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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Sunderland×MAN.CITY】主力2人を欠いたマンチェスター・シティ、苦手のアウェイでまたも沈黙!

サンダーランド戦の前までのプレミアリーグ10戦で、ホームで5戦全勝、アウェイでは1勝1分3敗と極端な内弁慶ぶりを露呈していたマンチェスター・シティ。ディフェンスの要、ヴァンサン・コンパニの離脱が長引き、先週のチャンピオンズリーグ、CSKAモスクワ戦でダヴィド・シルヴァまでふくらはぎを痛めて全治1ヵ月。ヤヤ・トゥレとアグエロを含む主力4人のうち2人を欠く非常事態です。

マンチェスター・シティの課題は、主力選手がいなくなるとサッカーのレベルが明確に落ちてしまうこと。サンダーランド戦では、彼らの穴を埋めるべく起用されたのがデミチェリスやナスリだったわけですが、やはりダヴィド・シルヴァとコンパニの穴は大きいといわざるをえません。それにしても1点も獲れずに負けるとは…。前節のノーウィッチ戦で7点を奪い、プレミアリーグで最高得点数を誇るマンチェスター・シティが、失点数が最も多いサンダーランドに0-1で敗戦。番狂わせが多かったプレミアリーグ第11節のなかでも、極上のジャイアントキリング、最高のサプライズでした。

先に点を獲って、その後ひたすら守りきる。サッカーの世界でこれまで何度も繰り返された、下位のチームが格上に勝つためのひとつの方程式です。FWスティーブン・フレッチャーのヘディングシュートなどで、危険な匂いを漂わせていたサンダーランドが勝利に近づく大きな一歩を踏み出したのは、前半21分。ウェズ・ブラウンの縦パス一発で、SBフィル・バーズリーが完全に抜け出します。ゴール左、角度のないところでボールを持った彼は、GKパンティリモンのポジションを見て、逆クロスのここしかないというコースに完璧なシュート!並走していたミルナーはなぜあっさりかわされたのか、パンティリモンはもっと間合いを詰められたはず、等々失点シーンについてはいろいろ突っ込みどころはありますが、とにもかくにもホームチームの先制で、ゲームはおもしろくなりました。優勝候補の足元をすくったゴールに関わった2人が、いずれも元マンチェスター・ユナイテッドの選手なのは、ちょっとした因縁です。

ここでマンチェスター・シティが負ければ、不調に沈んでいたわがマンチェスター・ユナイテッドがライバルをかわして上位進出できるチャンスを得るわけですから、ブックメーカーのウイリアム・ヒルあたりでサンダーランド勝ちに大枚はたいても後悔しないくらいに当然、私はサンダーランド持ちです。しかし、ここからの70分は長かったですね。結局サンダーランドは必死で守りきり、勝ち点3を獲得したわけですが、マンチェスター・シティは淡白で無策でした。

ダヴィド・シルヴァがいれば、ヤヤ・トゥレとのコンビで中央を切り崩したり、左右からドリブルでゴールラインまで突破してネグレドやアグエロに優しいラストパスを出すなどの攻撃ができたのでしょうが、この日は右からのクロスと遠めからのミドルシュートに攻撃が偏ります。後半頭からヘスス・ナバスを投入し、71分にサバレタを入れた采配は、よけいに攻撃の単調さを助長してしまい、ひたすらゴール前を固めるサンダーランドを守りやすくさせてしまったのではないでしょうか。サイドを崩すにしても、複数の選手が絡んでよりゴール近くまでボールを運べば対応が難しくなるのですが、来るとわかっている遠めからのクロスの連発は、サンダーランドDF陣の集中力を磨くだけに終わります。ミドルシュートもほとんど枠に飛ばず、アーセナルから今季加入し、この日が初のスタメンとなったGKマンノーネをあわてさせたシュートは、31分のアグエロのヘッド、71分のジェコの左足ミドル、81分にコラロフが放ったサイドネット直撃のシュートぐらいでした。

かくしてマンチェスター・シティは負けるべくして負け、マンチェスター・ユナイテッドとエヴァートンに抜かれ、順位を8位にまで落としました。アウェイで1勝1分4敗という極端な弱さは、メンタルの問題が大きいのでしょうが、解決策が見出しづらいですね。あれだけモイーズ監督の進退が話題になったのであれば、新戦力にかなりの投資をしたにも関わらず中位に沈んでいるペジェグリーニ監督についても、そろそろタブロイド紙あたりから後任に関する飛ばし記事が出てもおかしくありません。一方のサンダーランドは、降格ピンチから抜け出すまでもう一息。ディ・カーニオ監督からポジェ監督へのスイッチは功を奏したようです。

今週末は、ワールドカップ出場国を決めるプレーオフが各地で行われ、次節のプレミアリーグは23日です。マンチェスター・シティの対戦相手は、今節、ニューカッスルにホームで足元をすくわれたトッテナム。サバイバルゲームに音を上げるのは、どちらでしょうか。「今日の結果はアンフェアだった」などと発言していたヴィラス・ボアス監督のほうが、ストレス耐性が低そうなのですが…。

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“【Sunderland×MAN.CITY】主力2人を欠いたマンチェスター・シティ、苦手のアウェイでまたも沈黙!” への5件のフィードバック

  1. ウィルシェア より:

    シルバの重要さが見にしみた一戦でした……

  2. makoto より:

    ウィルシェアさん>
    何もできませんでしたね。ヘスス・ナバスは完全に引いている相手には両刃の剣です。「彼を使える人間」がまわりにいないと、単調さと行き詰まりの元凶になりかねません。

  3. ウィルシェア より:

    すみません
    身にしみた、でしたね

    シティはシルバとヤヤ、アグエロの誰かが1人でも欠けると違うチームになってしまいますね。

  4. makoto より:

    ウィルシェアさん>
    そうなんです。攻め方が見てわかるくらいはっきり減ります。

  5. スパーズ推し より:

    全く不安で仕方ないです

    フゴーネスの一角が間に合う可能性は低いと思っているんですけど
    問題はベルギーCBですね
    彼が出るか出ないかで、スパサポの気分も大分変わるんですけど^^;

    それより、、、
    どうしてウチの攻撃はこんなに単調なんだorz
    正直、孤立するソルダードが可哀想です
    いっそ、2列目を
    シャドリ、エリクセン、ラメラ
    とか結構面白いと思うんですけど、どうですかね?

    正直、レノンとタウンゼントとは少々毛色の違うラメラが
    今後どのくらい輝けるか、とか
    結構重要になってくる時が来る気がするんですけどね……

    あ、今度の対戦ではお手柔らかにお願いします(笑)

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