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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Swansea】冷静なら勝てたはず…リヴァプールは最下位相手にまさかのホーム敗戦!

FAカップ3回戦再試合でプリマス・アーガイルに辛勝し、ようやく2017年の初勝利を挙げたリヴァプール。プレミアリーグ22節、アンフィールドにスウォンジーを迎えた一戦は、アフリカ・ネーションズカップに参加しているマネの不在を除けば、ベストといっていい布陣です。GKミニョレ、DFナサニエル・クライン、デヤン・ロブレン、クラヴァン、ミルナー。アンカーにヘンダーソンが入り、インサイドにエムレ・ジャンとワイナルドゥム。ララナ、フィルミーノ、コウチーニョの3トップは、合わせてプレミアリーグ18ゴールと破壊力抜群です。最下位スウォンジーは、トッテナムから移籍したトム・キャロルが中盤に名を連ねています。プレミアリーグ最多の49失点を喫しているアウェイチームは、最多の49得点を積み上げているレッズ攻撃陣を抑えられるでしょうか。開始早々から、短いパスをテンポよくつなぐリヴァプールがゲームを支配しています。

9分、レッズ最初のチャンスは、右サイドからの落としを受けたヘンダーソンの絶妙なクロス。中央に飛び出したエムレ・ジャンは、ジャストミートしたヘディングシュートをうまく落とせませんでした。レッズの前線は奪われた後の寄せが速く、ジョレンテまで自陣に押し込んでいます。16分の速攻は、ナサニエル・クラインの縦パスを受けたフィルミーノが、中でフリーだったララナに合わせる美しいクロス。バイシクルで狙ったララナは、枠に収めることができません。スウォンジーがようやくゴールに迫ったのは19分。左から仕掛けたトム・キャロルのラストパスは、デヤン・ロブレンに当たってポストを叩き、ミニョレを慌てさせます。リヴァプールは、再三にわたってSBの裏を突いてサイドで優位に立つものの、中が薄いシーンが多く、単純なクロスはスワンズ守備陣に引っかかってしまいます。

27分のミルナーのクロスは、わずかにフィルミーノの頭に合わず。32分にララナが中央で競り勝ち、コウチーニョにスルーパスを出すと、カットしたノートンから10番が奪い返して横にいたフィルミーノへ。迷わず右足を振り抜いたシュートは、モーソンにブロックされて右に逸れてしまいます。敵陣でのインターセプトに成功した41分のアタックは、左からのララナのクロスが高く、フィルミーノは頭に当てるのが精一杯でした。前半は0-0。かかとの痛みを抱えるヘンダーソンが、いつになくパスミスが多いのが気になります。

キックオフから2分、先制点は何とスウォンジー。右からのCKをファーにいたフェデリコ・フェルナンデスがヘッドで落とすと、ジョレンテがルートリッジに落とし、リターンをプッシュしました。序盤戦はまったく機能していなかったストライカーは、11月から調子を上げてプレミアリーグ7ゴールめです。すると51分、2点めもジョレンテ、今度はヘッド。オルソンとの連携で左サイドを崩したトム・キャロルのクロスが完璧で、ワイナルドゥムはスワンズのエースに完全に競り負けてしまいました。アンフィールドで0-2とされたレッズは、55分にすかさず反撃。ミルナーのクロスをフィルミーノがヘディングで叩き込み、再び1点差とします。クロップ監督は57分、本調子ではないコウチーニョをスタリッジにスイッチ。左からのヘンダーソンのミドルは、ファビアンスキが右に飛んでがっちりキャッチします。

