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【Middlesbrough×Liverpool】ララナ2発、オリギは5戦連発でリヴァプールが久々の快勝!

プレミアリーグ16節、リバーサイドスタジアムでの一戦は、ミドルズブラVSリヴァプール。失点16と、ボトム10では堅い守備ながらも勝ちきれないボロは、プレミアリーグ16位。バラガン、ギブソン、チャンバース、ファビオ・ダ・シルヴァの最終ラインは、3位レッズの強力な攻撃陣を止められるでしょうか。一方のクロップ監督は、GKにミニョレを復帰させています。マティプを欠いたDFにはナサニエル・クライン、デヤン・ロブレン、クラヴァン、ミルナー。アンカーにヘンダーソン、ワイナルドゥム、ララナがインサイドMF。オリギ、マネ、フィルミーノはいつもの3トップです。要注意のアダマ・トラオレが仕掛けた立ち上がりのボロのチャンスは、レッズ守備陣が冷静に対応しました。ワイナルドゥムのクロスはCK。ニアに走ってヘンダーソンのキックに頭を出したマネは、コースを変えられません。

ロングボールを多用しながら前に進もうとするボロを、出足のいいミルナーとヘンダーソンがよく止めています。レッズの攻撃は、短いパスにこだわりすぎかもしれません。中央に入るボールはアンカーのアダム・クレイトンにつかまっており、サイドで数的優位を築くなどの工夫が必要でしょう。15分を過ぎても、オリギとフィルミーノにいいボールが入りません。周囲を活かすフィルミーノは、コウチーニョによって活かされていたのだとあらためて感じます。フォーショーとファビオが立て続けに打ったミドルは、CBとミニョレが落ち着いてさばきました。

20分、ワンツーで右サイドを崩したレッズのチャンスは、ヘンダーソン、ワイナルドゥムとまわった後のオリギのシュートを止められてしまいます。23分にボロがつかんだ右からのFKは、競り勝ったギブソンのヘッドをミニョレがキャッチ。27分、敵陣深くでララナがインターセプトしたチャンスは、フィルミーノの落としをマネが打ちきれません。29分、やはり攻めるべきはサイドでした。中にいたマネが、ナサニエル・クラインのスプリントをよく見ていました。右に展開されたボールをSBがファーに上げると、飛び込んでヘッドで叩き込んだのはアダム・ララナ!今やレッズにはなくてはならないユーティリティプレーヤーは、プレミアリーグで2戦連続の先制ゴールです。

すかさず反撃に入ったボロ。31分にボックス右に出たヴィクトル・フィッシャーは、ネグレドに合わせると見せかけてニアに強烈なシュートを放ちますが、ミニョレのセーブに阻まれます。39分、右サイドを破ったのはアダマ・トラオレ。グラウンダーが逆サイドにいたフォーショーに届き、左足の強烈な一撃が枠に向かいますが、ララナが体を張ってCKに逃げました。43分、受け身にまわっていたレッズのカウンター。オリギが縦に出したボールをマネが持ち込み、クロスに打った左足シュートはポストを直撃。フォローしたオリギの右足も、外からポストを叩いて追加点はなりません。前半は0-1。ボロのサイド攻撃、レッズの速攻とも見応えがあり、リバーサイドのサポーターとともに拍手を送りたくなるゲームです。

後半開始直後、右からボックスに突進したマネがヴィクトル・バルデスの目前に躍り出ますが、これはコースをうまく塞いだGKの勝ち。47分にオリギが左からクロスを上げると、折り返しを叩いたマネのシュートはDFがブロック。前半はおとなしかったオリギが機能し始め、猛攻を仕掛けるレッズは、この時間帯に追加点を奪いたいところです。54分、右に流れたフィルミーノが中のマネに打たせた決定機は、チャンバースがコースに入りました。カランカ監督はヴィクトル・フィッシャーとアダム・クレイトンを下げ、ダウニングとレッドビターで同点を狙います。

