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【Crystal Palace×Chelsea】チェルシー不覚!プレミアリーグ17位にオウンゴール一発で完封負け

この時期、プレミアリーグ降格ゾーンぎりぎりのクリスタル・パレスと戦うのは嫌なものです。モウリーニョ監督が選んだスタメンは、CBはテリー、ケーヒルの定番コンビ。中盤にはダヴィド・ルイス、マティッチ、ランパードが並ぶセーフティなチョイスです。クリスタル・パレスの攻撃をMFの連携でしっかり受け止め、アザールとF.トーレス、ゴールへの意識が高いシュールレで速い攻撃を仕掛けるという狙いでしょう。

開始からしばらくは、ロングボールとサイドからの突破中心で、大味ながらも積極的なホームのクリスタルパレスがボールを持ち、チェルシーがカウンターを狙う展開。チェルシーの狙いが実を結びそうになったのは18分。自陣で奪ったボールをダヴィド・ルイスがアザールにつなぎ、アザールは中に絞ると、すぐ外を追い抜いていこうとするアスピリクエタに流します。ゴールライン際でフリーになった左SBは、GKの前を横切る絶好のグラウンダーを通しますが、ファーで滑り込んだシュールレのシュートはわずかながら枠の外。絶好の先制機を逃したチェルシーは、20分にもロングパス一発でF.トーレスがDFの裏に抜け出しかけますが、これもクリスタル・パレスが必死にブロックし、背番号9はシュートを打つことができません。

チェルシーの速攻を何とかしのぐと、20分過ぎからはクリスタル・パレスの時間です。25分、右から抜け出したパンチュンのクロスに逆サイドのジュロームが飛び込むものの、右のアウトで打ったシュートはサイドネット。28分には、パンチュンとディクガコイのパス交換から、外を回ってきたSBマリアッパがゴールライン際でフリーになりますが、グラウンダーはジュロームに合わず、ゴール前まで戻ったダヴィド・ルイスにクリアされます。

30分には、カウンターから左サイドをボラシーが突破。シュート態勢に入ろうとするところを、CBケーヒルがスライディングでブロック。31分、テリーがペナルティエリア外でハンドを犯し、直接FKをジェディナクが狙いますが、シュートはGKチェフの正面。チェルシーはアスピリクエタのサイドを執拗に狙われ、再三ピンチを迎えるものの、テリーとケーヒルがシュートを許しません。40分にゴール前でこぼれたボールを、パンチュンが左足で狙ったシーンが前半のクリスタル・パレス最大のチャンスでしたが、焦ったシュートは枠の上。前半は、クリスタル・パレスが優勢ながらも0-0。プレミアリーグ降格候補が大健闘を見せていますが、チェルシーがこのまま終わるわけはないでしょう。

後半開始から、モウリーニョ監督はダヴィド・ルイスを諦めオスカルを投入。先にゴールを奪うべく、前に傾斜をかけます。開始からまもなくはチェルシーのペース。48分のCKはテリーがトラップミスをしてチャンスを逸しますが、プレミアリーグ首位クラブがいつ点を獲るのかと思って観ていると、ゲームは思わぬ方向に転がります。52分、先制はクリスタル・パレス!

後半は左からの攻めが増えていたホームチーム。SBウォードのクロスがニアを襲うと、レドリーと競ったテリーがヘッドでオウンゴール。GKチェフはまったく動けず、セルハースト・パークは地鳴りのような歓声に包まれます。

すかさず反撃するチェルシー。53分にはマティッチの仕掛けから左サイドを突破。一度はクリアされるものの、こぼれを拾ったアザールのミドルに、GKスペロニは横っ飛びでセーブ。54分にはシュールレの右からのグラウンダーに、ニアに走り込んだF.トーレスが合わせますが、これはDFがブロック。55分のイヴァノヴィッチのミドルも枠の外です。57分、苛立ちを隠せないモウリーニョ監督はランパードを外してFWサラーで勝負。チェルシーが主導権を握りながらも、61分、クリスタル・パレスも逆襲。ジェロームとのカウンターからパンチュンが左に流れ、クロスのシュートを狙うとボールはわずかに右ポストの外!どちらが次の1点を獲るのか、ゲームは予断を許しません。63分、CKからのテリーの強烈なヘッドはバーをぎりぎり超えていきます。70分、モウリーニョ最後の1枚は、デンバ・バ。

