【Newcastle×Chelsea】ジンクスは生きていた…チェルシー、苦手ニューカッスルに今季初の敗戦!
10分まで一進一退だったゲームの、最初のチャンスはウィリアンが放った右ポスト際へのシュート。13分には左サイドをアザールが独走。ペナルティエリア手前からのシュートはうまく足に当たらず、GKエリオットが余裕をもって見送ります。14分、セスクが右に展開してウィリアンのグラウンダーのクロス。ここからのCKはテリーがヘッド。ゴールこそ決まらなかったものの、ニューカッスルの守備陣はセスク、ウィリアン、アザールを抑えきれません。17分からの1分間、スタジアムはマレーシア航空17便で命を落としたサポーターへの追悼の拍手に包まれます。これが終わった直後、アザールが横に流したボールをウィリアンが左足でシュート。決まったかと思われた一撃はきわどく枠を外れ、ニューカッスルは命拾いします。
中盤でのパスミスが減らないニューカッスルを襲う、容赦ないシュートの雨。自陣でのボールロストが多く、セスクとミケルの圧力を受けると全員が自陣に引いて守るホームチームに、カウンターのチャンスは皆無です。この調子で、どこまで0-0のままいけるのかと絶望的な気分で観ていると、31分、ニューカッスルにようやく決定機。左にいたアメオビが、中央のアヨゼ・ペレスに長いグラウンダーのパスを送ると、一瞬ためたペレスが裏に走ったコルバックにラストパス。左からのシュートは、間合いを詰めたクルトワに足で止められますが、チェルシーの天敵にやっと元気が出てきました。前半終了間際のオスカルのオーバーヘッドは外れ、0-0でハーフタイム。シュートの精度だけが足りなかったチェルシーは、後半に入ってもゲームを支配し続けます。
開始直後からのチェルシーのサイド攻撃を必死のクリアで逃れたニューカッスルは、53分にシッセ登場。パーデュー監督の打ち手は大当たりでした。交代から3分後、ムサ・シソコの左からのクロスをケーヒルがクリアしそこねると、中央に詰めたシッセがクルトワより先にプッシュ!モウリーニョ監督は、やはりこの地では勝てないのでしょうか。名将が切った最初のカードは、オスカルに代えてシュールレ。出場機会は少ないものの、今季のプレミアリーグで2ゴールを決めているドイツ代表MFは、入ってすぐに強烈なミドルを放ちますが、負傷したエリオットに代わって入ったGKアルンウィックがしっかりキャッチして同点を許しません。
66分、モウリーニョ監督、勝負の2枚代え。ドログバとジエゴ・コスタが前線に並び、左SBに攻撃力のあるフェリペ・ルイス。ボールポゼッションは完全にチェルシー、しかしニューカッスルの最終ラインも必死です。プレミアリーグ首位チームが繰り出す前線へのロングボールとサイドからのクロスがひとたび実って追いつければ、ニューカッスルの築く強固とはいえない堤防は、一気に決壊すると思われました。しかし、この試合の2点めを決めたのは、またもやニューカッスル。77分、アザールのシュートがポストを叩いた直後、コルバックが仕掛けたカウンター。スルーパスに反応して裏に抜けたのはムサ・シソコ。DFとクルトワの前で転倒したシソコは、思い切り足を伸ばしてフリーのシッセにパス。チームの得点王は、無人のゴールにこの日2点めを蹴り込みました。
2点差、残り10分となっても諦めないのが無敗のチェルシーです。83分、スティーブン・テイラーが2枚めのイエローで退場。セスクのFKを完璧なヘッドで左隅に決めたのはドログバでした。2-1、チェルシーが攻め続けます。ゴール前に舞い続けるクロス、テリーやイヴァノヴィッチまでが前線で放つヘディングシュート、ジエゴ・コスタの左足、さらにイヴァノヴィッチのミドル。6分あった追加タイムも残りわずか、チームの26本めとなるドログバのヘッドが枠を外れて間もなく、ついにその瞬間がやってきました。2-1、チェルシー初の敗戦。ジンクスは、やはり生きていました。モウリーニョ監督のセント・ジェームズ・パーク初勝利は、来季のプレミアリーグにお預けとなりました。
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