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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Stoke】エジルの巧みなヘディングで逆転!アーセナルはプレミアリーグ3連勝!

プレミアリーグ15節、アーセナルの本拠地エミレーツに乗り込んだのは、ストークです。2節から4連敗と出遅れたストークは、直近7試合を5勝1分1敗としてTOP10に食い込んできました。この間2失点と安定感を増した守備には、アーセナルも手こずらされそうです。ヴェンゲル監督のスタメンは、多くのサポーターが予想できた顔ぶれでしょう。GKチェフ、DFガブリエウ、ムスタフィ、コシールニー、モンレアル。ジャカとコクランがセンターに入り、2列めはエジル、チェンバレン、ウォルコット。最前線にはプレミアリーグ14試合出場11ゴールで得点王争いのトップに立ったアレクシス・サンチェスがいます。チェルシーを独走させないために、勝ち点3をしっかり積みたいゲーム。鮮やかな緑色をなすピッチには、攻撃的な試合になりそうな空気が漂っています。

3分、CKのこぼれ球をボックスの外から直接叩いたムニエサのシュートは、チェフの指先を超えてバーの上。アウェイのストークが積極的に攻めています。直後、右から持ち込んだアレクシス・サンチェスがファーに通したグラウンダーは、味方が反応できません。6分、ストークが決定機をつかみます。右サイドをドリブルで進んだインビュラが、前方のアルナウトヴィッチを走らせると、一瞬空いたシャキリにラストパスが通りますが、寄せが速く打ち切れず。後ろにいたピーテルスが左足でクロスに狙いますが、右に切れてしまいます。アーセナルはラインを高めにキープし、前線からのプレスでパスコースを絞り、ゲームのイニシアティブを取りにいっています。12分、敵陣に侵入したムスタフィが、見事なスルーパスを縦に入れました。抜け出したウォルコットの強烈なシュートは、GKグラントがビッグセーブ。今季プレミアリーグでわずか1敗のホームチームにエンジンがかかってきました。

23分、ハーフライン付近にいたチャーリー・アダムが、ロングフィードを前線へ。ボックスの中でトラップしたアルナウトヴィッチが後ろに落とすと、ジョー・アレンがフリーで放ったボレーは惜しくも右に外れます。コクランとジャカをはじめ、アーセナルの中盤の選手は、走り込んでくる選手をしっかり捉まえなければいけません。座り込んでいるムスタフィは、腿の裏を痛めたのでしょうか。ヴェンゲル監督は、4試合ぶりのプレミアリーグとなるベジェリンの投入を余儀なくされました。暗雲漂うホームチームは、29分に先制点を許してしまいます。ジョー・アレンと競り合ったジャカは、肘が顔に入ったのを咎められました。PKスポットに向かうのはチャーリー・アダム。落ち着いた左足のキックに、チェフはなす術がありませんでした。

ジャカの悪い面が出た失点でしたが、35分からの2つの決定機は、彼の素晴らしいプレイがもたらしたものでした。視野が広いMFからきれいなサイドチェンジをもらったベジェリンが、中に持ち込んでシュートを放つと、DFがかろうじてブロック。1分後、ジャカは今度は自らドリブルで左サイドを完全に崩し、ラストパスが浮かなければゴールという絶好機を創りました。アーセナルが追いつくのは時間の問題と思いきや、ストークにはジョー・アレンという素晴らしいプレーメイカーがいます。40分、左に流れたジョー・アレンがアルナウトヴィッチにラストパスを通すと、チェフの前に突進した10番が追加点を決めるかとスタンドが湧きますが、逆サイドから応援に駆けつけたモンレアルがカットして事なきをえます。

この直後でした。41分、ガナーズ同点ゴール!中央にいたアレクシス・サンチェスから右のベジェリンに素晴らしいスルーパスが通り、高速グラウンダーはニアに走ったウォルコットにぴったり。ニアポストすれすれを通した14番のボレーも完璧でした。ベジェリンの復帰で右サイドが活性化したアーセナルは、スコアをイーブンに戻してハーフタイムを迎えました。

いい時間帯に追いついたホームチームは、後半が始まって5分という絶好の時間帯に勝ち越しに成功します。チェンバレンが最終ラインの裏に浮かしたボールで、ひとり抜け出しています。出せと要求してダッシュしたのは、ウォルコットでもアレクシスでもなく、メスト・エジルでした。GKの頭上を越す巧みなヘディングシュートに、グラントは枠に収まったのを確かめることしかできませんでした。2-1となり、アーセナルがゲームを掌握します。コクランのインターセプトからジャカがロングシュートを放つと、エジルが起点となったカウンターは、アレクシス・サンチェスが右から上げたクロスを受けたチェンバレンがひとりかわしてシュート。これは、凄い。アレクシスやベジェリンが斜めに走ってマークを外すと、必ずボールが出てきます。64分には、左サイドで短いパスがテンポよくつながり、最後はアレクシス・サンチェスがシュート。ストーク守備陣の必死のブロックに阻まれますが、これもまた美しい崩しでした。

