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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Hull City×Chelsea】2点リードから追いつかれた大苦戦チェルシー、レミー投入が大当たり!

スウォンジー、サウサンプトン、リヴァプール、アーセナル、トッテナム。そして大トリはマンチェスター・ユナイテッドと、残り9試合中7つが上位。プレミアリーグ降格ラインまで勝ち点3しか余裕がないハル・シティは、最終盤の「強豪とのサッカーを満喫する崖っぷちツアー」に旅立ちます。最初の相手となったチェルシーは、直近のプレミアリーグ6試合で2点以上が1度もないゴール欠乏症の真っ最中。ハル・シティのジャイアントキリングはあるのかという淡い期待は、開始1分でトーンダウンさせられました。

マティッチの縦パスをポストに入ったジエゴ・コスタがダイレクトで落とすと、ドリブルで中央から持ち込んだのはエデン・アザール。左足のシュートは、ゴール右隅へ一直線。苦い苦い旅の始まりを、ホームのハル・シティは自らの勇気で実りあるものにできるのでしょうか。5分、さっそくハル・シティに同点の大チャンス。縦パス1本で完全に抜け出したアベル・エルナンデスの前にはGKクルトワだけ。これは決めるだろうと思われた左足のシュートは、クルトワが肩でブロック。1試合に1回あるかないかのこういうシーンを活かせなければ、ハル・シティに勝ち点はつきません。

9分、チェルシーは、今まで2点めが獲れなかったのが嘘のようにあっけなく追加点をゲットします。久しぶりのセスクとのホットラインで、ペナルティエリア左に侵入したのはジエゴ・コスタ。2人がついていたハル・シティでしたが、どちらも足を出さないまま、プレミアリーグ得点王を争うストライカーの見事なコントロール・ショットがゴール右隅に刺さります。今季、チェルシーに2点差をつけられて引っくり返したのは、FAカップで突然スイッチが入り、4ゴールの大逆転劇を演じたリーグ1(3部相当)のブラッドフォードのみ。有体にいえば、「逆転はほとんど不可能」ということになります。

しかし26分、ここからわずか1分の間に手負いのハル・シティが信じられないシーンを連発してくれました。ロバートソンが左サイドでウィリアンとイヴァノヴィッチを一気に抜き去り、アーリークロスをファーサイドでプッシュしたのはアルムハマディ。さらに1分も経たないうちに、名手クルトワが珍しいパスミスを犯し、ゴール前でさらったアベル・エルナンデスのダイレクトシュートがゴール中央に転がります。2-2、同点!勢いがあるのは、間違いなくツアー初日のホームチームです。ここから前半終了までの20分弱、よりパスがつながり、フィニッシュに持ち込めていたのはハル・シティのほうでした。圧勝ムード一転、焦るチェルシー。。仏頂面のモウリーニョ監督が終了の笛が鳴る前にピッチから引き上げるというのは、選手にとっては恐怖でしかない光景でしょう。前半は2-2。今まで数々のピンチからチームを救ってきた守護神のミスを、前の選手はなかったことにしてあげられるでしょうか。

ハーフタイムで落ち着いたチェルシーは、後半頭から積極的に勝ち越し点を狙います。48分、右サイドのアザールの落としをセスクがクロスに狙うも、わずかにポストの外。ハル・シティ守備陣は完全に引いて、カウンター狙いです。59分、右サイドでフリーになったセスクのクロスは、DFともつれたジエゴ・コスタが触れず。モウリーニョ監督はラミレスをオスカルに代え、前に厚みを持たせます。63分、ハル・シティの逆襲は、クルトワが汚名返上のビッグセーブ3連発!右から突破したアルムハマディ、こぼれ球をダイレクトで打ったリヴァモア、ガストン・ラミレスのシュートはいずれもスピードがあり、1点ものでしたが、クルトワが素晴らしい反応で弾き、ホームチームの逆転を許しません。

ハムストリングを痛めたのでしょうか。75分、ジエゴ・コスタは足を気にしながらロイク・レミーに後を譲ります。すると、これが大当たり。入って2分も経たない77分、勝ち越しゴールはロイク・レミー!セスクの縦パスで右からペナルティエリアに入ったウィリアンが、グラウンダーの正確なラストパス。背番号18の強いシュートはGKマクレガーが体に当てたものの、こぼれたボールが枠の中へと転がっていきます。

後がなくなったハル・シティ。スティーブ・ブルース監督は、クイン、アルコ、ブレイディを一気に3枚投入するギャンブルに出ます。モウリーニョ監督、80分のズマ投入は「ゲームを殺せ」のサインでしょうか。最後まで諦めなかったハル・シティでしたが、放り込みのハイボールは名手クルトワの餌食です。94分、縦パスに抜け出しかけたアベル・エルナンデスも、クルトワが鋭い飛び出しでストップ。プレミアリーグ降格候補の健闘は、あと一歩及びませんでした。

惜しかった、ハル・シティ!シュート20本はチェルシーの倍以上。ゲームへの入り方を失敗したものの、よく追いつき、後半はリードを奪う寸前まで首位チームを追い込みました。第2のブラッドフォードになれなかったのは、「前半に追いついてしまったから」ですかね!?頭を冷やす時間がはさまらない後半にゴールを連発して追い込んでいれば、チェルシーは動揺したまま勝ち点を失っていたかもしれません。…すみません、妄想はこのぐらいにしておきましょう。

チェルシーは危ない試合でしたが、下位に接戦を演じていても、上位と当たるときっちり守れるのがモウリーニョさんのチームです。4月中旬からのマンチェスター・ユナイテッド、アーセナルとの連戦に勝てば、今季のプレミアリーグは終戦となるでしょう。何だかんだ負けないんでしょうね、結局。

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“【Hull City×Chelsea】2点リードから追いつかれた大苦戦チェルシー、レミー投入が大当たり!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    管理人様のハルに対する表現力が豊かで思わず笑ってしまいました。
    ハルは奮闘しましたが、昨年のサンダーランドのようなミラクルは厳しそうですね。チェルシーは負けないサッカーをさせたらプレミア一番のチーム。そろそろゴールが見えそうな気配がして来ましたね。

  2. アスピ(ry より:

    ひいき目かもしれませんが、デイブがいないとチェルシーの左は締まりませんね… 本当に勝ててよかったです。

  3. makoto より:

    Mackiさん>
    ありがとうございます。ハルは、リヴァモア、ガストン・ラミレス、イェラヴィッチ、ハドルストーンっといい選手は揃っているのですが、ケガ人が多くてなかなか力を発揮できません。厳しいでしょうね。

    アスピ(ryさん>
    同感です。こんな器用な選手だと思ってませんでした。契約期間もたっぷり残っており、安心です。イヴァノヴィッチ同様、固定でもいいぐらいですね。

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