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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Liverpool】フィルミーノ、マネ、アーノルド復活!サイドを崩したリヴァプールが3発快勝!

直近のプレミアリーグ5試合を3分2敗とスランプに陥ったリヴァプールに対して、2勝2分とまずまずのトッテナム。両者の差は1ポイントですが、トッテナムは消化試合数がひとつ少なく、実質的な順位は上です。本日のシックスポインターを制すれば、TOP4に返り咲きますが、モウリーニョ監督はどんな戦術で昨季プレミアリーグ王者を叩こうとしているのでしょうか。GKロリス、最終ラインはロドン、エリック・ダイアー、ベン・デイヴィス。WBにセルジュ・オーリアとドハーティー、中盤センターにエンドンベレとホイビュルク。前線にベルフワイン、ソン・フンミン、ハリー・ケインが並ぶ3-4-3のようです。

敵地トッテナム・ホットスパースタジアムに乗り込んだクロップ監督のスタメンには、筋肉痛のファビーニョがいません。GKアリソン、DFアーノルド、ヘンダーソン、マティプ、ロバートソン、MFワイナルドゥム、チアゴ・アルカンタラ、ミルナー、FWサラー、フィルミーノ、マネ。開始2分、アーノルドのロングフィードがマネに入り、落としを受けたサラーが10番に戻すと、ラインの裏に出たマネは決定的なシュートを左に外してしまいます。直後、ハリー・ケインのスルーパスで左から抜け出したソン・フンミンがニアに決めるも、VARがオフサイドを指摘。レッズの最終ラインは、1年半前のCLファイナルでは完封した2人を自由にさせてはいけません。

押し続けるリヴァプールは両ウイングが絞り、ダイレクトパスを駆使した中央突破にこだわっています。14分からは、打って変わって左右のSBが絡む波状攻撃を展開。アーノルドのクロスは味方の頭上を越えてしまい、マネのカットインはコースを塞がれてフィニッシュに辿り着けません。20分のソン・フンミンのスプリントは、ボックス左で追いついたマティプが体をぶつけて弾き飛ばしました。22分にも7番が左から仕掛けますが、チェックされる前に放ったミドルはアリソンの正面です。

24分、サラーに預けたマネがラインの裏に駆け込み、絶妙な浮き球を右足でプッシュするも、コースをコントロールできずロリスがキャッチ。トッテナムはハリー・ケインを残して全員引いており、レッズはシュートレンジでパスを通せず攻めあぐんでいます。36分、右サイドで追い込んでチアゴが奪取し、久しぶりにフィルミーノの前にスペースが開きますが、中央に入ったマネが縦パスを受けた瞬間、ロドンがスライディングでカット。42分にも、ドリブルで持ち込んだフィルミーノが右に流れてきたマネにラストパスを通しますが、10番の右足のシュートはロリスが落ち着いてセーブしました。

前半の追加タイム4分、ラインの裏に走ったマネにヘンダーソンが浮き球を通し、ボックス左を突破したマネが中央にグラウンダーを入れると、ロリスの前に躍り出たフィルミーノが無人のゴールに押し込みました。競り合いで接触したハリー・ケインとマティプは、プレー続行不可能のようです。モウリーニョ監督はセルジュ・オーリエも下げ、ハリー・ウィンクスとラメラの2枚代え。クロップ監督は、ナサニエル・フィリップスに中央の守備を託しました。

後半開始直後、リヴァプールがいきなり決定機。縦パスを受けたフィルミーノが右に流れて折り返すと、マークをかわしたサラーのシュートは浮いてしまいました。1分後、左からカットインしたマネのシュートをロリスが左に弾くと、走り込んだアーノルドのシュートが左のサイドネットへ。0-2となった直後の49分、ベルフワインが横に流したボールをボックスの外にいたホイビュルクがダイレクトで叩き、ボールはゴールの右隅に突き刺さります。影のキャプテンともいわれるニューフェイスは、今季プレミアリーグ初ゴール。急造CB同士の戦いは、まだまだどう転ぶかわかりません。

レッズがカウンターを仕掛けたのは56分。フィルミーノの落としをチアゴが左に展開し、縦に持ち込んだマネが逆サイドにラストパス。サラーの強烈なシュートがネットを揺らしますが、VARはフィルミーノのハンドを映し出していました。テクノロジーによるゴール取り消しは1-1。65分、不振のシンボルだった2人がコンビでゴールシーンを生み出しました。右から上がったアーノルドのアーリークロスがロドンの外にいたマネに届き、左足のボレーが決まって1-3。2点差となってからは、レッズがゲームをコントロールしています。

77分に浮き球で抜け出しかけたサラーは、エリック・ダイアーにカットされても笑顔で味方に声をかけていました。ここでチアゴが下がり、カーティス・ジョーンズがピッチへ。1点差なら、ガレス・ベイルの投入を引っ張るのもわかりますが、2点が必要な状況で81分は遅かったのではないでしょうか。自陣に戻ってパスの出し手となるシーンもあった9番はミッションが不明確で、周囲とかみ合うことなくタイムアップを迎えました。

フィルミーノが変わると、こんなに違うのかと思い知らされた一戦。セントラルMFとCBの間のスペースをうまく使った9番は、前半の終わりから後半の頭にかけてサラーとマネを動かし、流れを引き寄せる立役者となりました。フロントスリーが押さえられると、SBが決定機を創り出すのがこのチームの強さですが、12月に復帰してからトップフォームを取り戻せていなかったアーノルドが1ゴール1アシスト。2点めのアーリークロスは、彼の真骨頂です。チアゴもフィット感を高め、後半開始直後のラッシュの起点となりました。

トッテナムは、ハリー・ケインのリタイアもさることながら、後半頭に自陣で続けた2つのミスが致命的でした。エリック・ダイアーのキックミスをミルナーに拾われ、右サイドにまわってきたばかりのドハーティーがマネにかわされ、痛恨の2点めを奪われてしまいました。セルジュ・オーリエの交代は、先制点のシーンでマネに置いていかれたのを咎められたのでしょうか。後ろを強くするために2枚入れたのに、早々に失点してしまったため、モウリーニョ監督はルーカス・モウラを使えずに敗戦を受け入れることになりました。

リヴァプールは何とか優勝争いに残り、トッテナムは首位マン・シティに8ポイント差。両者とも、2月上旬のペップとの直接対決が、今後の目標を決める最終試験となりそうです。本来の強さを取り戻しそうなレッズに対して、スパーズはハリー・ケインが両足首を痛めて長期離脱となりそうな雲行き。上位よりも、背後のブルーズとガナーズを気にしなければならなくなるかもしれません。開始直後の決定機逃しとVAR、後半のキックオフからの攻防と、明暗が分かれるシーンが多かった一戦は、貴重な勝利と痛恨の敗戦のコントラストも鮮やかでした。


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“【Tottenham×Liverpool】フィルミーノ、マネ、アーノルド復活!サイドを崩したリヴァプールが3発快勝!” への1件のコメント

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    やっとの勝利!ボビーのゴールが何よりも嬉しいです!
    マティプが心配ですが、予防措置であることを祈りたいです。

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