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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Cardiff】年末のエティハドが楽しみになる、凄まじいリヴァプールの破壊力!

前半だけで3-0。ポスト直撃2本、GKと1対1が3回。こうやって並べると、「カーディフはどれだけひどかったんだ」と思われるでしょう。しかし、カーディフは特に悪かったわけでなく、むしろがんばっていました。個別的には、左SB以外、大きな穴もなかったでしょう。この日のリヴァプールの攻撃が凄すぎたのです。最終スコアは3-1でしたが、6~7点入っていてもおかしくありませんでした。プレミアリーグ第17節、リヴァプールはカーディフに圧勝。ここ4試合で17得点と、スアレスを中心に凄まじい破壊力です。

この日も、キックオフ直後からスタリッジとジェラードの不在を感じさせない攻勢です。2分、波状攻撃から最後はスアレスがシュートを打つも、惜しくもサイドネット。5分には速いサイド攻撃からスターリングが抜け出し、最後はスアレス。ポゼッションは圧倒的にリヴァプールですが、カーディフも中盤で厳しいチェックをかけ、時折カウンターから先制点を奪いにかかります。14分には、ヌーンが右から抜け出し、中央へ持ち込み左足シュートを放ちますが、これはGKミニョレがセーブ。直後のCKをジョードン・マッチが競り勝つも、シュートは当たりが浅く、右に外れていきます。

この、どちらに転ぶかわからない状態にカタをつけたのは、クラブと長期契約を結んで気をよくしているであろう、ルイス・スアレスでした。ただし、このゴールは、アレンとヘンダーソンの美しいパスワークも称賛しないといけません。24分、中盤で自らのパスミスを鋭い出足でフォローしたスアレスは、DFを背中にしょって楔に入っていたアレンにパス。アレンは、左サイドでフリーになっていたヘンダーソンにダイレクトではたき、ヘンダーソンがこのボールを右足で中に浮かします。中央にいたのは、いつの間にか走り込んでフリーになっていたスアレス。右足ボレーはDFの間を抜き、左隅に飛び込む完璧な弾道。カーディフDFは、人数はいたにもかかわらず何もできず。リヴァプール、「予定通り」の先制点です。

ここからの20分は、カーディフにとっては悪夢の時間でした。リヴァプールのお家芸である高速ミドルパスが中盤を走りまわり、守ろうにも的が絞れません。32分には左サイドの角度のないところからコウチーニョがシュートをポストにあて、34分のFKをシュクルテルがフリーでヘッド。これは上に外れてしまいましたが、直後の37分、スターリングが右サイドを抜け出し、中に入れたボールが逆サイドに流れると、これを受けた左SBフラナガンがゴールライン上でGKが足でブロックするきわどいシュート。15分にわたり、入らないのが不思議なくらいの一方的なラッシュが続きます。

圧倒的な攻撃に耐えたカーディフは、41分、久しぶりにマイボールを前線に運び、全体が前がかりになります。しかし、これが致命的な2点めとなるカウンターを呼び込んでしまいました。中盤でパスカットしたルーカスがヘンダーソンに預け、ヘンダーソンが前線に右足アウトで縦パスを通すと、一瞬にしてスアレスとスターリングがフリーになり、DFは置き去りです。スアレスはそのままペナルティエリアまで持ち込み、右を並走していたスターリングに流すと、スターリングがガラ空きのゴールをインサイドで陥れ、2-0。44分にも、フラナガンとヘンダーソンのダイレクトパスの交換を受けたスアレスが、ペナルティエリア左外の「デル・ピエロゾーン」から右足インフロントでカーブをかけた芸術的なミドルでダメ押し。前半で3-0として、試合を決めてしまいました。

