ゴメスからエンケティアが奪い、ジャカにつないだショートカウンター。右から上がったサカにパスが通り、折り返しをもらったエンケティアのボレーがゴール右を襲いますが、アリソンが左手で弾き出してCKに逃れました。

後ろでまわしながら縦パスのコースを探し、ミルナーやフィルミーノにボールが入るとスピードアップ。一方的に攻めているレッズはラストパスが通らず、ボックスの外からのシュートをことごとくブロックされています。27分、中央のスペースで受けたサカが左のエンケティアを使うと、右足のシュートはクロスバーの上。ミルナー、ロバートソン、マネが左から仕掛けるシーンが多いレッズは、サラーが完全に消えています。35分、クロスを跳ね返されたマネがミルナーに預け、左のロバートソンに渡ると、鋭いクロスがゴール前を横切りますが、ファーのサラーは1歩及びませんでした。

41分、ロバートソンのクロスをヘッドで叩いたマネは、薄く当たったボールが右に逸れるのを見て頭を抱えています。波状攻撃は実らず、リヴァプールはオンターゲットゼロで前半を終えました。後半の最初の5分は、互角の展開。ベジェリン、サカ、エンケティアとつながった51分のアタックは、前線に出たメートランド=ナイルズのミドルが右に逸れていきます。直後のフィルミーノのコントロールショットは、惜しくも右にアウト。56分にロバートソンの縦パスがラインの裏に出ると、ホールディングをかわしたマネがマルティネスと1対1になりますが、右足のフィニッシュはコースを塞いだGKがブロックしました。

58分にベジェリンが下がり、セドリク・ソアレスが右サイドへ。1分後、クロップ監督はネコ・ウィリアムズとミルナーを下げ、南野拓実とナビ・ケイタをピッチに送り出します。CBにファビーニョ、右SBにジョー・ゴメス、サラーがトップに入ってマネ、フィルミーノ、南野が2列めでしょうか。68分、ナビ・ケイタのインターセプトからフィルミーノ、南野とつながると、中央やや右からクロスに打った日本代表のミドルはマルティネスが冷静にキャッチしました。

ハーフコートマッチを展開していたレッズが追いついたのは、73分。右から持ち込んだサラーが脇にいたフィルミーノに預け、狭いエリアで南野とワンツーをかわそうとした強引な中央突破。ホールディングに当たったボールが南野の足元にこぼれると、GKの目の前でタッチしたボールが右のサイドネットに吸い込まれました。さらに攻め続けるレッズ。81分、ロバートソンのクロスがカットされ、すぐに南野が奪い返して左SBが高く上げると、トラップでティアニーをかわしたマネがGKと1対1。10番の右足のフィニッシュは、的確にコースをカバーしたマルティネスがまたもブロックし、プレミアリーグ王者は千載一遇のチャンスを逃しました。

82分にエンケティア、ティアニー、サカが下がり、コラシナツ、ネルソン、ウィロック。直後にフィルミーノと代わったのはカーティス・ジョーンズです。85分、セドリク・ソアレスのクロスに競り勝ったウィロックのヘッドは、うまく当たらず左にアウト。クロップ監督は92分にワイナルドゥムをブリュースターにスイッチしますが、この最後のカードが勝負を決するポイントとなりました。1-1のまま決着がつかずPK戦に入ると、サラー、ファビーニョと2つ決めた後のブリュースターがクロスバーにぶつけてしまいました

ネルソン、メートランド=ナイルズ、セドリク・ソアレス、ダヴィド・ルイス、オーバメヤンが全員決めたアーセナルが、最初のトロフィーをゲット。シュート数は15対8、オンターゲット4対2、ポゼッション60対40とリヴァプールが押し続けたゲームは、MVPに推したいマルティネスとダヴィド・ルイスが統率した最終ラインの堅守が勝利を呼び寄せた一戦でした。守備時は5-4-1、攻撃時はティアニーが左に開いて4-3-3になるアーセナルは、前線を操れるプレーメイカーの不在が大きな課題だとあらためて思いました。

チアゴ・アルカンタラの強奪、ダニ・セバージョスの継続、ネルソンかウィロックの覚醒、メスト・エジルの復活、まさかのラムジー復帰…!? プレミアリーグ開幕まで2週間。アルテタ監督の手綱さばきとエドゥTDのジャッジに注目しましょう。グーナーのみなさん、幸先いいタイトル獲得、おめでとうございます!


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す