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【Bournemouth×Liverpool】EL最優先!若手で戦ったクロップ監督、収穫の多い勝ち点3

ドルトムントとの激戦後、中2日のプレミアリーグ。クロップ監督は、思い切ったターンオーバーでボーンマス戦に臨みました。GKはプレミアリーグデビューとなるダニー・ウォード。アバディーンにレンタルに出されていた22歳は、クリーンシート12回という結果を出して、年明けからレッズに戻ってきています。最終ラインのコロ・トゥレはともかく、ルーカス、ブラッド・スミス、ランダルという大胆な並びにはびっくりしました。ジョー・アレンの横には、今季プレミアリーグ3試合めのスチュワート。両サイドには、久しぶりのゲームとなるジョーダン・アイブと18歳のオジョです。レギュラークラスがフィルミーノとスタリッジしかいないチームは、アウェイゲームを勝ちきることができるでしょうか。開始2分、相手のビルドアップにフィルミーノがつっかけて奪い、スターリングが持ち込んでシュート。GKボルツの正面にいってしまったものの、レッズの出足は上々です。

両者とも運動量が豊富で、ボールがよくまわるスピーディーなゲーム。レッズの最終ラインはたどたどしくはありながらも集中力は高く、中盤の選手がしっかり戻ってボーンマスにスペースを与えないようにしています。スチュワートが縦パスをチェックするプレイが目立ち、ボーンマスはサイドからの単調なクロスしか攻め手がない状態。20分にマット・リッチーが入れたFKは、エルフィックのヘッドをウォードががっちりキャッチします。

24分、ジョーダン・アイブのパスを右サイドで受けたオジョが見せてくれました。流れるようなタッチで2人をかわすと、左隅を狙ったシュートは惜しくもクックがブロック。こぼれ球を狙ったランダルの2本のシュートもクックとGKボルツに阻まれ、0-0は変わりません。ジョー・アレンの浮き球に反応したスタリッジとクックがもつれ、クリアがストライカーの足に当たってゴールに飛んだシーンは、かろうじてボルツがセーブ。このメンバーでの戦い方を徐々にマスターしたリヴァプールは、ルーカスとコロ・トゥレの老獪なポジショニングと、ジョー・アレンとスチュワートの速い戻りが効いており、ボーンマスにチャンスはありません。

均衡を破ったのはダニエル・スタリッジの秀逸なプレイでした。41分、左から突破したジョーダン・アイブのラストパスを受けたストライカーは、ゴールに背を向けて3人に囲まれながら、誰も想像できなかったヒールでのシュート。弾くのが精一杯だったボルツの前にはフィルミーノがいました。ブラジル代表MFの今季プレミアリーグ9ゴールめは、プッシュすればOKのイージーなボール。0-1としたレッズは、前半のうちに追加点を重ねます。47分、ジョーダン・アイブのFKを、ヘッドでコントロールして左隅に落としたのはスタリッジです。強く当てると左に外れ、薄いとGKの正面にいってしまうこのヘディングシュートは、見た目よりも難易度が高いプレイだったと思います。0-2、思い切った采配を見せたクロップ監督は、この折り返しには満足でしょう。

47分のCK。ボルツのファンブルは、フィルミーノのボレーが左に外れてくれて助かりました。53分のレッズの決定機は、ゴスリングを狙ってボールを奪い、すぐさま縦にラストパスを入れたジョー・アレンのセンスのよさが光りました。ボルツの頭上を越したスタリッジのチップキックは、高さは完璧ながら右に回転してしまい、ポストを直撃。ゲームはレッズのペースで進みます。それにしても、中盤の底にいるスチュワートのパスコースの切り方は素晴らしいです。奪った後の判断スピードと1対1の強さが上がれば、数年後にはエンゴロ・カンテです。

ボーンマスでひとり気を吐いていたのは、ジョシュア・キングでした。右から突破し、切り返しでルーカスを外したシュートはGKウォードが冷静にセーブ。コロ・トゥレの負傷で67分にCBに入ったサコは、さっそく自陣でキングにボールを奪われ、GKと1対1に持ち込まれます。ウォードが足でブロックしなかったら、ゲームはわからなくなっていたでしょう。75分にマット・リッチーがウォードと競ってこぼれたピンチは、ブラッド・スミスが冷静にさばいて事なきをえます。75分にフィルミーノはオリギ、3分後にジョーダン・アイブをララナ。リヴァプールは依然として2点のリードをキープしています。82分には、オジョ、ジョー・アレン、ララナとパスがつながり、中央で受けたスタリッジが左に回り込みながら強烈な左足。なす術がなかったボルツは、ゴールポストに助けられました。

88分、ララナの縦パスに反応したスタリッジがサイモン・フランシスをかわして右足を振り抜くも、ボールはバーの上。クリーンシートで終わりたかったリヴァプールですが、ボーンマスに粘られて最後はアップアップでした。クロスにウォードがかぶってサコがクリアをキックミスしたピンチを切り抜けた後の92分、ロングフィード一発でルーカスがジョシュア・キングに入れ替わられてしまい、ニアに叩き込まれて1-2。後半は決してほめられたゲームではなかったものの、今日は若手5人にプレミアリーグの90分を体験させたうえで勝ち点3を奪えたのが収穫だったのだと思います。レギュラーにいちばん近いのはブラッド・スミスだと思っておりましたが、オジョとスチュワートの来季も楽しみです。

