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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×MAN.CITY】ジェイミー・ヴァーディの3発で、マンチェスター・シティは初の連敗!

3勝4分7敗でプレミアリーグ16位に沈むレスターと、勝ち点4差で首位チェルシーを追いかけるマンチェスター・シティ。レスターの本拠地キングパワーでの一戦とはいえ、マン・シティが順当勝ちするゲームと予想する人が多かったでしょう。ただしそれは、「1週間前までは」です。チェルシーとの首位攻防戦に敗れたマンチェスター・シティは、最終盤にアグエロとフェルナンジーニョがレッドカードをもらってしまい、背骨を欠いた状態でアウェイゲームに挑みます。チャンピオンズリーグのポルト戦を5-0で大敗したレスターは、完全なるプレミアリーグシフト。ホームでは3勝3分1敗と悪くない昨季王者は、侮れません。

最前線に入ったイヘアナチョには期待できるものの、今季プレミアリーグで初めてフェルナンジーニョがいない中盤は厳しそうです。開始3分、いきなり不安が的中しました。コラロフのロングフィードをハーフライン付近の競り合いではね返されると、マフレズがダイレクトでスリマニに落とし、スリマニはすかさずヴァーディにスルーパス。ブラボの前に躍り出たエースは迷わず右足を振り抜き、今季プレミアリーグ3発めがサイドネットに突き刺さります。さらに5分、フクスのロングスローでフェルナンドがフートに競り負け、ボールは中で空いていたスリマニへ。優しい落としをダイレクトで打ったアンディ・キングの一撃は、ブラボの指先を弾いてゴールに吸い込まれます。ダヴィド・シルヴァがファーのコースを切っていたのに、ブラボはなぜ中寄りに構えていたのでしょうか。ジョン・ストーンズは、右手を振り上げて怒りを露わにしています。

7分にも、マフレズのドリブルにジョン・ストーンズ、コラロフ、フェルナンドが翻弄されるなど、マン・シティの守備陣は簡単にバランスを失ってしまいます。12分、左からのクロスをフートがヘッドで落とし、スリマニがブラボの目の前でボレー。この守備においても、サバレタとジョン・ストーンズがラインを上げるのか相手に着くのかはっきりしませんでした。20分、コラロフの縦パスがレフェリーに当たり、フクスが拾うと前線のマフレズにロングフィード。昨季プレミアリーグMVPが、繊細なタッチで絶妙なボールをゴール前に落とすと、走り込んだヴァーディがブラボを抜き去り無人のゴールに流し込みます。あっという間の3-0。今日のマン・シティには重すぎるハンディキャップです。22分、アウェイチームはミスパスをさらわれ、マフレズに一気にゴール前に持ち込まれます。ジョン・ストーンズは着いているだけで足を出せず、左足のコントロールショットはブラボが右に飛んでセーブしました。ペップのチームで、普段通りにプレイできているように見えるのはデブライネぐらいです。

28分には、フェルナンドのバックパスが強すぎ、ジョン・ストーンズが慌ててクリアするシーンがありました。後ろでつなぐボールを狙われて、結局大きく蹴り出すなら、GKはジョー・ハートのほうがいいでしょう。マン・シティはサイドを崩すところまではいいのですが、速いグラウンダーが中に通らず。デブライネやダヴィド・シルヴァのシュートは、中央を厚く固めるレスターにことごとくはね返されます。42分にデブライネとのやり取りからグラウンダーを入れたコラロフの出し先が、ボックス手前にいたフェルナンドだったのを見ても、アウェイチームがいかに上がっていたかがわかります。47分、逆襲に転じたレスターは、右から上がったオルブライトンのクロスをスリマニがヘッド。これもマークが外れており、危ないシーンでした。前半は3-0。ペップ就任後のマンチェスター・シティが、こんなに冴えない45分を過ごすのを初めて観ました。リードした試合を後ろで耐えるのは慣れているといわんばかりのレスターは、ここからの45分も、1点リードした試合の追加タイムのようにひきこもり続けるのでしょうか。

