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【Liverpool×West Ham】シュートが決まらず…リヴァプールはホームでウェストハムに痛いドロー!

前節は、ボーンマスに1-3から逆転されるという衝撃的な敗戦を喫したリヴァプール。アンフィールドに戻ったウェストハムとの一戦は、プレミアリーグ最多ゴールを誇る攻撃陣が開始早々に先制ゴールを決めました。既に何度もサイドから仕掛けていた5分、オリギとのコンビネーションで左サイドから上がったのはサディオ・マネ。ゴールライン際からのクロスがオリギを越えると、後ろにいたララナが淀みない動きでワントラップボレーを流し込みました。マティプがスタメンに復帰し、コウチーニョの代役に入ったオリギ以外はベストメンバーのレッズは、今日も素晴らしいパスワークで下位クラブを圧倒しています。15分のアタックはスピーディでした。ハーフライン付近からオリギが前のヘンダーソンに縦パスを通すと、ダイレクトで右のマネにボールが渡り、逆サイドにクロス。フィルミーノのトラップが後ろに流れてしまい、シュートをDFにぶつけてしまいましたが、ゴールへの道筋が明確ないい攻撃だったと思います。

前線にロングボールを送りながら、徐々に押し返していたウェストハムは、27分に司令塔の素晴らしいキックで同点に追いつきました。パイェの直接FKは、壁の上をぎりぎりで越えて落ちるGK泣かせの弾道。ロリス・カリウスは右手に当てたものの、外に弾き出せませんでした。アシストに徹することが多かったパイェは、今季プレミアリーグで2ゴールめです。すかさず勝ち越しを狙いにいくレッズ。マネ、ララナ、ヘンダーソンとつながった右サイドの崩しはきれいでしたが、キャプテンのシュートはノーブルがカットします。このシーンで凄かったのは、右のナサニエル・クラインにサイドチェンジのボールを送ったヘンダーソンが、20秒後には右サイドを突破していたことです。流動的なポジション取りで、相手に簡単に対応させないクロップサッカーらしいシーンでした。

37分、左に流れたララナがワイナルドゥムにパスを通すと、シュートのこぼれ球をマネがフィルミーノに落としますが、左足の一撃はポストの外。すると39分、ハマーズが2回めのチャンスを見事にゴールに結びつけます。右サイドのノルトヴェイトからのロングフィードは何でもないボールに見えましたが、ヘンダーソンの頭に当たってコースが変わり、マティプがマイケル・アントニオに裏を取られてしまいます。ロリス・カリウスのポジションを見ながら、30番が脇を抜いて1-2。レッズは前節に続いて優位だったゲームを失ってしまうのでしょうか。42分、マネのクロスを叩いたフィルミーノのヘッドはわずかに左。CKに競り勝ったマティプがヘッドをバーに当てた追加タイムのチャンスは、フィルミーノがファールを取られています。1-2でハーフタイムを迎えたクロップ監督は、デヤン・ロブレンを下げてクラヴァンを投入します。

後半開始間もない48分、攻めていたレッズがゲームをイーブンに戻しました。左からのマネのクロスをGKランドルフが痛恨のファンブル。落下点にいたオリギは、枠内に押し込むだけでした。勢いがついたレッズは、1分後に決定機を創ります。中央で粘ったマネが横にいたワイナルドゥムに託すと、左足の一撃はポストのすぐ外。負けたら降格ゾーンのプレミアリーグ18位に落ちるチームに、耐える時間が続きます。62分に左から抜け出したワイナルドゥムは、逆サイドを狙ったシュートをコントロールしきれませんでした。

63分、ビリッチ監督は、アイェウをアンディ・キャロルにチェンジ。昨シーズンはスウォンジーで12ゴールを挙げたアイェウは、今季プレミアリーグで未だにゴールがありません。67分にフィルミーノの縦パスでボックス右に抜けたララナは、グラウンダーをワイナルドゥムに通しますが、反転して放ったシュートはノルトヴェイトが足に当てました。70分のヘンダーソンの素晴らしいミドルはランドルフがビッグセーブ!右サイドでオビヤングを簡単にかわして中に斬り込んだマネの左足は、これもまたウィンストン・リードの足にヒットしてCKです。ビリッチ監督は、ランシーニに代えてエジミウソン・フェルナンデス。残り時間は10分になろうとしています。