欧州が最優先だと明確に示した監督を久しぶりに見て、感動しました。プレミアリーグ8位という現在の順位だけなら、ロジャース監督でも実現できたかもしれません。しかし、キャピタルワンカップ決勝進出、ヨーロッパリーグベスト4、若手の成長、未来への期待感をすべてもたらしたうえで、来季の欧州へのチケットを手に入れようとしている現状は、クロップ監督でなければ成し得なかったでしょう。最終的にリヴァプールがどんな終わり方になったとしても、私は今季の彼らの奮闘に拍手を送りたいと思います。プレミアリーグのクラブで最も多くの試合を戦い、FAカップ以外はすべてチャレンジし続けたチームに。(ジョシュア・キング 写真著作者/cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“【Bournemouth×Liverpool】EL最優先!若手で戦ったクロップ監督、収穫の多い勝ち点3” への6件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    >欧州が最優先だと明確に示した監督を久しぶりに見て、感動しました。プレミアリーグ8位という現在の順位だけなら、ロジャース監督でも実現できたかもしれません。しかし、キャピタルワンカップ決勝進出、ヨーロッパリーグベスト4、若手の成長、未来への期待感をすべてもたらしたうえで、来季の欧州へのチケットを手に入れようとしている現状は、クロップ監督でなければ成し得なかったでしょう。

    こちらの意見には至極同感です。
    来季の期待感もハンパないですが、EL優勝も期待せずにはいられません。
    リーグ戦は若手中心でレギュラーメンバーはコンディション調整にあてELに備えていけばよいと思います。
    しかし、ボーンマス戦のランドールとルーカスのCB起用には驚きました。
    なぜフラナガンではなかったのか、シュクルテルではなかったのかが気になります。
    特にフラノはセインツ戦でキャプテンを務めながらもその後の起用はぱったりです。
    怪我の情報はなかったように思いますが、契約延長を果たしたばかりのスカウサーなのでかなり期待しています。
    どなたか情報お持ちでしたら教えていただけないでしょうか?
    また同じスカウサーではロシターの契約が今季までですが、スチュワート、オジョの流れに乗って、リーグ戦出場と契約更新を果たしてほしいです。
    アイブの元気な姿も見れましたし、若手とリザーブの選手の今季残り試合での躍動を期待しています。
    次はマージーサイド、この一戦はおそらくレギュラーメンバーで戦うでしょう。
    楽しみです。

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    若手主体の構成でしたが、勝点3という結果を得られて大変満足です。オジョは本職左ですが、このゲームのように流動性のある動きをしてくれれば問題ないのではと思います。ロジャーズもそうでしたが、クロップも若手を育て登用し未来に種を蒔いていく姿は長年チームを応援している者としては嬉しい限りです。次節のダービーに勝利し欧州へのチケットをぐっと手繰り寄せたいですね。

  3. リバサポ より:

    ブラッドスミス君は代表も調子良さそうなので、ワールドカップ予選の日本代表とも戦うかも。楽しみです。そうなったら、オーストラリア応援してしまいそう笑

  4. レポありがとうございます。

    私もスタメンが発表された時は、スミスのクロスに期待していたのですが、どういう訳かこの日の彼のクロスはほとんどチャンスにつながらず、アイブとのコンビネーションもイマイチだったなと思いました。

    「スチュワートのポジショニング」には気が付きませんでした。今晩にでも確認してみたいと思います。

    あと最近はアレンがコンディションがいいのかよく走ってくれていて、中盤底のキーになっていると感じています。

    ダービー、新城、EL以降も毎週2試合の過密日程が続きますが、上手くやり繰りしてEL制覇とトップ4を期待してしまいます。

  5. K より:

    長期的にはブラナガンの期待が1番大きいですが、個人的にはウォード、スミス、スチュアートは来年の戦力として期待しています。

    ウォードはミニョレよりキックの精度が良くキーパーの能力も大差ないと思いました。悲しいかなハイボールの処理ミス含め。継続してこのプレーが出来るか今1番見たい選手です。

    スチュアートの守備とボールもらう動き良いですよね!ドリブルもパスもまだ上手くないですがボールロストが少ないので4-3-3の底だと今ならカンの次に使えると思います。展開力に優れるロシター君とブスケッツ目指してお互いの長所を真似て切磋琢磨して欲しいですね。カンテの役割はヘンダーソンの復活とブラナガンに期待!

    スミスはクロスと飛び出すタイミングが上手いのでコウチーニョと絡むとモレノより上と思ってましたが、両ウィングの球離れが悪くてアピール出来ませんでしたね。知性が1番高いフラノが1番足元下手で1番足元上手いモレノが1番知性低いので真ん中のスミスには1番チャンスがあると思うんですが、彼らと言うほど大差ないヘクターや現時点で劣るティアニーを取るなら相変わらず補強がよくわかりません。

    最後にごめんなさい、オジョはクロスと加速に優れる以外は褒める所が分からないんですが、何がそんなに良いとお思いですか? アイヴもそうなんですけどボールタッチが個人的には好きじゃないです。

  6. makoto より:

    nyonsukeさん>
    私も、フラナガンは気になっています。どこか悪いのでしょうか。全体的な底上げが進んでいる感があるので、調子のいい選手優先という単純な理由なのかもしれませんが。

    Mackiさん>
    チームの雰囲気がとにかくいいですよね。若手が抜擢されたチーム特有のナーバスな感じがなく、アグレッシブに戦えているところに好調さを感じます。

    イスタンブールよりさん>
    ジョー・アレン、いいですね。短期的にはルーカスと彼でエムレ・ジャンの穴は埋まりそうです。

    Kさん>
    スチュワート、よかったですよね。オジョは、やはり縦に抜けられるところでしょう。粗削りですが成長余力は高そうなので、スターリングのようになってくれればいいのではないでしょうか。

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