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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×MAN.CITY】悔しいガナーズ、助かったマン・シティ。両者、決定力を欠き諦めのドロー!

プレミアリーグ暫定首位のチェルシーが、クリスタル・パレスに完敗。マンチェスター・シティはこの試合に勝てば、一気に2年ぶりの優勝に近づきます。アーセナルにとっては、絶対に負けられない一戦。日曜日のランチタイム・キックオフで、最下位のフラムと戦う5位エヴァートンは、まず負けないでしょう。プレミアリーグで5位以下に落ちることがなかったアーセナルは、ここで勝ち点ゼロで終われば、1試合消化が少ないエヴァートンに事実上かわされ、首位だった前半戦には考えもしなかった5位転落となります。コシールニーを欠いたDFラインと、連戦の疲れが残っているであろう中盤のメンバーで、果たしてガナーズは勝ち点3を奪えるでしょうか

アーセナルは不安な立ち上がりです。開始早々、マンチェスター・シティ得意のサイドでのスルーパスを喰らい、サバレタがフリーでゴール前にドリブル。ラストパスの精度が低く事なきをえますが、ペナルティエリアの脇で相手を自由にさせてはいけません。3分には、右サイドのヘスス・ナバスが左足でカーブをかけたミドルを放ち、ボールは枠をかすめてわずかに外れます。アーセナルは、早く落ち着かないといけません。7分、ロシツキが左からペナルティエリア内にドリブルで侵入すると、サバレタと接触して転倒。ロシツキはPKをアピールしますが、マイク・ディーン主審はノーホイッスル。これをきっかけに、10分過ぎからはアーセナルが主導権を握ります。

リヴァプールに5失点、チェルシーに6失点を喫したガナーズ。プレミアリーグ上位対決の大敗の要因は、中盤でのボールの獲られ方が悪いことにあります。この日も、ハーフライン付近でパスミスを奪われ、一気に2対2や3対3の状況を創られてしまうシーンが何度もありました。18分のマン・シティの先制点も、中盤でのインターセプトから。アルテタやポドルスキ、フラミニが中央に寄った状態でポドルスキがボールを失うと、完全に中盤が置いていかれたままダヴィド・シルヴァのドリブルを許し、シルヴァは左でフリーのジェコにラストパス。アウェイでのゴールが多いストライカーのシュートはポストに阻まれますが、こぼれ球を先に触ったのはダヴィド・シルヴァ。軽くタッチしただけのシュートがゴール右隅に転がり、アーセナルは3試合連続で先制を許します。

21分、アーセナルはクロスにフラミニが合わせ、ボレーをゴールに叩き込みますが、これはオフサイド。直後には、ジルーが先日のルーニーさながらの50メートルシュートを試みるもGKハートがキャッチ。24分にはフラミニとカソルラのコンビで右から攻め上がり、獲られたボールをフラミニが奪い返してサニャにつなぎますが、ジルーへのクロスはハートに遮られます。リードしたマンチェスター・シティのチャンスは、敵のペナルティエリア前でボールをカットして即座にナスリが放ったミドルのみ。アーセナルの反撃は実らず、ゲームは後半へとなだれ込みます。

残り45分が始まり、先にチャンスをつかんだのはマン・シティです。ヘスス・ナバスが右からドリブルで攻め上がり、グラウンダーをGKとFWの間にいれると、これに反応したシュチェスニーがファンブル。こぼれたボールはメルテザッカーに当たってCKとなり、あわやオウンゴールのピンチにアーセナルは冷や汗をかきます。52分、今度はアーセナルのチャンス。ペナルティエリア手前で前を向いたカソルラのミドルがジョー・ハートを襲い、イングランド代表GKはかろうじて弾きます。すると直後の53分、ホームのアーセナルがついに追いつき、ナスリにブーイングを浴びせ続けていたグーナーの歓喜を誘います。

右のサニャから真ん中に戻されたボールは、ロシツキからギブス、ポドルスキと渡り、ポドルスキは中央の敵のポジションをみて、丁寧なグラウンダーをフィード。これをシュートしたのは、デミチェリスのチェックをうまく外したMFフラミニ。シュートは見事にゴール右隅に刺さり、1-1、」同点です。この後は、完全なるアーセナルペース。マンチェスター・シティは、時折フェルナンジーニョがミドルを放つぐらいしか攻め手がなく、試合の興味は「ア―セナルは勝ち点3を奪えるのか」にシフトします。

しかし、同点ゴールから時間は30分以上あったのに、結局アーセナルは勝ち越せませんでした。59分、最大のハイライトはポドルスキ。カソルラのパスがDFに当たっったところを拾った背番号9は、フリーで強烈なシュートを放つもGKハートが身を挺してブロック。63分のアルテタのパスを受けたフラミニのシュート、71分のFKに合わせたジルーのヘッド、77分のジルーのミドルはいずれも枠を捉えることができません。マンチェスター・シティも75分、ダヴィド・シルヴァの突破からナスリ、ジェコ、ヤヤ・トゥレが次々とフリーでシュートチャンスを迎えますが、アーセナルDF陣がゴールマウスに入って応戦。結局これもボールをゴールに運ぶことができません。

…タイムアップの笛に一瞬無念の表情を浮かべたのは、勝ち越すチャンスがより多かったヴェンゲル監督のほうです。アーセナルは、勝てる試合でした。中盤で縦を急ぎ過ぎ、カソルラやアルテタが強引に攻めてボールを奪われるシーンが多く、もっとシンプルにポドルスキやギブス、サニャの両SBを使えればシュートの本数は格段に増えたでしょう。マンチェスター・シティの攻撃は、ダヴィド・シルヴァさえ自由にさせなければさほど脅威がなかっただけに、勝ち点1で終わったのは非常に残念です。

マン・シティのゴールはダヴィド・シルヴァから。フラミニの同点弾は、デミチェリスが一瞬、マークを外してしまったことから決まりました。デミチェリスがアーセナルの右サイド側にいたので、ポドルスキとマッチアップというシーンは少なかったものの、先日の記事「アーセナルにマンチェスター・シティを破る秘策・奇策はあるのか?」はわりといい線、いってましたね。マンチェスター・シティがアウェイでここまでおとなしいとなると、リヴァプール、エヴァートン、チェルシーに勝ったばかりのクリスタル・パレス戦は不安です。今季の大混戦プレミアリーグは、何がどう転ぶかまだまだわかりません。

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“【Arsenal×MAN.CITY】悔しいガナーズ、助かったマン・シティ。両者、決定力を欠き諦めのドロー!” への2件のフィードバック

  1. せお より:

    更新おつかれさまです。

    とりあえず首の皮一枚繋がりました。
    はやくラムジーかえってきてー!!

  2. makoto より:

    せおさん>
    勝てる試合だっただけに、ドローはちょっと残念です。ラムジーがいれば、ずいぶん変わりますよね。

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