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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグ2020-21シーズン最終節・記録&事件まとめ ①記憶に残るストライカー

TOP4はマンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシー。ヨーロッパリーグ出場権はレスターとウェストハム、ヨーロッパカンファレンスリーグはトッテナム。チャンピオンシップ降格はフラム、WBA、シェフィールド・ユナイテッドです。プレミアリーグ2020-21シーズンが終わりました。昨日は、リヴァプールVSクリスタル・パレスとレスターVSトッテナムの観戦レポートをお届けしましたが、本日は最終節10試合のなかから、記録と記憶に残るトピックスをピックアップしてみたいと思います。

最初にお伝えしたいのは、レジェンドの感動的なゴールシーンです。セルヒオ・クン・アグエロ、リーグ通算275試合184ゴール47アシスト。マンチェスター・シティの入団初年度、2011-12シーズンの最終節のクイーンズ・パーク・レンジャース戦で94分にゴールを決め、クラブを44年ぶりのプレミアリーグ制覇に導いた男が、10年めのラストゲームで有終の美を飾りました。

マフレズに代わってピッチに入ったのは65分。デブライネ、ガブリエウ・ジェズス、フォーデンのゴールでエヴァートンの欧州チャレンジへのルートを断ち切ったチームは、試合後に予定されていた優勝セレモニーを残すのみとなっていました。71分、ディーニュのスローインを受けたトム・デイヴィスにプレスをかけて奪ったのは、ともに黄金時代を築き上げたフェルナンジーニョ。ボックス右でラストパスをもらった10番は、巧みなタッチでホルゲートを翻弄すると、右足のアウトにかけた絶妙なコントロールショットを左隅に突き刺しました。

最初に駆け寄ったのはデブライネ、2人めはスターリング。ビブスを着けたバンジャマン・メンディとナタン・アケも祝福の輪に加わっています。10数秒後には、エデルソンまでやってきました。体を揺らして歓喜する13人。チャンピオンズリーグを制したかのようなエモーショナルなゴールセレブレーションでした。ラストゴールは、76分。ロドリのパスを右サイドでキープしたフェルナンジーニョが、10番のスプリントを見てロングクロスをピタリと合わせました。右隅に決まったのは、プレミアリーグで通算19発めのヘディングシュートでした。

われわれみんなが彼を愛している。特別な存在だ。代わりはいない、代わりなんていないよ。30分でクオリティを示してくれた。おとぎ話のような瞬間だった。完璧な終わり方だ。とても素晴らしい。信じられない2ゴールのおかげで、いい雰囲気で終えられた(ペップ・グアルディオラ)」。残すは、チャンピオンズリーグのみ。彼の出番は後半でしょうか。初めてファイナルの舞台に立つベテランのパフォーマンスに注目したいと思います。

ストライカーといえば、27年ぶりに得点王&アシスト王のダブルを決めた男にも触れなければなりません。ガレス・ベイルとともに、レスターのTOP4フィニッシュの希望を打ち砕いたハリー・ケインです。22ゴールで並んでいたモー・サラーを突き放すゴールは41分。CKが左サイドに流れ、ドハーティーのミドルがエンディディに当たって右サイドに浮くと、フォローしたソン・フンミンの折り返しはルーク・トーマスのつま先でコースが変わり、10番の足元にこぼれました。

その瞬間、何が起こったのかわかりませんでした。シュマイケルの狭い股間を抜くスーパーボレー。同点ゴールをゲットしたハリー・ケインは、2-2の87分にソン・フンミンのヒールキックを受けてシュマイケルを左に誘い出し、ガレス・ベイルにダイレクトショットを決めさせました。プレミアリーグ35試合23ゴール14アシスト。1993-94シーズンに34ゴール13アシストという数字を残したマンチェスター・ユナイテッドのアンディ・コール以来、史上2人めの偉業は、37試合17ゴール10アシストの相棒ソン・フンミンとセットで称えるべきでしょう。

184ゴールのアグエロと166ゴールのハリー・ケインの次にスポットライトを当てたいストライカーは、プレミアリーグ2試合めで初ゴールを決めた19歳です。ウルヴスVSマンチェスター・ユナイテッド。最後の一戦となるヌーノ・エスピーリト・サント監督との別れを惜しむホームサポーターを沈黙させたのは、36節のレスター戦でデビューしたばかりのアントニー・エランガでした。

13分、ダニエル・ジェームズのクロスに頭を突き出し、プレミアリーグ初ゴール。2019-20シーズンのU-18プレミアリーグで9試合7ゴール3アシストというスタッツを残し、クラブの年間最優秀若手選手に輝いたウインガーは、いい感触を得て次のシーズンに向かうことができました。EL決勝をにらんで若手とサブに活躍の場を与えたスールシャール監督は、アウェイ12勝7分無敗(逆転で9勝!)という素晴らしい記録を達成してシーズンを終えています。

この稿、長くなりますので後編の「ロンドンの明暗」に続きます。


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