【Liverpool×MAN.UTD】勝ちにいったクロップ監督と、勝負しなかったモウリーニョ監督は決着つかず!
6分、初めてのシュートはイブラヒモヴィッチのFK。遠めから強く蹴ったボールは大きく上に外れます。エムレ・ジャンからスタリッジに一発で通ったロングフィードは、ストライカーがトラップに失敗したものの、危険なボールでした。攻守が目まぐるしく変わるエキサイティングな展開は、アグレッシブではありながら不正確なパスが多いともいえます。14分、ポグバのミドルは枠にいかず。その後もポグバ、フェライニ、ズラタンと、マンチェスター・ユナイテッドの攻撃陣は積極的にバイタルエリアから打っています。ポグバのポジションはどうやらトップ下のようです。
23分、コウチーニョのパスを受けたエムレ・ジャンのミドルは、ビルドアップの段階でボールを失うことが多かったレッズにとって、初めて前を向いてシュートが打てたシーンでした。25分、ラシュフォードの速いクロスにはアシュリー・ヤングとズラタンが詰めていましたが、その前でロリス・カリウスが弾いてシュートを打たせません。マン・ユナイテッドの速いつぶしに形が創れていなかったレッズは、ようやく29分にチャンスを迎えます。右からヘンダーソンが上げたクロスを、逆サイドのフィルミーノがヘディングシュート。マークを外すには至らず、デ・ヘアが正面でキャッチしますが、アウェイチームは14番の正確なロングボールに注意しなければなりません。
35分からのリヴァプールのポゼッションには、マン・ユナイテッド守備陣は完全に対応しました。フィルミーノとラシュフォードは1回ずつ輝いただけで、マネとアシュリー・ヤングが消されたシビアなつぶし合いは、モウリーニョ監督の望んだ展開ではないでしょうか。前半は0-0。リヴァプールは相手の堅守をどう崩すか、マン・ユナイテッドはどこでマタやリンガードを入れてゴールを奪いにいくかが次の45分のテーマです。
そのまま前半の続きを見ているような後半の立ち上がり。49分にロリス・カリウスが自陣でフィードミスを拾われるピンチがありましたが、中でもらったズラタンがオフサイドでレッズは命拾いしました。54分、右からポグバが上げたクロスはイブラヒモヴィッチにぴったりでしたが、ヘディングは枠にも味方にも届かず、チャンスを活かせません。58分、マティプの攻め上がりから今度はレッズに決定機です。スルーパスを受けたのは前線に出ていたエムレ・ジャン。戻ったスモーリングとバイリーの間から放った左足の一撃は、右手を伸ばしたデ・ヘアがぎりぎりで触って先制を許しません。直後、クロップ監督はスタリッジをララナ。フィルミーノをトップに据える今季プレミアリーグの基本形です。
62分、マネが中央から2人抜き去り、コウチーニョにつなぐとタッチミスでボールを置いていった10番が打ちきれず。ララナが危険なエリアに入ってくるリヴァプールの攻撃はより流動的になり、マンチェスター・ユナイテッドは防戦一方です。71分、こういうシーンが観たかった!中に斬り込みながら右隅を狙うコウチーニョ得意のスーパーミドルは、デ・ヘアが左に飛んで右手で弾き出すビッグセーブでストップします。76分、ララナのスルーパスでフィルミーノが右から裏に抜けたシーンは、ぎりぎりでオフサイド。77分、モウリーニョ監督の最初のカードは、ラシュフォードをルーニーです。83分にララナがオーバーラップしたミルナーを走らせ、逆サイドで2人空いていた決定機はナサニエル・クラインのシュートがDFにヒット。直後、コウチーニョがヒールで前線に浮かし、フィルミーノがデ・ヘアの前まで持ち込んだチャンスもバレンシアが追いつき、足を伸ばしてクリアしました。85分に疲労困憊のフィルミーノはオリギにスイッチ。ミルナーも下がり、プレミアリーグは3試合ぶりのアルベルト・モレノです。
モウリーニョ監督は、負けなければよかったのでしょう。追加タイムにアシュリー・ヤングをルーク・ショーは、勝ち点1をいただいて帰りますという意志表示。トラップできるボールを見逃してスローインにしたルーク・ショーのジャッジからも、指揮官の指示が窺えます。0-0、スコアレスドロー。リヴァプールは攻め続けながらいいフィニッシュの形が創れず、マンチェスター・ユナイテッドは守りはよかったものの、攻撃があまりにも個人まかせで散発に終わりました。マネが抑えられても、ララナ、フィルミーノ、コウチーニョで裏を取る形が創れていたレッズにとっては、勝ちたかった一戦でした。
