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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Livepool】ティアニー負傷リタイア、復活アーノルド!サイドを制したリヴァプールが3発圧勝!

プレミアリーグ30節、アーセナルVSリヴァプール。9位から巻き返したいホームチームも、7位に沈む昨季プレミアリーグ王者も、負けられない一戦です。アルテタ監督のスタメンには、ダヴィド・ルイス、ジャカ、スミス・ロウ、サカがいません。GKレノ、DFチャンバース、ホールディング、ガブリエウ・マガリャンイス、ティアニー。センターにはトーマス・パーティーとダニ・セバージョス、2列めはニコラ・ペペ、ウーデゴーア、オーバメヤン、最前線にラカゼットという布陣です。

対するクロップ監督は、フロントスルーにいつもの顔ぶれを並べています。GKアリソン、DFアーノルド、カバク、ナット・フィリップス、ロバートソン、MFファビーニョ、ミルナー、チアゴ・アルカンタラ、FWサラー、フィルミーノ、マネ。両チームとも、キックオフから攻める意志を明確にしているものの、縦に入れるボールに精度を欠いています。4分にホールディングを抜き去ってボックスに入ったマネは、左に転がしたラストパスがフィルミーノと合わず。10分を過ぎても、ガナーズのアタッカーがレッズ守備陣を脅かすシーンはありません。

11分、アーノルドのクロスをホールディングがクリアすると、こぼれ球を叩いたミルナーのダイレクトボレーは左にアウト。マネ、ミルナー、フィルミーノと左サイドでつながった14分のアタックは、折り返しのクリアを拾ったファビーニョの鋭いミドルが左に逸れていきます。圧倒的にリヴァプールのポゼッション。27分、左サイドからのクロスをサラーが足元に収め、パスを受けたアーノルドがニアのミルナーに預けると、浮き球に頭を振ったマネの一撃はレノが正面で押さえました。

29分に左からマネが仕掛けたカウンターは、ラストパスをもらったサラーがシュートを打てる態勢に入れず。直後、ホールディングをかわして左から狙ったフィルミーノのミドルは、アウトに回転がかかって外に切れていきます。ティアニーが上がれないどころか、オーバメヤンが自陣で守備に忙殺される時間が続き、アーノルドがサイドを制圧。35分、右サイドを完全に崩したSBがボックスの外にグラウンダーを滑らせると、ミルナーの決定的なボレーは左ポストすれすれを抜けていきました。

前半終了間際にティアニーが足を痛めてリタイア。セドリク・ソアレスはアーノルドを抑え込めるでしょうか。前半は0-0。後半も開始3分を過ぎてからは、リヴァプールが主導権を握っています。52分、チアゴが速い縦パスを右のアーノルドに預け、グラウンダーをもらったサラーが前を向きますが、体勢を崩しながらの右足のシュートはブロックされてしまいました。58分、ダニ・セバージョスに代わってエルネニー。中盤の守備を強化して、カウンターに出られる機会を増やそうという狙いでしょうか。

クロップ監督は、60分にロバートソンをジョッタにスイッチ。この直後にセドリクが放ったミドルが、ガナーズが初めてまともに打ったシュートでした。64分、アーノルドの高速クロスがファーに上がり、ジョッタのヘッドがレノのグローブを弾いてついにレッズが先制!ホールディングを越え、チャンバースが触れないエリアという難しい条件を見事にクリアした完璧なボールでした。さらに68分、チアゴの素晴らしいスルーパスがガブリエウの背後へ。CBを抜き去ったサラーがレノと1対1となり、今季プレミアリーグ18ゴールめをレノの股間に流し込みました。

74分、フィルミーノがラインの裏に浮き球を入れると、またもガブリエウの裏を取ったサラーがレノと1対1。今度はレノが右手に当て、3つめの失点は許しませんでした。77分、何もできなかったオーバメヤンが下がり、マルティネッリがピッチへ。レッズの2枚めは、同じ時間にフィルミーノをワイナルドゥムです。82分、ガブリエウが自陣で出した不用意なパスをアーノルドがインターセプト。サラーが中央にグラウンダーを入れると、マネがタッチしてファーに流れたボールを走り込んだジョッタが右足で突き刺しました。

0-3、レッズ圧勝。シュート数3対16、ポゼッション35%対65%、パス成功率75%対86%は、ワンサイドゲームのスタッツです。アーセナルの前線のシュートは、オフサイドをすぐに取らなかったためにフィニッシュまでいったニコラ・ペペのヘッドのみ。前半から押されていた左サイドは、ティアニーの負傷リタイアでさらに苦しくなり、アーノルドとサラーに崩されてしまいました。

ジョッタ投入が当たったクロップ監督は、ロバートソンは60分と決めていたのではないでしょうか。奪われた後の速い囲い込みが戻り、中盤とサイドを制したレッズに足りなかったのは、フィニッシュが打てるエリアへの走り込みだけでした。途中出場のアタッカーが、ホールディングとチャンバースの間に入る巧みな動きで2ゴールをゲット。彼とアーノルド、ファビーニョから誰をMVPに推すか迷う一戦でした。

勝ったリヴァプールは、4位チェルシーと2ポイント差の暫定5位。敗れたアーセナルは6位と7ポイントの開きがあり、欧州のステージを確保したければELルートに賭けるしかなさそうです。プレミアリーグ2020-21シーズンは残り8試合、CLとELは最大5試合。視界が開けたクロップと、ショッキングな惨敗を喫した選手たちのモチベートが必要なアルテタの手綱さばきに最後まで注目したいと思います。


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