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【MAN.UTD×Everton】決勝ゴールと必死の守備…マルシアルとラシュフォードの奮闘に感動!

勝てばマンチェスター・シティと1差、アーセナルとは5差。昨季と同じプレミアリーグ4位をキープするためには、負けられないゲームです。オールド・トラフォードにエヴァートンを迎えたマンチェスター・ユナイテッド。最前線にラシュフォード、マルシアル、マタ、リンガードを2列めに配し、キャリックとシュナイデルランの2センター。ロホ、ダルミアン、スモーリング、ブリントとGKデ・ヘアは、ルーニーとシュヴァインシュタイガーがいないのが気になるものの、まずまずのメンバーです。エヴァートンは、レイトン・ベインズ、ジャギエルカ、ジョン・ストーンズ、コールマン、GKロブレスとこちらも後ろはベスト。ロス・バークリー、アーロン・レノン、クレヴァリー、マッカーシー、デウロフェウにプレミアリーグ18ゴールのルカクという布陣は、出場停止のギャレス・バリーの不在が気になるぐらいです。

キックオフからサイドに長いボールを入れ、相手を後ろに追いやろうとしているホームチームは、5分を過ぎると落ち着いたエヴァートンを追いかける時間が増え始めます。8分、マルシアルの左からの速いグラウンダーを、ラシュフォードがヒールで中に入れたプレイはCK。マタが入れた低いボールはロホにぴったり合いますが、左足のダイレクトシュートは相手に当たり、最初のチャンスを活かせません。

12分、右サイドから快足を飛ばしてペナルティエリアに持ち込んだデウロフェウは、シュートのタイミングを逃してしまいます。縦に楔が入るとルカクの懐に入れないブリントは、プレミアリーグ屈指のストライカーを90分ゼロで抑えられるでしょうか。17分、リンガードとのパス交換で右にまわり、思い切りよく右足を振り抜いたマルシアルの一撃は30センチだけ外。リヴァプールVSトッテナムが別なルールの競技に見えるぐらい、両者とも動きが少なくスローです。22分のレイトン・ベインズのFKは、壁に触って外へ。CKに競り勝ったルカクはヘディングを浮かしてしまいます。26分にスモーリングがスリップしたピンチは、ルカクに先着したデ・ヘアが助けてくれました。シュートが少ない展開に、オールド・トラフォードが熱を帯びるのはセットプレーだけです。

34分のマルシアルのシュートはジョン・ストーンスがカット。直後にマタが左のロホをフリーにしたシーンは、ロホのプレイが遅くCK。38分、ラシュフォードが絶妙のヒールパスを落とし、マルシアルがゴール前に迫った中央突破はGKの直前で止められます。前半は0-0。エヴァートンはデウロフェウのドリブルとルカクへの縦1本。マンチェスター・ユナイテッドはマルシアルが持ってナンボ。エースが抑えられると、両者とも迫力を欠いてしまいます。

セカンドハーフ頭からロホに代わってフォス・メンサー、プレミアリーグ5試合めは右SBでの起用です。後半、主導権を握っているのはエヴァートン。49分にゴール前3メートルでルカクにキープされたブリントは、振り向きざまのシュートを足に当てて何とか外に出しました。CKのこぼれ球を思い切って打ったクレヴァリーはスモーリングのダッシュに止められ、アウェイチームは自分たちの時間に結果を残せません。すると54分、マンチェスター・ユナイテッドが後半最初のチャンスをものにしました。シュナイデルランのロングボールを右サイドで足元に落としたマタが横にいたラシュフォードに通すと、右から上がったフォス・メンサーがラシュフォードの素晴らしいヒールパスで突破。ファーに出たグラウンダーをマルシアルが左足で蹴り込み、ロブレスは足に当てるのが精一杯です。反撃を仕掛けるエヴァートンは、CKからジャギエルカがどんぴしゃのヘディングシュートを放ちますが、クロスバーで跳ねて同点はならず。ファン・ハール監督は、58分という早い時間にキャリックを諦め、エレーラ登場です。

61分、左からペナルティエリア脇を抜け出したマタのラストパスは、スライディングしたリンガードはわずかに届きません。デウロフェウは疲れたのか、ロベルト・マルティネス監督は63分にミララスを起用。エヴァートンの中盤は間延びしており、ボールを奪取してもドリブルでの攻め上がりに時間を遣うことが多く、最後はルカクとわかっているので簡単に読まれてしまいます。一方のマンチェスター・ユナイテッドは、年末年始の最悪の時期ほどではないものの中盤に連携がなく、それでも時折攻略できるのは、マタが配球に変化をもたせ、マルシアルとラシュフォードがワンタッチパスを効果的に使っているからです。82分、ルカクを抑えていたブリントがバレンシアに交代。足をつっただけなのか、ハムストリングを痛めたのかが気になります。

83分、CKのこぼれ球を至近距離から打ったジャギエルカの決定的なシュートは、デ・ヘアがセーブ。直後にペナルティエリアの外でフリーになったクレヴァリーのミドルも、ゴール前の渋滞に引っかかります。86分にジョン・ストーンズの素晴らしい縦パスからコールマンが入れた高速グラウンダーは、ルカクにとって最大のチャンスでしたが、無情にもボールは足の先を抜けスモーリングがクリアしました。前半はときどき出くわすつまらないマン・ユナイテッドだと苛立っていたのですが、後半は感動しました。何がうれしかったかといえば、マルシアル、ラシュフォード、リンガードが必死に守備をする姿です。相手を追いかけ続け、無骨ながらもゴール前で全員が体を張ったホームチームが、「ルカク依存症」で単調だった不振のクラブに競り勝ったゲームでした。

セインツ、ストーク、リヴァプールが足踏みをしたため、マンチェスター・ユナイテッドはヨーロッパリーグには近づきました。ここまできたら、同じ街のライバルをかわしてプレミアリーグ4位に滑り込んでもらえればと思います。来週のホワイト・ハート・レーンは最大の難関ですが、勝ち負けを云々する前に、両チームの20歳前後のヤングパワーがピッチ狭しと走りまわるエキサイティングなゲームを期待します。

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“【MAN.UTD×Everton】決勝ゴールと必死の守備…マルシアルとラシュフォードの奮闘に感動!” への3件のフィードバック

  1. queen より:

    一発屋と思っていた(失礼!)マルシアルは本格的にエースの風格を身に付けてきているようですね。
    ユナイテッドのマルシアル、アーセナルのイオビ、スパーズは…いっぱい(笑)若手選手がブレイクして、面白くなってきています。

  2. yuto より:

    ラッシュフォード、フォスメンサー、マルシャルと若手が躍動する姿は見ていて気持ちがいいですね。
    この試合はルカクとマッチアップが多かったブリントの奮闘が非常に印象的でした。
    今シーズンの彼はセンターバックとしてベンテケやゴミスなど屈強な選手を当てられることが多いと思いますが、それでも簡単にやられることがなく、うまくいなしている印象が強いです。
    ファンハール監督が連れてきた選手の中で一番の当たりはマルシャルではなく、ブリントかもしれません。

  3. makoto より:

    queenさん>
    そうですね。おもしろいです。マルシアルの守備を厭わない姿勢がとてもよいです。来季はさらにゴールを増やせそうで、楽しみです。

    yutoさん>
    ブリント、がんばりましたね!ファン・ハール監督のオーダーに対する理解が深いという印象です。体だけでなく、頭でクオリティを上げられている印象です。

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