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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Liverpool】MVPも戦犯もロバートソン&アリソン!? 苦しんだレッズ、納得のドロー!

コロナウイルスの感染拡大で、2試合をスキップしたトッテナムは、2週間ぶりのプレミアリーグ。最終ラインにエリック・ダイアー、ダヴィンソン・サンチェス、ベン・デイヴィスが並び、アウトサイドにセセニョンとエメルソン。中盤にはエンドンベレ、ハリー・ウィンクス、デル・アリ、前線にソン・フンミン&ハリー・ケインと戦える顔ぶれを揃えています。

対するリヴァプールは、プレミアリーグ6連勝と好調ながらも、ファン・ダイク、ファビーニョ、カーティス・ジョーンズ、チアゴ・アルカンタラとコロナウイルスにキーマンをごっそり持っていかれています。ヘンダーソンも風邪で欠場。ミルナー、タイラー・モートン、ナビ・ケイタを中盤に据えて戦うしかありません。前線のサラー、ジョッタ、マネが先にゴールを重ねてくれればいいのですが、追う展開になると苦しみそうです。

キックオフからわずか1分、アーノルドの浮き球がフリーのロバートソンに届き、決定的なヘッドが右隅を襲いますが、ロリスが見送ったボールは右のポストの外。直後にミルナーが左足で放ったミドルは、ベテラン守護神が右に反応して懐に収めました。6分にタイラー・モートンのロングフィードがサラーの前に入るも、ボックスを飛び出したロリスが外に蹴り出しました。

スパーズのコンディションは万全なのか。昨季プレミアリーグ得点王のハリー・ケインは、最高だった頃のパフォーマンスを思い出せるのか。10分のレッズの波状攻撃から、アーノルドが左足で鋭いミドルを放つと、ロリスが左にダイブして弾き出しました。12分にエメルソンの高速グラウンダーがニアのハリー・ケインに入ると、右足のシュートはコナテがスライディングでブロックしました。

ホームで戦う白いシャツが先制したのは13分。ダヴィンソン・サンチェスのパスを受けたエンドンベレが縦にスルーパスを通すと、コナテが追いつく前にハリーケインが右足でシュート。左隅に飛んだボールに、アリソンは触れませんでした。プレミアリーグ2ゴールめを決めたエースが右から仕掛けた16分の速攻は、中央のソン・フンミンがノーマーク。ラストパスに飛び込んだソン・フンミンは、左足のボレーをコントロールできませんでした。

さらに18分、縦パスでラインの裏に抜けたソン・フンミンに、オフサイドを示す旗は上がりません。長いラストタッチをアリソンがキャッチして事なきをえますが、ファビーニョとファン・ダイクの不在を意識させられるピンチでした。23分、ミルナーとモートンで奪ったシュートカウンター。ボックス左でキープしたマネの一撃はエリック・ダイアーがブロックし、こぼれ球を叩いたナビ・ケイタの左足ミドルはロリスが左に飛んでセーブしました。

30分、またもスパーズがカウンター。右からスプリントしたソン・フンミンが中央から上がったデル・アリにラストパスを通すと、フリーで放ったダイレクトショットはアリソンが指先で弾き出すビッグセーブ!レッズが追いついたのは35分、マネのクロスがクリアされた後、ロバートソンが浮かしたボールは中央にいたジョッタの頭にピタリと合いました。ロリスはまったく反応できず。1-1となっても、レッズの奪われ方が悪いのが気になります。

44分、左サイドを突破したマネがファーに上げると、アーノルドの強烈なボレーはロリスが足でブロック。前半終了間際のレッズの猛攻に対して、スパーズの最終ラインは5人を並べてスペースをつぶしました。ハーフタイムはイーブン。レッズは敵陣でカットされた後の受け方を修正しなければなりません。

48分、アーノルドのクロスを叩いたジョッタのヘッドは左にアウト。54分に中央から上がったマティプが打つと見せてボックス右に流すと、プレッシャーを受けたジョッタは打ち切れません。1分後、エリック・ダイアーのロングフィードがラインの裏に出たデル・アリに通った瞬間、2対ゼロの決定機。中央で待っていたハリー・ケインのボレーは決まりかと思いきや、アリソンが足元に飛び込むビッグセーブでしのぎました。

56分のスパーズのCKは、ニアの競り合いからフリーのハリー・ケインの前にボールが出るも、枠に収めればよかったヘッドは浮いてしまいました。クロップ監督は60分にモートンを下げ、フィルミーノ投入で4-2-3-1へ。コンテ監督の1枚めは、64分にエンドンベレをオリヴァー・スキップです。

69分、ジョッタのクロスがファーのサラーに通り、ヘディングをロリスが掻き出すと、こぼれ球に先着したアーノルドがダイレクトで逆サイドにフィード。待っていたロバートソンが頭で押し込み、プレミアリーグ2位がついに勝ち越しました。しかし74分、再三のビッグセーブでチームを救ってきたアリソンが、縦パスに飛び出して後逸。ソン・フンミンが無人のゴールに流し込み、スコアはイーブンに戻りました。

77分、エメルソンにチャージしたロバートソンに1発レッド。1ゴール1アシストのSBを勝負どころで失うという激痛の状況でルーカス・モウラを投入されれば、マネをツィミカスという交代策はやむなしです。85分にベン・デイヴィスがボックス左から抜け出したチャンスは、ゴールとなればVARがオフサイドを指摘したでしょう。

クロップ監督が勝利を諦めたのは、92分。ジョッタをジョー・ゴメスは、1ポイントを持ち帰ろうというメッセージです。中盤のレギュラーを全員欠いたリヴァプールは、プレミアリーグの連勝が6でストップしました。アリソンのビッグセーブに救われ、アリソンのミスでリードを手離した一戦。ボールをロストした後の対応はいつもの彼らではなく、あれだけカウンターを喰らった試合で1ポイントをゲットできたことをポジティブに考えるべきでしょう。

前半は右サイドから執拗に縦パスを入れ、後半はマティプとアーノルドの間にロングボールを集めたのは、コンテ監督のアイデアだと思われます。ポゼッション43%と主導権を明け渡したスパーズですが、勝つためのアプローチは明確でした。何度もチャンスボールをもらったハリー・ケインとデル・アリが決めてくれていれば…!スパーズにとっては悔しさが残るドロー、レッズにとっては胸をなでおろすドローでした。


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“【Tottenham×Liverpool】MVPも戦犯もロバートソン&アリソン!? 苦しんだレッズ、納得のドロー!” への1件のコメント

  1. アイク より:

    いつも有り難うございます。makotoさんの情熱と継続性に脱帽です。
    離脱状況は去年に比べればマシですが、いなくなって分かる替えの効かない選手たち。特にファビーニョが恋しい展開でした。毎年キーマンが入れ替わる変態的に強靭なペップシティを超えるには、控えの厚みは不可欠ですね。イエロー乱発のハラハラもあって寝付けませんでした。
    アーノルドのダイレクト、凄かったです。

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