おそらく90分は走れなかったであろうララナを時間があるうちに投入し、狙い通りボックスの脇をたびたび制したクロップ監督の采配には納得。足をつったラシュフォードを守れるルーニーに代え、アシュリー・ヤングの後釜を守備力の高い順でルーク・ショーにしたモウリーニョ監督のチョイスは、アウェイであることは重々承知ながらも残念でした。90分を通じて1度も勝負にいかなかった指揮官は、「リヴァプールのほうが強い」「勝ちにいったらやられる」と認めていたのかもしれません。バイリー、バレンシア、デ・ヘアの奮闘をリスペクトしつつも、プレミアリーグ開幕から2ヵ月経っても攻めの形が見えないチームの行く末が案じられます。ポグバが期待に応えていないと批判する向きもあるようですが、この状況で問題を個人に帰結させるのは筋違いでしょう。ここまで上位対決が多かったリヴァプールは、プレミアリーグでは6戦負けなしで首位と2差という悪くないポジション。前節は不調ストークにホームで勝てず、2試合連続のドローとなったマン・ユナイテッドにとっては、5差は見た目の数字以上に厳しいギャップです。
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苦言を呈することになってしまいますが、
いくらなんでも、伝統の一戦で勝ちに行かないのはいかがなのでしょうかと思いました。
内容以上に、サポーターの信頼を失うのではないかと思ってしまいます。
確かに、いまのリバプールとの戦力差では殴り合いは不利だし、
現実的なプランとは思いますが…
ニュートラルな視点ではなく、ユナイテッド好きの主様としての意見はいかがでしょうか?
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更新ご苦労様です。
勝ちたかったゲームですが、納得のドローかなと思います。ララーナが入ってきてからゲームが変わりましたね。存在が大きいです。反面スタリッジの場所が厳しく感じます。久々出場のジャンは前半は苦しんでましたが、後半はよくやっていたと思います。彼には期待しているので、もっとゲームに出てくれると嬉しいですね。負けないより勝ち点積み上げられたのはポジティブだと思います。
リバプールホームだったのでユナイテッドにとって
引き分けは悪くない結果だったでしょう
アウェイでも勝ちを狙って欲しいとも思いますが
モウリーニョの計画通りでしょう
今季CL権を争うようなチーム同士の試合が結構一方的であまり拮抗してないように感じます
勝ちたかった試合ですがララーナ、ワイナルドゥムの故障に加えて代表戦の疲労等も考えて受け入れられる結果です。
ジャンは徐々に良くなったと思いましたけどスタリッジがちょっと…。
コンディション面の問題ならまだしも一向にシステムにフィットしそうにない感じが何とも言えません。
ぼちぼち下で爆発してるイングスを使い始める時なのかもしれません。
ユナイテッドはポグバの使い方はあれでいいんですかね。
何か別にポグバである必要ないのでは…と。
更新お疲れ様です。
マン・ユナイテッドの守備をリスペクトしつつも、ララーナとワイナルドゥムのコンディションが万全ならと夢想せざるおえない内容でした。
モウリーニョが試合によって勝負しない監督であることは周知の事実でありますが、これほど術中にはまってしまうとやはり悔しいですね。
ドローにしても打ち合いの試合のほうが両サポーターも清清しく帰れたのではないかと思います。
レッズとしては前半が悔やまれます。
やはりスタリッジがチームにフィットしていないのが問題です。
フィルミーノをトップに置けないときの戦い方が今後の課題でしょう。
今後の人選、戦術の参考になったと考え、守りのチームに負けなかっただけよかったと考えるほうがよさそうです。
次節の難敵WBAに勝てればまた流れも戻ると思います。
それにしても不完全燃焼のダービーでした、残念です。
モウリーニョの思い通りのゲームでした。モウリーニョの戦術は守ろうとしたときちゃんと守れるチームでないと話にならず、去年のチェルシーやユナイテッドでも守ろうとして守れない感じが出てたのが攻めの形よりはるかにやばい事だと思っていたので、ちゃんと守れるのは積み上げに不可欠な一歩だと思いました。
名無しさん>
80分は、守備重視の戦い方でいいのですが、後半開始直後か最後の10分でゴールを奪いにいってくれるものと思ってました。昔のセリエAを見ているかのような勝ち点1狙いは、サポーター帽子を深々とかぶっていえば、非常に残念。フラットにいうなら、これからのタイトなスケジュールをみて無理をしなかったのかなという感想です。
Mackiさん>
リヴァプールの勝ちゲームでしたね。デ・ヘア様様です。ララナとフィルミーノ、コウチーニョが素晴らしかったです。
シティふぁんさん>