セカンドハーフも、レスターは、8人までがボックス付近に引いています。49分、左からのクロスを叩いたサバレタのボレーはフクスがカット。フォローしたデブライネの一撃はオルブライトンが体に当て、さらにひとりかわして打ったデブライネの左足はポストの外です。57分、デブライネのグラウンダーをイヘアナチョが落とすと、ギュンドアンのシュートは左にアウト。58分にペップが動きました。ヘスス・ナバスとイヘアナチョを、スターリングとヤヤ・トゥレです。この後もマン・シティが一方的に攻めているものの、高さを使えない彼らの攻撃は、サイドからのグラウンダーとコースが読めるミドルが大半。キング、アマーティ、オルブライトンにスペースを消されると、シュートチャンスがなくなってしまいます。63分、スリマニの左足シュートはブラボがセーブ。カウンターに弱いマン・シティ守備陣は、レスターに追加点を許してしまいそうです。

ヤヤが最前線にポジションを取り、デブライネが後方で持つ時間が増えたため、ミドルが怖い選手がシュートレンジでボールを持つことが少なくなり、アウェイチームの攻撃は迫力がありません。68分、ギュンドアンが下がってノリート。ラニエリ監督は、スリマニを岡崎慎司に代えて前線からのチェイシングを強化します。78分、試合を完全に決める4点めが入りました。マフレズのプレスを嫌がったジョン・ストーンズの不用意なバックパスをヴァーディがインターセプト。ブラボをかわして角度のないところから流したシュートは、左のポストに当たってゴールラインを越えました。今季プレミアリーグで2ゴールしか決めていなかったヴァーディは、すべて右足でハットトリック!82分にコラロフが美しい直接FKを決めたものの、まだ3点足りません。

90分、左からのコラロフの高速グラウンダーをノリートがコースを変え、4-2。マン・シティの反撃は、ここまででした。フェルナンジーニョがいないなかで、サニャ、ジョン・ストーンズ、コラロフの3バックという新しい布陣へのスイッチは、混乱の元となってしまいました。コラロフはヴァーディに走り負け、ジョン・ストーンズは軽率なプレイを連発。後半、コラロフが左サイドに出るようになってからは攻撃に脅威が増していたので、なおさらフォーメーション選択とゲームの入りのまずさが悔やまれます。ショッキングな連敗を喫したマンチェスター・シティ。開幕6連勝の後は、3勝3分3敗と完全に停滞しています。本日、首位チェルシーが勝てば、勝ち点差は7まで開くことになります。

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“【Leicester×MAN.CITY】ジェイミー・ヴァーディの3発で、マンチェスター・シティは初の連敗!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。レスターがリーグ戦苦戦しているとはいえ、ホームでは強いチームなのでこのゲームをややレスター視点で
    観ておりました。このゲームだけ見れば強いレスターが戻ってきた感じがしますね。
    なによりもヴァーディが復活したのはチームはもとより、外野から色々と言われていた選手本人が一番ホットしたのではないでしょうか。1点目を決めたときにスタンドへ向けて大きく手を広げたのが印象的でした。
    翻ってシティは上手く行っていないですね、、、前節のショッキングな敗退に続いてのこの4失点は響きますね、、、。
    ストーンズは自信がない感じがするのは気のせいでしょうか?

  2. makoto より:

    Mackiさん>
    レスターは、4点奪うまでは昨季プレミアリーグ王者のサッカーでした。マンチェスター・シティは、とにかくぎくしゃくしてました。パスミスが多く、フリーの中盤の選手から何度もロングパスを出されたのが痛かったですね。

  3. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。
    レスター、シティの両チームともリーグ戦で苦戦している事もあり、是が非でも勝ちに行く激しい試合だと期待していましたがある意味裏切られました。一番驚いたのはスリマニで、自分はそれ程と思って居たので先制した際のスルーパスといい。一つ一つのプレー上手くて驚きましたし、この先巻き返しが期待出来ると思いました。
    一方でシティは受けた時の守備と攻撃をやり切る事がまだ出来てないと感じてしまいました。その中でブラボに関してはバルサ時代の自信が完全に失われているなと思いましたし、ヤヤのオプションもいいとは思いますが突然出てきてサラッと点を取って行ったノリートがシティの救世主になりそうな予感がしましたがどうでしょうか?

  4. makoto より:

    雨好さん>
    マン・シティは受けにまわると厳しいですね。今のブラボならジョー・ハートのほうが…とついつい思ってしまいます。スリマニ、レベル高いですよね。

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