後半、リヴァプールはどこまで点を獲り続けるのだろうと期待したのですが、前半の攻め疲れが出たのか、ガス欠気味。点を奪えないだけでなく、セットプレーでマークがずれるという弱点を露呈してしまいます。58分のカーディフのゴールは、右サイドのFKから。ファーサイドにいたジョードン・マッチが完全にフリーで、簡単にヘディングシュートを決められてしまいました。この3分前に、フラナガンをマーティン・ケリーに代え、グレン・ジョンソンが左SBにまわるというポジション変更をしており、ジョードン・マッチの手前の選手をサコがマークしていたので、本来そこにいるべきはケリーかスターリングだったはずです。この後もリヴァプールはセットプレーでピンチを招いており、ここは来週木曜日のプレミアリーグ、アウェイのマンチェスター・シティ戦までに修正をかけないといけません。

全体の運動量が落ちていたなかで、スアレスとスターリングはゲーム終盤まで、ゴールを貪欲に狙っていたものの、追加点はならず、結果は3-1。シュート27本の成果としては、やや物足りない数字となりましたが、ここは「危なげなく勝ち点3をゲット」と言い切ってしまっていいでしょう。この日は、中盤から前で悪い選手はいなかったですね。スターリングは右サイドの攻防で圧勝し、いちばん危険な存在でした。ジョー・アレンは、後ろからのパスを受けやすいポジションを取り、スアレス、ヘンダーソン、スターリングへのフィード役として効果的でした。ヘンダーソンは、攻撃もさることながら、相手のカウンターを未然に防ぐ献身的な守備が光っていたと思います。コウチーニョが目立たなかったのは、周囲がよすぎただけでしょう。

ディフェンスラインは、サコのクレバーなボールカットと前線への供給、ゴール前への飛び出しはよかったのですが、シュクルテルの不用意なハードタックルだけが気になりました。彼もまた、的確なヨミと早い出足でカウンターを予防する、いい守りを見せていたのですが、自らの態勢が不利なときも構わず当たりにいってしまうのは危険です。マンチェスター・シティ戦で相対する機会が多いであろうダヴィド・シルヴァやナスリは、こういうプレイを見逃さず誘ってドリブルで抜きにくると思われるので、もう一段「行くか待つか」のメリハリをつけないと、うまくやられてしまうでしょう。

さあ、これで、月曜日のアーセナルとチェルシーがドローに終われば、久しぶりのプレミアリーグ首位に立つことになります。この出来ならいい気分でマンチェスター・シティ、チェルシーの年末強豪2連戦を迎えられますね。今日のような攻撃が見せられれば、連勝もない話ではありません。エティハドに乗り込んでのマン・シティとの一戦は、プレミアリーグらしいきびきびしたド派手な打ち合いを期待しましょう。

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“【Liverpool×Cardiff】年末のエティハドが楽しみになる、凄まじいリヴァプールの破壊力!” への3件のフィードバック

  1. makoto より:

    前半ちょっと飛ばしすぎましたね、開幕のストーク戦を思い出しました。
    体力面やメンタルのフレッシュさは当然、、連携面でも個人的に今シーズン最高だと思っていたので、ようやく戻ってきたなという感じです笑
    開幕と比べると選手が代わりましたがそれでも同じレベルまで引き上げたのはロジャースの手腕が大きいでしょうが、アスパスの処遇はどうするというかどうなるんでしょうね……。
    シュクルテルはちょっと怖いですね、ナバスにはかなりやられる予感、セットプレイでも危ない場面もあったし不安……それでなくてもシティ戦のシュクルテルは良いイメージないのに苦笑

    二点目のアウトのパスはアレンではなくてヘンダーソンだと思いますよ。

    —–
    浮気性なリバサポさん>
    快勝でしたね。アスパスは、理想的にはフィットしてくれればトップまわりのオプションが増えて、最高なのですが…。ロジャース監督は我慢強くフィットするのを待つのではないでしょうか。

    アレンとヘンダーソン、よく見間違えるんですよね。あれだけ身長違うのに。背番号の末尾が一緒なのも原因ですね。失礼しました。訂正させていただきます。

  2. プレミア大好き! より:

    二点目のスアレスへのアウトサイドのパスはスアレスが乗り移ったヘンドですよ

  3. makoto より:

    プレミア大好き!さん>
    なるほど!それは脅威です!

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