結果は悪くはないのですが、勝ちの目がないのをわかりながら観ているのがせつなかったです。おっしゃるとおり、どちらかが怒涛のように押す展開が目立ちますね。
Nullさん>
エムレ・ジャンは、これから必要となる機会が増えるでしょうね。ポグバは、トップ下よりもインサイドMFのほうが活きると思います。
nyonsukeさん>
ララナが入ってフィルミーノが前線に出てきてからが恐怖でした。今の戦力状況を考えれば、クロップ監督は今日の戦い方が目いっぱいだったのでしょうね。ワイナルドゥムがいたらスタリッジは先発ではなかったはずなので、レッズの主力の負傷に助けられた感があります。こちらは監督に対する愚痴をひとしきりつぶやきつつ、気を取り直してデ・ヘアに乾杯です。
プレミアリーグ大好き!さん>
結構危険なシーンが多く、思い通りというほどは余裕はなかったかなと思いました。ロリス・カリウスにまだ安定感がなく、セットプレーとハイボールに勝機はあったはずなので、キャリック入れてフェライニを上げるぐらいのことはしてほしかったな、と。
ルーニーなき今、本当の意味でこのダービーを重要視してる選手も少なくなりましたからね。ユナイテッドもムキに勝ちにくる感じはなくなりつつありますね。以前だったらどんなに順位が離れていても子供のようにムキになって戦っていたダービーも穏やかになりました。
試合みましたが、モウリーニョのペースにまんまとやられたという感じですね。
こちらとしては、戦術のキーマン、ララナ、ジニがいない時にどうするかを考えなくてはいけなくなりそうですね。
まぁ、いい試金石となってくれれれば、この試合も無駄ではないかなと
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ドルトムントでの7年間でレヴァンドフスキをフリーで取られて5千万€赤字の最終年を除く6年は移籍収支がトントンの運営でブンデス優勝2回、CL準優勝を成し遂げたクロップは、就任前の5年で選手を1億5千万£売却して3億£購入してコンセプトが不明瞭だったレッズの監督に最適な人材でした
ララナが投入されてからは圧倒した中で勝ち点2を落としましたが、シティ除く強豪終えて勝ち点2差。守備もセットプレーとGK以外は死角なく、マネが居る前半戦は首位を狙える好位置。替えが効かないのはララナとミルナー(マネ、ヘンド)まで戦力が充実した今なら最終的にも4位は堅そうです
ユナイテッドは前の4チームを追いかけるどころかアザールの調子が良いチェルシーに抜かれそうなほど形が見えません。2センター4-4-2には中盤4の守備クオリティ不足、4-3-3では運動量と前線守備の連携不足。前者には更なる投資、後者には時間が足りないですね…
マタは入れてほしかった…というのが本音です。
ガチンコ対決は攻撃陣の完成度が高まってきているであろうホームまでお預けですね。
いい試合だし順位争いの上で思い試合という位置づけは見て取れたがダービーではなかった。
もともとこの戦いはダービーではないでしょ
日本が勝手にそう呼んでるだけ
てっきりnorth west derbyって一般的なものだと思ってました。>13
日本だけなんですね、ありがとうございます。
Liverpool Man Utd はnorth west derby で正しいですよー 最近は両チームとも落ち込んできてますが、10年ほど前まではどちらがイングランド最高のチームかを争ってまして、今のエルクラシコまではいかないかもしれませんがかなり盛り上がってました
レッズサポさん>
結果的にはドローでしたが、やられそうなシーンが多く、バレンシアとバイリーの奮闘で何とか…という感覚です。
Kさん>
既に4-3-3は試し済みでレスターに快勝しており、時間がないことはないと思います。チェルシーは、もう2回もフォーメーションをいじっており、DFの枚数まで変えてますので。
のこさん>
そうですね。すべてにおいて、点を奪うよりも奪われないこと重視でした。マタを観たかったです。
グッチさん>
そうですね。ダービーに期待していたものは、少なくともマンチェスター・ユナイテッドにはなかったですね。
プレミアリーグ大好き!さん グッチさん アスピ(ryさん>
アスピ(ryさんのおっしゃるとおりで、あちらでも通称ノースウェストダービーといわれています。ナショナルというのは、強かったときに見出しレベルでいわれていたいい方で、まあ懐古趣味ですね。日本で勝手にダービー扱いされているものはありません。むしろ、ボーンマスVSサウサンプトンは実はダービーと呼ばれることがあるなど、日本で伝えられていないダービーが圧倒的に多いです(大半は、下部リーグ所属のチームの対決ですが)。