60分、ついにきましたディボック・オリギ!ワイナルドゥム、マネ、ワイナルドゥム、右から走り込んだララナ、ボレーを流し込んだオリギとすべてワンタッチの感動的なゴール。コウチーニョ不在の左サイドを預かったアタッカーは、プレミアリーグとEFLカップを合わせて5試合連続ゴールです。

69分、今度はオリギがチャンスメイクにまわりました。右サイドにいたオリギがマネにヒールで落とすと、ドリブルで突破したマネはギブソンに倒されますが、こぼれ球を拾ったオリギがゴールライン際からグラウンダーをフィード。ニアでフィルミーノがつぶれると、裏でフリーになったララナが左足ボレーを突き刺しました。サイド攻撃の教科書に載せたいきれいな形。前節のウェストハム戦では、フィルミーノにこの「ストライカーの動き」がなかったのが不満でした。ニアに入ってくる選手が遅れれば、グラウンダーは中央に届く前にカットされてしまいます。純正ストライカータイプのスタリッジの不在を忘れさせてくれる見事なフィニッシュで、3点差としたレッズが勝負を決めました。

クロップ監督は、82分までこの素晴らしいチームをいじりませんでした。ララナをルーカス・レイヴァは、クリーンシートで試合を畳もうという合図。ワイナルドゥムを19歳のエジャリアは、未来への布石です。追加タイムに足を痛めたオリギはクロップ監督にハグで迎えられ、アーノルドに後を譲りました。0-3、快勝。攻めっ気の強いファビオのサイドを突いた意志ある崩し、きれいなゴールシーン、そしてクリーンシートと、レッズにとっては今季最高のゲームだったのではないでしょうか。この試合のMVPを選べば間違いなくララナですが、決定機の芽を摘み続けたデヤン・ロブレンとクラヴァンもリスペクトしたいと思います。週末のマージ―サイドダービーと、年末のマンチェスター・シティ戦でも、今日のようなサッカーを見せていただければと思います。レッズ、ブラボー!

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“【Middlesbrough×Liverpool】ララナ2発、オリギは5戦連発でリヴァプールが久々の快勝!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    失点が少ないボロなので、案の定前半は攻めあぐねてましたが、ララーナのゴールが効きましたね。オリギもゴールしての勝利。前節までの嫌な雰囲気が一掃されましたね。CBコンビも頑張ってくれ今日は安心して観られました。この状態でダービーに臨めるのは大きいですね。

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    安堵とともに久々の快勝で気持ちいい試合でした。
    前節まで蔓延していたコウチロスをようやく克服できましたね。
    中盤のフォローはララーナ、フィルミーノはオリギと頻繁にポジションチェンジすることでコウチがいなくても本来の形を取り戻せたと思います。
    またオリギはもう覚醒したといってよいのではないでしょうか。
    決定的なプレーに絡む頻度も増え、5試合連続ゴールは見事です。
    驚いたのはGKを替えたこと、私は苦しくてもカリウスを使い続けると思っていました。
    GKに緊張感と競争力を与えることが狙いかと思いますが、この試合ではミニョレの調子も判断できませんでしたね。
    ただCBの二人は素晴らしかったと思います。
    特に今日はロヴレンが効果的なビルドアップに貢献していて、クラヴァンがうまくラインを統率できていましたね。
    CBはマティプ、ロヴレン、クラヴァンで回して、ルーカスをクローザーとして後半に投入する形が見えてきたのではと思います。
    あとは怪我人の復帰までこの調子で乗り切りたいです。
    状況次第ですがベンチメンバーを見る限り1月の補強は必須です。

    次節はついにマージーサイドですね!
    今日のような試合ができれば問題ありません。
    この試合は必勝です。

  3. makoto より:

    Mackiさん>
    CBが落ち着いていたのが、全体に対して好影響を与えていたのではないかと思いました。ダービー、楽しみですね。

    nyonsukeさん>
    オリギは注目していた選手ですので、活躍する姿を見るのはうれしいです。ロリス・カリウスを外した件については、出続けて批判にさらされるよりも、一拍空けたほうがいいのではないかと思いました。クラヴァンのがんばりが印象的なゲームでもありました。

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