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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Everton×Tottenham】前半はエヴァートン、最後はトッテナム。緊迫の一戦は両者譲らずドロー!

プレミアリーグ開幕節、最初の試合はランチタイムキックオフのハル・シティVSレスターでしたが、プレミアリーグ史上初めて前年王者が初戦で敗れるという波乱のスタートとなりました。ヴァーディ、マフレズは本調子にほど遠く、最終ラインはスノドグラスのセットプレーに対応できず。監督不在、補強は下部リーグからわずか2名、負傷者続出、選手交代ゼロの昇格チームが、ディオマンデのバイシクルとスノドグラスの完璧な左足シュートで2-1と完勝です。シュマイケルは決勝点のきっかけとなるフィードミスを犯し、最終盤のウジョア投入が空回りするなど、攻・守・采配すべてがよくなかったレスターは、昨季の状態に戻るまでに時間がかかりそうです。

さて、次戦は15時キックオフの5試合のなかから、グディソンパークのエヴァートンVSトッテナムを選びました。クーマン新監督のエヴァートンは、大黒柱のロメウ・ルカクが不在で、トップにはプレシーズンに試していたデウロフェウが入るようです。ロス・バークリーとミララスが前線を動き回り、ギャレス・バリー、マッカーシーと新加入のグイェが中盤。レイトン・ベインズ、ジャギエルカ、フネス・モリと主力が揃った最終ラインの右には、20歳のメイソン・ホルゲイトを抜擢してきました。GKは、セインツでもクーマン監督の下でプレイしたステケレンブルクです。対するスパーズは、GKロリス、カイル・ウォーカー、ダニー・ローズ、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲンと不動の守備陣。セントラルMFにワニャマとエリック・ダイアーが並び、デル・アリ、ラメラ、エリクセンの2列めと、プレミアリーグ得点王のハリー・ケインはベストといっていいでしょう。

ホームチームの出足のよさが目立つ試合は、5分にさっそく動きました。ミララスが倒されたFKを蹴ったのは、ロス・バークリー。決してゴールを狙ったわけではなく、ジャギエルカの頭上を越えたボールは、相手の動きに気を取られたロリスの指先を抜けてサイドネットに吸い込まれてしまいました。反撃に入ったスパーズは、カイル・ウォーカーとエリクセンのミドルがいずれもDFにはね返され、8分には左からドリブルで上がったデウロフェウにフリーでシュートを許してしまいます。ゲームは、テンポよくパスがまわるエヴァートンペース。ワニャマはファールが多く、15分にはロス・バークリーのFKからジャギエルカのヘッドがバーすれすれを襲います。

20分、カウンターからペナルティエリア右を抜けたミララスのシュートは、ロリスの正面。ロングフィードを使ってサイドを攻めることが多いエヴァートンに対して、トッテナムはSBのオーバーラップからチャンスを創ろうとしています。27分にはカイル・ウォーカーが横に流したボールをエリクセンがダイレクトで狙いますが、ステケレンブルクがキャッチ。デル・アリの単独突破にしか攻めの糸口が見えないスパーズは、ハリー・ケインが完全に消え、後ろに戻すパスが増えています。35分にはロリスがプレイ続行不可能となり、フォルムに後を譲るアクシデント。46分、後ろからのスルーパスを受けてGKと1対1になったデウロフェウは、フォルムの飛び出しの速さに阻まれました。前半は1-0。昨季プレミアリーグで最多得点・最少失点の3位チームと、守備が脆かった11位の対戦ながら、攻守の切り替えが速く最終ラインに穴がないのはエヴァートンのほうです。

後半に入っても、ピッチを広く使って優位に立つエヴァートンと、攻めあぐむトッテナムという構図は変わりません。56分、ポチェッティーノ監督は、エリック・ダイアーをフィンセント・ヤンセンにチェンジ。エールディヴィジ得点王は、プレミアリーグのデビュー戦でゴールという明快な結果を出せるでしょうか。すると59分、アルデルヴァイレルトまで前線に上がったトッテナムが、相手の一瞬の隙を突いて同点に追いつきます。カイル・ウォーカーの絶妙なクロスを頭で合わせてコースを変え、左隅に流し込んだのはエリック・ラメラ。これでトッテナムが元気になり、エヴァートンが押し込まれる時間が徐々に増えています。サイドを制圧されたホームチームは、ミララスやデウロフェウが縦パスに単独で飛び出す細い攻撃しかありません。67分、クーマン監督はデウロフェウに代えてアルナ・コネ。71分には、コネのパスを受けたグイェがゴール前に躍り出るも、スライディングに阻まれシュートを打てません。

76分、ミララスが下がり、アーロン・レノン。このあたりから、勝ちにきたトッテナムの波状攻撃が始まり、エヴァートンは防戦一方です。80分にはダニー・ローズのミドルのこぼれ球をフィンセント・ヤンセンが至近距離から左足で狙いますが、ステケレンブルクがビッグセーブ。浮いたボールをプッシュしようとしたデル・アリは届かず、アウェイチームの勝ち越しはなりません。2分後のエリクセンのFKはわずかにバーの上。直後、左サイドに走り込んで狙ったラメラの決定的な一撃は、DFに当たった難しいボールをステケレンブルクが見事に弾き出します。残り3分、ロス・バークリーが足をつって動けなくなってしまいました。追加タイムには両チームともチャンスを創れず、1-1のままタイムアップ。エヴァートンにとっては、何とか耐えて勝ち点1をキープした一戦。トッテナムはエンジンのかかりが遅く、勝ちきれなかったゲームでした。

エヴァートンは、後半は危なかったものの全体的にはまずまずの出来。トッテナムは、両SBと2列めは悪くなかったのですが、沈黙したハリー・ケインと落ち着かなかったフェルトンゲンが気になりました。ユーロ2016で何もできなかったプレミアリーグ得点王は、開幕から6試合ゴールがなかった昨季同様のスロースタートとなるのでしょうか。月末にレッズ戦を控えるスパーズとしては、次のクリスタル・パレス戦でハリー・ケインかフィンセント・ヤンセンのゴールがほしいところです。

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“【Everton×Tottenham】前半はエヴァートン、最後はトッテナム。緊迫の一戦は両者譲らずドロー!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ついに新シーズンが始まりましたね。スパーズは惜しいゲームでしたね。1-1になってから防戦一方だったエヴァートンでしたが、ステケレンブルグが比較ましたね。ポチェッティーノにしてみれば悔やまれるドローだったのでは。ケインは状態が気になりますね。ゴール決めれば一気に変わるんでしょうが、、、。

  2. ホタ より:

    ケインはスロースターターなのでしょうか、それともEUROの不調を引きずっているのか。この試合のラスト30分は本来のスパーズらしいプレーが出来ていたと思います。
    デンベレとソンが帰ってくる4試合目までが序盤の勝負所だと個人的に思っているので、早めにエンジンをかけて勝ち点をできるだけ多く獲得してほしいです

  3. makoto より:

    Mackiさん>
    ステケレンブルクは、昨季は今ひとつだったのですが、いい仕事しましたね。ハリー・ケインは、昨季の序盤はゴールはなかったものの、いいパス出したりしていたので、今の状態は心配です。

    ホタさん>
    そうですね。序盤をいかに踏ん張るかですね。ハリー・ケインはメンタルをやられていなければいいけど…と思います。

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