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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Aston Villa】最後はいつものマン・シティ。4-0圧勝でプレミアリーグ優勝にリーチ!

マンチェスター・シティが順当に勝利して、プレミアリーグ優勝に王手をかけるのか。アストン・ヴィラが古豪の意地をみせて、優勝争いをおもしろくしてくれるのか。プレミアリーグ第29節の延期試合、アグエロを欠くマンチェスター・シティのスタメンにダヴィド・シルヴァが帰ってきました。DFラインはこのところのレギュラーメンバー、MFにはハビ・ガルシアとミルナーを起用。ベンチにはネグレドとヨヴェティッチも控えており、80点の顔ぶれです。対するアストン・ヴィラは、ベンテケとアグボンラホルの不在が痛い!冬に加入したホルトもフィットせず、ベンチスタート。ヴァイマンの奮闘だけで点を奪えるイメージはありません。

本拠地エティハド・スタジアム。サポーターの統率のとれたチャントをバックに、試合開始からホームチームが一方的に攻め込みます。5分にはジェコが角度のないところから左足を振り抜き、ブロックされたボールを再度、コラロフがダイレクトでシュート。11分には「いつもの攻撃」。中央でボールをキープしたダヴィド・シルヴァが右のミルナーにはたくと、DFラインの裏へ走り込んだサバレタにタイミングのいいスルーパス。マイナスのグラウンダーに、フリーでシュートを打ったのはヤヤ・トゥレ!決定的なシーンでしたが、シュートがDFに当たり、アストン・ヴィラは胸をなでおろします。18分にもナスリ、コラロフとつないだ左サイドからクロスが入り、ダヴィド・シルヴァが足に当てればゴールというチャンスを迎えますが、うまくタッチできずにGKグザンがキャッチ。モウリーニョのチームにはない厚みのある攻撃が続き、先制点は時間の問題でしょう。

同時刻開催のゲームでは、どうやらホームのサンダーランドがコルバックのゴールで先制。WBAからリードを奪い、プレミアリーグ残留に一歩、近づいたようです。

さて、エティハドは25分。相変わらずナスリ、ミルナー、コラロフ、サバレタが左右から圧力をかけるマンチェスター・シティ。アストン・ヴィラは27分、ようやく初めてチャンスをつかみ、ヴァイマンがロングクロスをボレーで狙いますが、力なく転がったボールをGKジョー・ハートが余裕でキャッチ。30分にもアウェイチームがダイレクトパスをつないで左に展開し、クロスをバワリーがシュート。世界一選手の年俸が高いスポーツチームに対して35分まで0-0は、主力を欠いて、プレミアリーグ14位にあえぐクラブとしては大健闘でしょう。38分、またも右からサバレタが抜け出し、決定的な折り返しを入れるも、ダヴィド・シルヴァの右足がヒットせず。46分にも波状攻撃から右のミルナーがニアに飛び込むナスリに合わせますが、シュートはわずかに外。組織力というより頭数で守るアストン・ヴィラは運にも恵まれ、前半を0-0で終えることに成功しました。

プレミアリーグ最北の地、スタジアム・オブ・ライトのゲームは、ボリーニの追加点でサンダーランドが前半2-0。ポジェ監督が、着々と残留に向けて、足場を固めます。このままいけば、WBAも得失点差でセーフ。第3の降格チームとして、ノリッジの名前が2013-14シーズンの記録に刻まれようとしています。

後半、マンチェスター・シティはさらに一段ギアチェンジ。48分にはジェコがDFラインの裏に抜け出しかけ、51分、CKのクリアからの縦パスを捉えたコンパニのオーバーヘッドはGK正面。のっけから、ゴールの匂いが漂うシーンが続出です。アストン・ヴィラは守勢一方。56分のコラロフの強烈なFKもGKグザンがセーブ。「らしさ」を存分に見せつけているマン・シティに足りないのは、ゴールを枠に入れることだけです。マンチェスター・シティの波状攻撃が一段落すると、ゴール前に人数をかけていたアストン・ヴィラの最終ラインが5メートルほど高くなりました。裏を突かれると危ないと思っていたのですが…。

63分、マンチェスター・シティにようやく歓喜の瞬間が訪れました。やはりきっかけはスルーパス、裏をとってグラウンダーをジェコに合わせたのはサバレタ。これで、リヴァプール有利で最終戦を迎えるためには、手負いのアウェイチームに2点を獲ってもらわないといけません。ビハインドを背負っても、攻撃に転じられないヴィラ。71分には、またも上げたDFラインの背後を狙われます。ここでも抜けたのはサバレタ、グラウンダーの行く先は、今度はナスリ。中央からフリーで放ったシュートはGKグザンが弾きますが、こぼれ球の前にいたのがジェコでは、もう止める術はありません。エースの2発でマン・シティ、2-0。これで決まりでしょう。

2点差となり、誰もがマン・シティの勝利を確信したエティハドの空気は一気に弛緩します。チェルシーの優勝がなくなるまで、10分を切りました。81分にヴァイマンのヘッドがクロスバーを叩いたのが、アストン・ヴィラが見せた唯一の意地でした。88分には、ヤヤ・トゥレが魅せます。左右の細かいステップでDFを翻弄すると、ノーマークで入ってきた途中出場のヨヴェティッチに落とし、ヨヴェティッチは真ん中から思い切り蹴り込むだけ。ヤヤ・トゥレは92分にも、ハーフラインからドリブルで独走。4人のDFを誰も寄せつけないまま、GKグザンとの1対1を制しました。マンチェスター・シティ、前半の苦戦が嘘のような4-0快勝。ついに勝ち点でリヴァプールを上回り、プレミアリーグ最終節は「負けなければ優勝」です。北の試合も終わり、サンダーランドはそのまま2-0。こちらは最終戦を待たずに残留を決めました。

この試合だけを見れば、マンチェスター・シティのプレミアリーグ制覇間違いなし、と誰もが思うでしょう。しかし、飛車角落ちだったアストン・ヴィラに比べれば、次は相当やっかいです。最終戦の対戦相手、ウエストハムは、前節でトッテナムに何もさせずに勝利したばかり。プロなら誰でも、目の前で優勝セレモニーなど見たくありません。ノーブル、ケヴィン・ノーラン、ダウニング、そしてアンディ・キャロルと、曲者揃いの東ロンドンの伏兵は、ファイナルでどんな抵抗を見せてくれるのでしょうか。5月11日、日本時間23時キックオフ。大混戦のプレミアリーグ2013-14シーズンが、ついに決着の時を迎えます!

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