69分、レッズが同点に追いつきました。ミルナーが縦に浮かしたボールに走り込んだワイナルドゥムは、トラップ1発で相手を抜き去り、中央へ柔らかい浮き球をフィード。胸でトラップしたフィルミーノは、マーカーのジャック・コークの脇を抜く見事なハーフボレーを左隅に決めました。エムレ・ジャンをオリギに代え、逆転を狙うクロップ監督。しかし74分、勝ち越したのはスワンズです。フェル、ジョレンテとつながったボールをトム・キャロルが縦に持ち出すと、クラヴァンのクリアが左でフリーだったシグルズソンの前に転がってしまいました。右隅を狙った冷静なダイレクトショットは、最近好調のミニョレもどうしようもありません。

81分、デヤン・ロブレンの美しいロングシュートはファビアンスキが指先でクリア。86分には、左からボックスに入ったララナが左足の一撃をフェデリコ・フェルナンデスにカットされると、こぼれ球を再度狙うもジャック・コークに当たってクロスバーにヒット。落ち際を拾ったスタリッジの折り返しは、ララナのヘッドが上に外れてしまいました。スタリッジとオリギは空回り。スワンズの選手が倒れると、アンフィールドはブーイングに包まれます。追加タイムには放り込みを始めたレッズは、ロングフィードの精度の低さを修正できないまま、タイムアップの笛を聞きました。今季プレミアリーグで初めてのホーム敗戦。しかも相手は最下位、シュート本数は16対6とレッズが勝つべきスタッツでした。

圧倒的に優勢だった最初の45分でゴールを奪えず、後半開始直後の危険な時間帯に2失点。フィルミーノの2発で追いついた直後に、デヤン・ロブレンがトム・キャロルにあっさりかわされ決勝ゴール。リヴァプールは、最悪の試合運びで勝てたはずのゲームを落としてしまいました。単調かつ不正確なクロスが多かったこと、先にゴールを奪われた最終ラインが浮足立ったこと、選手交代でバランスを悪くしてしまったことが敗因ではないかと思います。3点めのシーンでトム・キャロルに抜かれたデヤン・ロブレンと、シグルズソンから目を切ってしまったナサニエル・クラインは、冷静だった年末とは別人でした。

クロップ監督は、オリギを出すのが早すぎたのではないでしょうか。2-2に追いついた流れをキープし、同点のまま終盤にもつれ込んだ際にアタッカーを投入すればよかったのではないかと思いました。年明けのプレミアリーグで未勝利のリヴァプール。明日の試合でチェルシーがハル・シティに勝てば、絶望的な勝ち点10差に離されます。(フェルナンド・ジョレンテ 写真著作者/Богдан Заяц)

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“【Liverpool×Swansea】冷静なら勝てたはず…リヴァプールは最下位相手にまさかのホーム敗戦!” への6件のフィードバック

  1. K より:

    ララナを1列上げてからずっとパフォーマンスが最低です。初速が遅い2人のCBはチャンのパスミス起点のカウンターを恐れてラインを下げてプレスの効きが悪くなる中、ミルナーとヘンドに疲れが見えるチームは危機的状況です

    守備よりも1番問題なのは中盤、特にチャンです。去年の4-1-4-1で底に止まってボールを奪う仕事は一流でしたが、3センターだと闇雲な突進で守備バランスを壊し、
    技術が粗く判断スピードが遅い彼に預けるくらいなら危ないプレーを選ぶ選手が増え、
    ボールを運べない中盤に痺れを切らしフィルミーノ、コウチ、スタリッジにポジションを下げさせるチームの癌です

    チェルシーの若手を見て控えの層が薄いと言いましたが、彼らはローンにも行くことができないランドールとかウィルソン相当でそりゃ下手なわけです

    レッズはプレミア最高クラスの8人抱えても、控えはCFとCBしか居ない。リーグ屈指のCF陣もオリギは1トップしか出来ず、調子の波が激しい
    スタリッジは動けない、競り合えない上、2トップだと主力のララナやフィルミーノが活きない死に駒で楽しみな若手は多くとも控えは殆ど居ません

    3〜4位死守、来シーズンまでに4-3-3適性が高いサイドの前後ろ各4人、中盤3人の育成または補強が目標の今シーズン、踏ん張り所です!!!

