【Arsenal×Liverpool】 それはないでしょ!シュチェスニー
圧倒的にいいサッカーをしていたのは、アーセナルでした。カソルラとウォルコットがキレキレ。カソルラにボールが収まれば、必ず危険なところ、嫌なところにパスが出てきます。どんな球でもこともなげにトラップでき、しかもその後のアクションが早いので、ディフェンスは後手を踏みやすいのです。ウォルコットは、好不調の波が激しく、よくないときは完全にゲームから消えてしまうのですが、この日は非常に積極的に前線に顔を出し、レイナが珍しく全く反応できなかった同点ゴールをはじめ、質の高いシュートを何本も打っていました。特に後半は左サイドを完全に制圧し、あれだけの数のチャンスがあったのに、なぜ…2-2?
そして2点めを獲られたのは、シュチェスニーの対応のまずさ。ヘンダーソンがアーセナルの左サイドからドリブルしてきたとき、中にはリヴァプールのFWは誰もおらず、DFは3人が対処できる状態。にもかかわらず、GK含めた4人が何もできないまま、決められてしまいました。シュチェスニーは、出ていかなくてもよかったでしょう。もし出るのなら、きっちり足元に飛び込まなければいけません。ゴール前を留守にして前で構えたものの、中途半端なポジション取りのために、まったく対処できないまま、簡単に左足で流し込まれてしまいました。アクロバティックなドリブルをしたわけでもないのに、あっさり決めることができたヘンダーソンが、いちばん驚いているかもしれません。
シュチェスニーは、飛び出すかどうかの判断と、出方そのものがいずれも中途半端。これ以外にも、出なくてもいいところで出て、ボールを触れずにピンチを招くシーンがあり、不安定なプレーに終始しました。それはないでしょ、シュチェスニー。大物GKの移籍の噂が出るたびに、マンチェスター・ユナイテッドとセットでアーセナルの名前がよく取りざたされますが、チーム関係者もマスコミも彼のプレーに眉をひそめていることは、想像に難くありません。
ただし、この後のアーセナルは素晴らしく、0-2になった直後から怒涛の反撃。ウィルシャーのFKを、キーパーがいちばん対応しにくい足元にきっちり落としたジルーのヘッドでまず1点。その3分後、右サイドで縦に当てたパスを、ポストプレーがうまいジルーがダイレクトで横に流し、ウォルコットが決めた2点め。たった10分で鮮やかに追いつき、その後も圧倒的に押していたのですが、あと1本が決まりませんでした。ジルーが何本か外してしまいましたが、ラストパスと走り込みのタイミングがいまひとつ、合わなかったですね。アルテタのPK失敗を思い出しますが、今年は、あと一歩で獲れずにドローで終わり、勝ち点を失うことが多いのが気になります。4位奪還への道は、依然、険しい道です。
チャンスは少なかったものの、ちょっとしたミスを突くのがうまく、効率よく点が取れたリヴァプールと、試合を支配し、圧倒的な数の決定機を創り出し、しかし追いついただけで終わったアーセナル。リヴァプールにとっては、納得せざるを得ないドロー。アーセナルにとっては、涙目の勝ち点1。いや、勝ち点2をロストしたことよりも、これから3週間、SBのギブスを失うことのほうが痛いでしょう。左サイド、アンドレ・サントスで耐えるのでしょうか。大丈夫かな…。
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