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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×QPR】PK失敗、一発退場、専守防衛策…楽勝ムード一転、今夜もモヤモヤガナーズ!

プレミアリーグ全試合同日開催のボクシング・デイ、トリを飾るのはアーセナル。先に終わったゲームは、ストークにホームで敗れたエヴァートンを除いて軒並み順当。勝ち点で並んでいたノースロンドンのライバル、「ミスター2-1」トッテナムは、今季の公式戦29試合で10回め(8勝2敗)となる2-1でレスターに勝っており、ヴェンゲル監督は負けられません。

この日のガナーズのスタメンには、ロシツキの名前があります。コシールニーを欠いた最終ラインにはいささかの不安があるものの、アレクシス・サンチェス、ジルー、ウェルベックの3トップの後ろに、カソルラ、フラミニ、ロシツキが並ぶ4-3-3。前線の選手にベテランのゲームメーカーがうまく絡めれば、今季アウェイで8戦全敗とプレミアリーグ降格候補のQPRにガナーズが不覚をとることはないはずです。

現地時間17時30分、キックオフ。やはりドビュッシーはサイドがいいです。試合開始から、彼のポジションの高さが目につきます。押していたアーセナルは、左サイドから攻め立てた7分、アレクシス・サンチェスがトラオレに引っかけられてPKを獲得。ゴール裏のサポーターが歓喜の準備に入った先制機は、右を狙ったアレクシス・サンチェスのシュートが弱く、GKグリーンのセーブを許してしまいます。スコアは0-0のまま、それでもペースはアーセナル。メルテザッカー、モンレアルのCBコンビ以外は自陣に残らないハーフコートマッチが続きます。

アーセナルの攻撃は、右のドビュッシーのクロスの精度が今ひとつ。左サイドはウェルベック、カソルラ、ロシツキが中に寄るために厚みがなく、ジルーやアレクシス・サンチェスが時折放つミドルは枠に収まりません。クラニチャルやバルガスがドリブルで持ち込むだけのQPRの攻撃には脅威は感じないものの、ゴールが遠いガナーズ。28分、ジルーのFKはグリーンがセーブ。31分のジルーのミドルもDFに当たり、CKに先に触ることもできません。

37分、膠着状態を打開したのは、機能していなかった左サイドに1枚加わったギブスでした。ドリブルで持ち上がったカソルラの外を走った背番号3は、逆サイドでトラオレのマークを外していたアレクシス・サンチェスの頭に完璧なクロスをフィード。フリーでコースを狙ったアレクシスのヘッドが決まり、PK失敗はようやく帳消しです。前半は1-0。アーセナルは、早い時間に勝利を決定づける2点めがほしいところです。

後半に入った52分、アーセナルにトラブル発生。縦パスを追いかけたジルーが足を引っかけられて激高し、DFオヌオハに頭突きを喰らわせて一発レッド!頼れるストライカーは、少なくとも1月中旬のマンチェスター・シティ戦まではピッチに戻ってこられないでしょう。10人になっても、ポゼッションはアーセナル。何としてもほしいのは、逃げ切り濃厚となる2点めです。

嫌なムードを変えてくれたのは、今季プレミアリーグ初スタメンのベテランでした。64分、ハーフライン付近から左サイドをドリブルで突き進むアレクシス・サンチェス。中に持ち込み、3人のDFを自分に引きつけたアレクシスは、右からペナルティエリアに入ってきたロシツキを見逃しませんでした。優しい横パスにダイレクトで合わせたロシツキのコントロールショットがGKグリーンの脇を抜け、ついに2-0!これで決まり、今のQPRに2点差を追いかける力はないと思ったのですが…。

押し続けるアーセナルに、QPRが一矢を報いたのは78分。中へのパスをカットしようとしたドビュッシーの足がホイレットにかかり、ジャッジはPK。先週ハットトリックを決めているオースティンは、迷わずど真ん中に強いシュートを決めて2-1。1点差となると、ヴェンゲル監督はチャンバースとコクランを入れて、何と5バック。前線がアレクシス・サンチェスひとりになり、ゲームの主導権を明け渡したために、ラスト10分はQPRの猛攻を許すこととなりました。

いやいや、危なかったですね。プレミアリーグ上位クラブにあれだけサイドでやられたら、間違いなく失点するでしょう。チャンバースは先週に続いてサイドMFとのマッチアップに勝てず、ホイレットに自由にクロスを入れられていました。ゴール前でのフラミニの必死のクリアが彼自身の手に当たったようにみえたとき、2度めのPKを覚悟した方もいるのではないでしょうか。94分過ぎ、クラニチャルのFKがクロスバーを超えると、やっとタイムアップ。最後は、QPRの精度の低さに助けられました。楽勝するはずだったアーセナルは、ジルーの退場、PK失敗&献上、フォーメーション変更と数々の不利を自ら招き、予想外の辛勝となってしまいました。

ウェストハム、セインツと続くプレミアリーグ4位・5位との直接対決に、ジルーが出場停止となりそうなのは大きな痛手です。この日のロシツキが活躍したように、ジョエル・キャンベルやポドルスキなど、今まであまり使われていなかった選手からヒーローが出るといいですね。4位との勝ち点差を縮められたことと、プレミアリーグ出場がわずか3試合だったロシツキが今後も期待できそうなことが、苦戦のなかで得た収穫だったのではないかと思います。

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“【Arsenal×QPR】PK失敗、一発退場、専守防衛策…楽勝ムード一転、今夜もモヤモヤガナーズ!” への3件のフィードバック

  1. グナ より:

    試合内容はさておき、ロシツキーが見れて幸せでした。ほとんど試合に出てないのにカソルラとのコンビネーション最高!最近のガナーズは試合の入り方が最悪で前半にボコられるので、ロシツキー先発を固定して欲しいです!
    ジルーは上昇中の評価を自ら落としましたね…
    この忙しいときに!まったく…( ´△`)

  2. サッカー小僧! より:

    よかったのは、勝ったこととロシツキの復帰でしょうかね、特に、後者は、大きいです。
    ただ、ジルーがこのタイミングでレッドっていうのは最悪ですが・・・。

    真偽はともかく、ポドルスキに移籍の話が出ているので、チェンバレンの状態次第では
    いい加減、キャンベルを起用してくるのでは?と思います。
    あんまり使われていないんで、ここで結果を出して欲しいですね。

  3. makoto より:

    グナさん>
    さすがです、ロシツキ。彼のゴールから交代までの時間帯、10人にも関わらず押しまくっていて、アーセナルらしくてよかったですね。ジルー、もったいない!

    サッカー小僧!>
    おっしゃるとおり、ジョエル・キャンベルかもしれません。ゴールを決めてくれるといいですね。

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