残り20分を過ぎても、1-0は変わらず。焦るチェルシーはラストパスに正確さを欠き、狙いがみえないクロスはクリスタル・パレスに簡単にクリアされてしまいます。72分にやっと訪れた絶好機も、アザールがGKと1対1をスペロニにブロックされてスコアは変わらず。74分、クリスタル・パレスはカウンターからレドリーが渾身の左足ボレーを放つものの、これも惜しくも右ポストをそれていきます。チェルシーに残された時間は15分しかありませんが、シュートを放つのはクリスタル・パレスの攻撃陣ばかり。74分にはパンチュンが右からフリーで強烈なグラウンダーシュート。81分、カウンターからレドリーが左足。忙しいのは、勝っているスペロニではなく1点を追っているはずのチェフのほうです。残り5分になっても、クリスタル・パレスDFの出足のよさは変わりません。

87分、クリスタル・パレスに大きなミス!バックパスをF.トーレスに拾われ、飛び出したスペロニの頭上にループシュートが舞いますが、これは大きくゴールを外れていきます。チェルシー、最後にもらった最大のチャンスもゴールならず。追加タイムは4分ありましたが、チェルシーの必死の放り込みはクリスタル・パレスDF陣の思うツボ。このまま、ついに1-0でタイムアップ!プレミアリーグ首位が17位に敗れるというジャイアント・キリング。チェルシーにとっては、プレミアリーグ制覇が遠のく痛い取りこぼしです。

…チェルシーの敗因を語るのは難しいですね。「ウィリアンの存在が想像以上に大きかった」「珍しく不安定だったマティッチが誤算」「選手が水曜日のパリ・サンジェルマン戦をチラ見していた」といったあたりに理由が隠されているのではないかと思います。これはますます、15分後に始まるエミレーツでのゲームで、アーセナルに勝ってもらわないといけません。モウリーニョ監督、悔やんでも悔やみきれない想定外の完封負けです。

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“【Crystal Palace×Chelsea】チェルシー不覚!プレミアリーグ17位にオウンゴール一発で完封負け” への4件のフィードバック

  1. パック より:

    シティがアーセナルと引き分けたのは予想外でしたがチェルシーの取りこぼしは予想通りでした。
    チェルシー、というよりモウリーニョのチームはいつも長所と短所がはっきりしてますからね。
    おそらく2週間後のスワンズ戦も厳しいと思います。
    タイトルの行方はシティとリバプールの直接対決で決まるでしょう。

  2. makoto より:

    パックさん>
    おお、それは素晴らしい。2月8日から勝利がなく、ここ5試合で1点しか獲っておらず、リーディングスコアラーのシャマフがいないクリスタル・パレスにチェルシーが負けるという予想は、私にはできませんでした。

  3. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    何回同じようなパターンで勝ち点を落とすんでしょうね…
    上位対決でいい結果を残してるだけにこれだけ格下にこぼして優勝を逃すなんて悔しいというより悲しいです

    前からモウは引かれた相手を崩すメカニズムを持ってないので改善するにはドログバのような個人でなんとかしてしまうFWを獲ってくるしかないですかね
    ただチャンスが全くないわけではないので少ないチャンスをものにできればとりこぼしも減るでしょうけど、お世辞にも決定力は高くないので(^^;

    今季のPLはとりあえず3位以内を確保して来季に期待です

  4. makoto より:

    チェルシーさん>
    中盤の構成、ちょっとやりすぎたかもしれませんね。点を獲れなかったより、攻められたことのほうが気になりました。

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