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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal/Tottenham】両者とも5発圧勝!補強成功のスパーズが4位、主力負傷のガナーズは無念の5位!

今でも、思います。10日前のノーズロンドンダービーで、冨安健洋とソン・フンミンが対峙していたら、CL出場権の行方はどうなっていたのか、と。その後ニューカッスルにも敗れ、TOP4から転落したアーセナルは、最終節で逆転できずにシーズンを終えました。

アーセナル5-1エヴァートン、ノリッジ0-5トッテナム。残留を決めたばかりのチームと、ずいぶん前から降格が決まっていたチームに、最終節をがむしゃらに勝ちにいくモチベーションはなかったようです。圧勝したノースロンドンの2チームのゴールシーンを振り返ってみましょう。

がナーズの先制は26分。エルネニーが右に展開し、セドリクがファーに上げたクロスをイオビが頭でクリアすると、マルティネッリの左足ボレーがイオビの腕に当たりました。VARの映像に、ガナーズにいたMFをかばえる要素はありません。マルティネッリのキックがGKベゴヴィッチの逆を突いて右隅に決まり、若いチームはさらに攻勢を強めます。

2点めは31分。サカが右から蹴ったCKをニアのマルティネッリがヘッドで流すと、エンケティアが頭で叩きつけたボールがネットを揺らしました。前半のうちに2-0としたガナーズは、既にCL出場権を失っていたといってもいいでしょう。ノリッジの本拠地キャロー・ロードでは、スパーズが最下位に0-2でリードしていました。

16分にホイビュルクのロングフィードで、左から完全に抜け出したのはベンタンクール。GKクルルの前に出たMFは、バイラムが詰めてきたのを見て、脇にいたクルゼフスキの左足に合わせました。軽くタッチしたボールがGKの脇を抜けて0-1。32分には、クルルがミスキックをベンタンクールにさらわれ、ゴール前で空いていたハリー・ケインにクロスが通ってしまいました。エースの今季プレミアリーグ17発めは、余裕をもって左隅に送ったダイビングヘッドでした。

エミレーツでは、前半終了間際にアウェイチームが1点を返しました。ボックス右に流れたカルヴァート=ルーウィンにイオビの斜めのパスが通ると、緩いグラウンダーに走り込んだのはファン・デ・ベーク。2月にローン移籍で加わったプレーメイカーは、プレミアリーグ7試合めで初ゴールです。ノースロンドンのハーフタイムは2-1、ノーフォークは0-2。後半のガナーズとスパーズは、3発ずつを決めてシーズンを締めくくっています。

56分のガナーズの3点めは、またもサカのCKから。7番がニアに転がしたボールが、ボックスの外から走り込んできたセドリクに届き、強烈なダイレクトショットがGKの頭上を抜きました。59分にも、サカのCKのクリアがセドリクの足元に入り、フリーで縦パスをもらったガブリエウが左足でゲット。シーズン最後のゴールは82分、ボックス右でプライスをかわして右隅に転がしたウーデゴーアのコントロールショットは、エジルを思い出させる美しいフィニッシュでした。

前半で勝負を決めていたスパーズの3点めは、64分。スルーパスで右サイドから上がったクルゼフスキが、ヤヌリスをあっさりかわして左足で曲げると、ボールは美しい弧を描いて左のサイドネットに吸い込まれました。69分からの6分間は、ソン・フンミンのショータイム。GKとの1対1を止められた7番は、1分後の70分にルーカス・モウラの絶妙なポストプレーから、右足のシュートを右隅に収めました。

さらに75分、左から放った完璧なミドルが右のサイドネットへ。0-5なのに、チームメイトがあれほど盛り上がったのは、プレミアリーグの得点王レースのTOPに立ったのを知っていたからでしょう。その後サラーがゴールを決め、個人タイトルを分け合うことになりましたが、PKを蹴らずに23発は並のストライカーが出せる数字ではありません。

かくして、スパーズがCL出場権をゲット。パラディチSD就任、コンテ招聘、クルゼフスキ&ベンタンクール獲得と、ユーヴェコネクションで勝ち取ったTOP4でした。ユーヴェでセリエA20試合1ゴール3アシストとくすぶっていたクルゼフスキは、プレミアリーグ18試合5ゴール8アシストとブレイク。ラスト10試合で12発のソン・フンミンとともに、ライバルをまくる原動力となりました。

ラスト2試合までTOP4だっただけに、ガナーズの5位は苦い結果に感じられますが、昨シーズンの8位から欧州復帰を果たした悪くない1年ともいえるでしょう。1月のマーケットで補強ゼロ&6人放出というダイエットが、負傷者が発生した終盤の息切れにつながってしまいました。

とはいえ、サカ、ウーデゴーア、マルティネッリ、スミス・ロウ、冨安健洋、ラムズデールなど若いタレントが成長を遂げたのは、大きな収穫です。夏のマーケットで要所に経験値を足せれば、来季もTOP4争いを続けることができるでしょう。CL復帰のスパーズと、EL復帰のガナーズが、どんなチーム作りで開幕を迎えるのか、引き続き注目したいと思います。


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