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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Everton】これぞソルダード!若きトッテナムが老練エヴァートンに競り勝つ!

レイトン・ベインズ、ギャレス・バリー、エトー、ジャギエルカ、ディスタン、ティム・ハワードとスタメンの半数以上が30代。ベテラン揃いのエヴァートンに対して、本拠地ホワイト・ハート・レーンで戦うトッテナムは、エリクセン、ライアン・メイソン、ベンタレブ、ベン・デイヴィス、ハリー・ケインと20代前半だらけです。ヨーロッパリーグ出場チーム同士となったこの試合は、プレミアリーグで不振にあえぐチーム同士の戦いでもあります。41歳と同い年の若き指揮官。欧州とプレミアリーグの掛け持ち初体験のなか、主力固定で戦うエヴァートンのマルティネス監督と、大胆なターンオーバーで日替わりメンバーのトッテナム・ポチェッティーノ監督。プレミアリーグで中位に沈む、おもしろくない状況を先に打開するのはどちらでしょうか。試合が始まり、びっくりしたのはトッテナムの最終ラインの低さでした。ポチェッティーノ監督、まさかホームで引きますか!?

7分、中央に5人いたトッテナム守備陣は、ロス・バークリーの侵入を簡単に許し、スルーパスが出る瞬間、ルカクをオフサイドにしたと思えば、左サイドにエリクセンが残っていてどフリーでシュートを打たれるという不安なスタート。それでも、何とか守備を落ち着かせてから反撃に転じようとしていたのかもしれませんが、14分に先制されてしまいます。左からのFKが壁に当たり、こぼれ球を拾ったのはミララス。ベルギー代表MFは、シュートコースを塞ごうとしたソルダードを簡単にかわすと、逆サイドの右上に突き刺さるスーパーショット!アウェイのエヴァートンの先制で、トッテナムはより攻撃にシフトしますが、バックパスをルカクに狙われ、ロリスがぎりぎりでクリアするなど、エヴァートンのほうに追加点の匂いがします。

しかし、トッテナムは劣勢を引っ張らず、21分に同点に追いつきます。エリクセンを起点に右サイドでパスがつながり、中に切れ込んでシュートを放ったのはハリー・ケイン。GKハワードが弾いたボールが転々とすると、これをダイレクトで決めたのは、中盤にいたはずのエリクセンです。この嗅覚といい、ニアを固めようと左サイドに走るエヴァートン守備陣をあざ笑うかのような右のサイドネットへのシュートといい、やはり彼はセンスの塊。1-1となり、勝ち越しを狙うトッテナムは、中盤でプレスをかけてボールを奪おうとするプレイが目立ち始めます。28分のハリー・ケインのループシュート、33分のエリクセンの左足ミドルと、ティム・ハワードが忙しい展開。彼らの積極的なプレイが実を結んだのは46分でした。

敵陣でボールを奪い、アーロン・レノンのドリブルでショートカウンター発動、5人対4人。背番号7が縦に柔らかいパスを出すと、GKと1対1になったのは、おお、ソルダード!ひと頃、スペイン代表のエースにまで上り詰めたストライカーが、さすがにこの絶好機を外すわけがありません。ハワードの位置をみて、インサイドで軽くクロスへ。彼らしいゴールを久しぶりに観た気がします。トッテナム、2-1!

後半は、チャンスの数では互角の展開。57分、エリクセンの右からのクロスにニアに飛び込んだファシオは空振り。58分のエリクセンのFK、59分にメイソンが放ったミドルも枠を捉えず。エヴァートン最大のチャンスは71分。レイトン・ベインズが中央のロス・バークリーにつなぐと、イングランド代表のエース候補は、右から走り込んだSBコールマンに絶品スルーパス。飛び出しがよかったGKロリスがコースをつぶし、ホームチームは事なきをえましたが、ロス・バークリーのパスセンスが光ったシーンでした。

ゲーム最終盤には、2つの微妙なジャッジ。90分のCKで、ルカクのヘッドがCBファシオの手に当たったシーンと、追加タイムにカウンターから抜け出したハリー・ケインが、ベシッチともつれて倒れたシーン。前者はファシオが手を上げており、後者はベシッチが後ろからハリー・ケインに腕をかけていたので、両方PKを取られてもおかしくないプレイでしたが、笛は鳴らず。試合後、「スカイスポーツ」のインタビューで、マルティネス監督がファシオのプレイのみ持ち出して不満を表明していたのは、勝てるゲームだったという悔しさの表れでしょう。トッテナムは、87分からの5分でイエローカードを4枚ももらいながら、エヴァートンの追撃を振り切りました。

ルカクが抑えられたエヴァートンと、ソルダードやハリー・ケインがゴールを演出したトッテナム。展開としては、どちらに転んでもおかしくない試合でしたが、決定機をより多く創ったポチェッティーノ采配の順当勝ちといっていいと思います。トッテナムは、いい気分でスタンフォード・ブリッジに乗り込めそうですね。エリクセン、メイソンに、しっかり休んだシャドリ、ラメラ。お疲れ気味のチェルシー相手に、若いトッテナムが何かやってくれそうな気がします。

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