  2. ヤンガナ大好き! より:

    レッズにとってホームでまさかの結果でした。が、先週ガナーズ、スワンズに勝ちはしましたが、フットボールとしては常にボール奪取を狙って攻める良いチームだと思いました。今日はスパーズから移籍直後のキャロルのここぞのパスが素晴らしく、行きなりチームにフィットしてましたね。後半戦のスワンズに当たるチームは、侮ると痛い目に合いそうです。今期プレミア唯一のウエールズのチームには是非とも残留して欲しいです。

  3. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    この負けは痛いです。しかもアンフィールドこの敗戦は激痛ですね。
    コウチーニョとクラインが今一つで、チャンもいつも通りでパッとしない、、、選手層が薄いですね。この辺りは今シーズンは国内のみなので薄いのは理解しているんですが、、、。フィルミーノの2ゴールは素晴らしかったですが、他の攻撃陣がパッとしなかったですね、、、。うーんレッズはここが踏ん張りどころでしょう。優勝戦線は厳しくなりましたが、4位以内死守はして欲しいですし、それが出来るチームだと思います。

  4. Null より:

    全員が揃ってれば何処にも負ける気はしませんが一人でも欠けるとチームとしての機能性がガクッと落ちますね…。
    やはりフィルミーノとララーナは本来の位置に固定すべきかと。この試合のフィルミーノはここ最近の試合では無かった輝きでしたし。
    ワイナルドゥムとジャンのコンビはボールをこちらが支配する試合では機能してるとは言い難いです。
    ヨーロッパの戦いが無いので層が薄いのは仕方ないですが、結局穴埋めでベスポジの選手を動かしてチームとして機能しきれてないのが…。
    マネが抜けるのは分かっていたのに有効な策や代替案が無く失速気味なのはちょっとガッカリです。
    優勝はほぼ無理かと思いますがCL圏だけは死守したいですね。

  5. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    まさか1月で優勝争いから離脱するとは思いませんでした。
    皆様のおっしゃる通り、控えが主力の穴を埋めることが全くできていないです。
    レッズの失速はコウチ、ヘンドの怪我、そして1月は明らかにマネの離脱によるものです。
    マネの離脱は予定されていたものでしょうからどうにかできなかったのかとも思います。
    ただしこれまでのチェルシー、昨季のレスターはほぼスタメンを固定してシーズンを戦い抜いています。
    選手のコンディションを整える術がレッズには足りないということでしょうか。
    それにしても、ちょっとスタリッジとジャンにはガッカリです。
    ミニョレとDF陣もマン・ユナイテッド戦のパフォーマンスが嘘のような出来でした。
    1月の補強に積極的でない発言をしているクロップ監督ですが、なればこそ控え選手を活かす戦術がなければ今後はCL圏すらあやしくなります。
    CL圏どころか優勝を争えるポテンシャルがあるチームです。
    ここは踏ん張りどころ、戻ってきたジェラードの魂を受け継ぐチームになってほしいです。

  6. makoto より:

    Kさん>
    ヘンダーソンが今ひとつでしたね。中盤にエレーラのような選手がほしいところです。グルイッチに期待していたのですが、負傷明けということもあり、時間がかかりそうです。

    ヤンガナ大好き!さん>
    トム・キャロルは素晴らしかったですね。何で出したの⁉と叫んでしまいました。

    Mackiさん>
    前の選手が軒並み調子を落としていることと、ひとたび混乱し始めると落ち着きを取り戻すことができないのが気になります。踏ん張りどころですね。

    Nullさん>
    素直にオリギを入れればいいのでは?と思ってました。Kさんがおっしゃるように、ララナ下げたほうがいいですね。

    nyonsukeさん>
    2017年はスタートダッシュできるものだとばかり思ってました。調子を落としている選手が多いですね。スタリッジは、どうしたのでしょうか。思い切りのよさを失っているのが気になります。

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