69分、チェンバレンが下がり、イオビが登場。2分後にマーク・ヒューズ監督はディウフをクラウチ。途中交代の2人は、ここからの4分で明暗が分かれます。73分、シャキリのCKを高い打点で叩きつけたクラウチは、足元のボールを手で弾き出すチェフの信じられないビッグセーブで止められ、75分に左から持ち込んだアレクシス・サンチェスがつぶれた後のボールを拾ったイオビは、グラントの脇をきれいに抜いて3点めをゲットしました。アレクシス・サンチェスは78分にお役御免でジルーにチェンジ。82分に巧みなドリブルで右から持ち込んだウォルコットは、クロスに放ったシュートをグラントに止められます。残り時間をやり過ごしたアーセナルは、3-1をキープしてタイムアップの笛を聞きました。

ベジェリンがいるといないとでは大違いだと確認したゲーム。アーセナルは、前でボールを奪って手数をかけずにゴールを狙う意志統一ができていました。アルナウトヴィッチ、シャキリ、ジョー・アレンを中心としたストークの攻撃は迫力があり、ひと頃と比べれば守備も整備されたと思いますが、今日は相手が悪かったとしかいいようがありません。ジャカは、足や腕を高く上げるクセを解消できれば、プレミアリーグを代表するセントラルMFになるのではないかと思います。めざすべきは、6アシストと攻撃面での貢献度が高いマティッチでしょう。コクランとジャカのインターセプトが増えれば、速攻に磨きがかかったガナーズは、ゴールを量産し続けられるはずです。

ムスタフィの負傷は気になるものの、この攻撃を継続できれば、エヴァートン、マンチェスター・シティと続く厳しい1週間を無敗で乗り切れるのではないでしょうか。プレミアリーグ3連勝となったアーセナルは、この間11ゴール。ミッドウイークと来週末のゲームが、今から楽しみです。

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“【Arsenal×Stoke】エジルの巧みなヘディングで逆転!アーセナルはプレミアリーグ3連勝!” への4件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    ガナーズのサイドチェンジや崩しの動き、良かったですね。おっしゃる通りベジェリンが入ると左に片寄っていた攻撃の機転ができますね。やはり彼はもはやチームに欠かせない存在ですね。

    エジルのヘディングシュート、初めて見た気がします。あの裏をとる動きは完全にストライカーそのものですね。ジャカのロングフィード力も光っていたし、チェンバレンの思い切りの良さとパス能力の高さも観れました!それに控えからの登場のジルー、イゥォビの動きも良く、今週の2連戦も厚い層を旨く活かせばやってくれそうな予感です。

    ずっと思っていたのですが、チェフのキーパーとしての能力は揺るぎないですが、PKをとめる読みはなかなか当たらないですね。自分もPKを得意とするキーパーを何人か見ていますが、これだけは駆け引きなのでチェフと言えども苦手分野があるのではと思っています。

    ムスタフィの離脱は痛いですがガブリエルの試合勘が上がっているので何とかなると思っています。点差は離れましたがストーク、ショークロスがいないにも関わらずチーム力、高まっていますね。後半、侮れませんね。

  2. 新参 より:

    記事にもあったようにジャかとコクランのコンビの中盤でのインターセプト増えればもっと面白くなりそうですね…ジャかには少しづつ守備を改善してもらいたいです。

    ストーク前半は3-4-3っぽかったですね、チェルシーにあやかって中位下位のクラブから3-4-3増えそうですね…ジョーアレンは良い選手でした。

    やはりサンチェスとエジルの契約交渉について解説の方も話題にしていました…んーファンペルシー臭がただよってきました、笑。

    —–
    今季は優勝争いをしているにも関わらず、あまり騒がれてないきがするのは

  3. 新米グーナー より:

    更新お疲れ様です!
    ストーク戦は怪我のイメージがあるので心配していましたが、ムスタフィ、やっちゃいました…接触プレーとかではなかった気がするので早く帰ってきて欲しいです
    主さんがおっしゃる通りベジェリンは違いを作りましたね!攻撃の厚みが目に見えて変わりました。
    これから過密日程です、例年はここで怪我人を出して失速するので、ボスのローテに期待します

  4. 新参 より:

    ここまであまり優勝争いをしていても騒がれていないのはありがたいですね。シティ戦で勝ったりしたら、いよいよ騒がれると思いますが、そこまではプレッシャーを感じずにやって欲しいと思います。

    左に偏重する攻撃をたまにしますが、そういったときには右の快速コンビにはスペースが与えられるので、ベジェリンやウォルコットが輝くと思います。ベジェリンは良い休養を得たようですね。

    すいません、打ってる途中でコメント送信していました…

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