マネが右サイドを突破した83分のチャンスは、ララナのヒールパスをダイレクトで打ったナサニエル・クラインのシュートがバーの上。シュート数は18対7ながら、オンターゲットは3対3という数字が示す通り、攻めて攻めて攻め続けたレッズに足りなかったのはフィニッシュの精度でした。結局、2-2のままタイムアップ。これは、痛い!失点は相手をほめるべきセットプレーと、奇妙なディフレクションによるもので、崩されたシーンは皆無。前節、ホームでアーセナルに1-5と敗れていたハマーズは、マネやミルナーに幾度となくサイドを蹂躙されており、ボックスの中に人数を揃えて耐えているだけでした。「フィルミーノにゴールを狙う貪欲さが欠けていた」「強さに頼るシュートが多く、DFの間を抜こうとする工夫が足りなかった」とはいえるかもしれませんが…。アンフィールドでドローに終わったクロップ監督のチームは、首位チェルシーに6差と離され、貴重な勝ち点1を持ち帰ったハマーズはプレミアリーグ17位に踏みとどまりました。

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“【Liverpool×West Ham】シュートが決まらず…リヴァプールはホームでウェストハムに痛いドロー!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    うーんこのドローは痛いですね。カリウス批判がまたしてもキャラガーから出ておりましたが、それ以前に決めておくべき箇所がいくつかあったと思います。コウチーニョがいた時に出来ていたプレーが今は何だか忘れているようにも感じられます。ポジティブな点はララーナとオリジが得点入れた事ですね。選手には下を向かずに前に進んで欲しいです。

  2. ゆうま より:

    偶然でしょうがリバプールがこの今節対戦したウエスト・ハムと前節対戦したボーンマスは
    前の試合アーセナルに敗戦しているクラブです
    アーセナルが次節対戦するエヴァートンは次戦マージーサイド・ダービーを戦う事になりますので
    アーセナルとしてはエヴァートンをキッチリ下して二度あることは三度あるを期待したいところですw

  3. K より:

    素晴らしいプレス、美しい連動した攻撃。スタリッジ、コウチの不在を全く感じさせずに決めるべき所をきっちり決めて2試合5得点
    昨年は互角の戦いしか出来なかったハマーズ相手にハーフコートのゲームで圧倒。1年強でこれだけ魅力的なチームを作り上げたクロップには脱帽です

    広大な後ろのスペースをカバー出来るノイアーのようなGKが居ればCL上位でも十分に戦えるレベルですが、GKだけは2年連続プレミア降格クオリティでした
    ドイツで輝いていたカリウスも完全に自信を喪失してミニョレ化。GKコーチが悪いのでしょうか、最早さっぱり分からんです

    そしてミッドウィークがあるのに中盤から先はフル出場。バテてプレスが効かないと広大なスペースをカウンター1つで崩されるのはバーンリーとボーンマスで証明済み。トラオレのケアを間違えれば連鎖的にポイントを失いかねません
    アザールとコスタ頼みのチェルシーは前半戦で勝点差6まではひっくり返せると思ってましたが、早くも限界値を迎えました。大目標の3位とあわよくば、を死守するためにも今期で1番大事な1週間になりそうです

  4. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    ボーンマス戦に続いてハマーズ戦でも勝点を落とす結果になってしまいました。
    このままチェルシーとアーセナルの優勝争いになってしまうのではと考えてしまいます。
    やはりコウチーニョの穴の大きさを感じます。
    攻守にわたるコウチのキープ力と攻撃力がチームの好調を牽引していたのでしょう。
    全員で攻めて守っていたチームからコウチが抜けることで歯車がかみ合わない時間が増えてしまったように思います。
    コウチがいないとフィルミーノがおとなしいのも気になりますね。
    またこの2戦で特に思うことは、交代要員の切り札がいないことです。
    ハマーズ戦は結局怪我をしたロブレンの交代だけでした。
    若い選手に余計なプレッシャーを与えたくないクロップ監督の考えは理解していますが、苦しい時にベンチ要員が使えないのは問題です。
    レッズが頂点にいくにはまだまだ大きな壁があると感じる今日この頃です。

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