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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Norwich×Saints】 雪の中、GKの競演!サウサンプトンは悔いの残る勝ち点1

雪の降りしきるノーウィッチのホームスタジアム、キャロー・ロード。ピッチはぬかるみ、ところどころでグラウンダーのボールはブレーキがかかります。ボールの動きが読みづらく、半端なパスは出せないGKやDF泣かせの環境で、それぞれのチームを救ったのはそれぞれのGKでした。ノーウィッチのGKバンは、前半19分にダイレクトパスからゴール正面でララナが打った強シュートをセーヴ。ランパードのスルーパスからゴール左で抜け出したラミレスのループシュートも右手一本で弾き返し、前半早い時間での失点を阻止しました。対するセインツのGKボルツは、試合終了間際にPKをストップ。優位に進めてきたゲームを敗戦で終わらせる危機を回避しました。結果は0-0、ドロー。どちらかに振り子が触れようとすると、GKがやってきてそれを押しとどめ、やがて振り子は真ん中で動きを止めます。得点こそなかったものの、スリリングなゲームでした。

試合開始から後半途中までは完全にサウサンプトンペースで、ララナやロドリゲスが再三、ゴール前へ飛び込みシュートを放つも、フリーで打ったシュートは枠からそれ、枠にいったと思えば弱いシュートがGKの正面へ。いい崩しをしており、枠内シュートを7本も飛ばしたにも関わらず、あまり得点のにおいがしなかったのは、バンの好守と安定感だけが理由ではなかったように思います。それにしても、今日は決定力こそ欠いたものの、リッキー・リー・ランバート、ガストン・ラミレス、ララナ、ロドリゲスが並ぶセインツの攻撃は迫力があります。小技もパワーシュートもあるこの4人がうまく絡めば、マンチェスター・シティを圧倒したように、上位チームをあわてさせることも十分可能です。これからリヴァプールやチェルシー、トッテナムなど上位との対戦が控えていますが、簡単には負けないのではないでしょうか。

さて、吉田麻也です。この日は右サイドバックで出場しました。攻め上がりに怖さはありませんが、前で守るか後ろに控えるかのメリハリが効いており、「アウェイで相手のサイド攻撃の芽をつぶす」という狙いには応えられたのではないかと思います。後半、2回相手の決定的なチャンスをギリギリのところでつぶしたプレイは、彼の全体を見渡す視野の広さと、判断の速さのなせる技。55分に右からのクロスに対してゴール前でフリーになりかけた相手の前でスライディングし、「触れば1点」を未然に防いだシーン、75分にオフサイド崩れからGKと1対1の形を作られ、ボルツが抜かれた直後に右から足元に突っ込んでクリアし、シュートを打たせなかったプレイ。いずれも、右サイドバックの位置から中央の危機を見てフォローに入り、事なきを得ています。吉田以外でこういったカバーができる選手は、セインツのなかではフォンテだけでしょう。一方で、味方との連携が悪く、縦に抜かれてフリーでクロスを上げられたシーンもいくつかあり、やはり「急造サイドバック」であったことも否めません。プラスマイナスありながら、総じて合格点、という評価でしょう。

シュート数4対15とホームチームを圧倒しながら、勝ち点1しか得られなかったのは、残留争いのライバルであるQPRとアストンヴィラが勝ったことを考えれば痛かったですね。来週からリヴァプ―ル、チェルシーとホーム2連戦。どちらかを叩くぐらいのことをしておかないと、降格ラインに背中が触れることも覚悟しなければなりません。サッカーは悪くないので、あとは結果が残せるかどうかです。引き続き、吉田のプレイとセットでセインツの奮闘に注目しましょう。

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