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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×Tottenham】 リヴァプール、プレミアを終わらせない意地の上位つぶし!

いや、凄い試合でした。一部のプレミアリーグファンの間では「FCベイル対FCスアレス」などど揶揄する声もあるようですが、「FCベイルで何が悪い」「FCスアレス、上等じゃねぇか」と開き直ってもいいのではないかと思うくらい、両チームともエースが絶好調です。21分にホセ・エンリケの縦パスをスアレスが左からコースを見極め、流し込んで先制。トッテナムはひるまず、45分、ミドルやドリブルがだめならこれがあるじゃないか、と「ミスタープレイスキッカー」べイルが正確なクロスを中に放り込み、フェルトンゲンがピンポイントヘッドで同点ゴール。リヴァプールはコウチーニョとホセ・エンリケの左からの崩しと、スタリッジの縦への抜け出しが脅威。トッテナムはベイルはもちろん、シグルズソンをはじめ中盤の運動量が豊富で、リヴァプールのパスの出元に厳しいプレッシャーをかけ、動きのいい前線の選手にチャンスを与えません。前半は、どちらが勝つかまったくわからない展開のまま、1-1のがっぷり四つで折り返しました。

後半、先に点を獲ったのはアウェイのトッテナム。これもまた、ベイルのFKがきっかけです。右サイドからゴールに向かって曲がる絶妙のクロスを逆サイドに合わせ、競り合いのこぼれ球をフェルトンゲンが左足でコースを狙っただけのシュート。DFのヨミをはずし、いいコースに打てばこんなに簡単に決まるんだ、という技ありのゴールで1-2と逆転に成功します。ここからしばらくはトッテナムペース。中盤から後ろが自信に満ちあふれたチェックを見せ、リヴァプールの攻撃はFWにとにかく預けて個人で打開してもらうか、苦しまぎれのロングで前を走らせるか、怖さのない単発の攻めに終始します。正直にいえば、3位争いがエキサイトしてほしくてレッズに肩入れしていたのですが、これは白いユニフォームのほうが1枚レベルが上だな、と諦めかけていました。コンディションもいいしモチベーションも高いし、今この国でいちばん強いのではないか、と。

うーん、サッカーはやっぱり怖いですね。トッテナムのいい流れが変わったのは、たった1本のバックパスからでした。カイル・ウォーカーが、右サイドから出したGKへのパスがそれ、左サイドに流れます。これを狙ったダウニングとGKロリスが交錯し、それでもこれはクリアされて終わりだろう、と思ったその時…。ロリスは冷静であれば問題なくさばけたであろうこのボールを相手MFに引っ掛けてしまいます。素早く奪ってドリブルで進むダウニングの前には、ゴールマウスと不安そうなDFひとりだけ。ダウニング、すかさずDFの股下を抜く強シュート、同点!

勝負を占う振り子はまた真ん中へ。先ほどまでの苦戦ぶりが嘘のようにリヴァプールが元気になり、三たびまったくの互角へ。そして82分、勝負を決めたのはやはりこの人。フリーでシュートが打てないのなら打てるようにさせてもらいますよ、とばかりに(?)ペナルティエリア内で転倒したのは「ミスターPKゲッター」ルイス・スアレス!倒れ方は相変わらずのオーバーアクション、しかしこれは取られても仕方がなかったでしょう。WBA戦では失敗して勝利を失うきっかけを作ったジェラード、そうそう何度も外せないとばかりに冷静に右隅へ。3-2、リヴァプールついに勝ち越し!

実は、TVとPCでFAカップとこの試合を並行して観ていたのですが、これは疲れました。こっちはいい試合を観た、心地いい疲れ。チェルシーに追いまくられたもう一方は、冷や汗とハラハラで頭がしびれるような疲れ。このリーグは、1点や2点では、簡単に勝たせてもらえませんね。ともあれこれで、CL出場権争いにまたもやアーセナルが割り込んできます。勝ち点4差では、まだまだわかりません。

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